円山公園に来た。ここには690本もの桜があるが、中でも枝垂れ桜は「祇園の夜桜」として京都の桜の中でも最も有名かもしれない。
「清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵逢う人 みなうつくしき」。与謝野晶子がこう詠んだのは、まさにこの円山公園でだった。
この夜桜はなぜか 背の高い気品を保った女性に見える。
その女性が髪を下した時の色香のようなものが、漂ってくる。
そして、夜空に映えるピンク。
いつまでも眺めていられる。
もう一度見上げなおして・・・
目を地上に向けると、桜の間から夜店と花見客の賑わいが垣間見られる。今年は見られない光景だ。
そんな場所から、次はまた別の夢の世界に移行しよう。