ミラノ中心部にあるポルティ・ペッツォーリ美術館は、19世紀貴族の個人邸宅をそのまま美術館とした建物だ。この入口の階段が優雅だ。大きな螺旋状を描いて上下し、その1段1段に赤いじゅうたんが敷かれている。
壁面にも彫刻や絵画作品が飾られ、その並びに沿って階段が上下して行く。
手すりには植物模様がデザインされ、周囲の照明によってシルエットとなって浮かび上がる。
こんな階段を踏みしめながら展示室に向かう時、一層作品への期待が高まる気がする。
そして出会ったのが以下のような珠玉の作品たちだ。
ボッライオーロの代表作「若い貴婦人の肖像」。
ボッティチェリの「死せるキリストへの哀悼」。
そして、彼のもう1作「書物の聖母子」。ボッティチェリの聖母はいつも清楚なたたずまいだが、その中でも最も美しい聖母像の1つだろう。