芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

落合信彦「そして帝国は消えた」

2020年07月17日 | Weblog
落合信彦「そして帝国は消えた」(集英社・1994.4.26)は湾岸戦争が米国の富豪ジョセフ・マーロウによって引き起こされた軍産複合体を利するための仕掛けでで、それと同時に、ゴルバチョフのソ連を崩壊させるのが目的であるという内容だ。これによって主人公城島が利益を上げる。
これについては、米国が戦争ビジネスの国であり、10〜17年に一度戦争をすることが彼らのビジネスを成り立たせることを、小生は瀬戸内寂聴アマを担いでモスクワ経由アンマンまでアエロフロートで行き、バグダードに薬を届けてきて「寂聴イラクをゆく」という本にまとめている。

北方謙三「絶海にあらず」上下(中央公論新社)、単行本

2020年07月15日 | Weblog
北方謙三「絶海にあらず」上下併せて800ページ弱あったが面白く読んだ。
初め会話が説明的なのが気になったが、主人公、純友の気持ちに寄り添った表現にすぐ引き込まれていった。坂東に旅して平将門や空也に会ったり、藤原北家の左大臣、忠平と弟、常平を琵琶湖の水難から救ったことで北家傍流の純友が蟄居していた勧学院の別曹から伊予掾(いよのじょう)に任命されたあたりから藤原純友の乱の首謀者と分かった。承平天慶の乱の平将門の乱については比較的知っているが藤原純友については何も知らなかったので興味深く、乱のあと純友が五島から寧波に渡ったというのも肯けた。

昨年7月10日の映画「新聞記者」を観たというブログに感想

2020年07月11日 | Weblog
昨年7月10日の映画「新聞記者」を観たというブログに感想を書くようgooブログから求められた。
映画は望月衣塑子著「新聞記者」を基にし加計学園設立の真の目的は生物兵器製造であるというものだ。
日本は戦中731石井部隊による生物化学兵器の研究をしていたが、その関係者はその研究資料を米軍に取引して東京裁判を免れている。現在のコロナウイルスは生物兵器そのもので対処を誤っている。
内閣官房は記者クラブを操り報道操作している。新聞各社の政治部記者は高級料理と多額のお車代で誤魔化され厳しい質問をしないが望月記者は社会部記者で、忖度せずに質問したため産経や読売を使っていじめに遭う。山口ワシントン支局長の伊藤詩織さんレイプ事件潰しや前川喜平文科省元次官に対する攻撃と同じだ。
このマスコミ報道操作は将来、年金をもらえなくなる若者の70%も喜んで政権支持である。私の命綱の厚生年金も数年後には、今より更に減らされ、半減する。1930年前後のドイツの年金生活者の大量の自殺者が出たのに、似てきて日本も今は自殺者が増え続け、毎日複数路線の電車が人身事故という名目で止まっている。自殺のデータも改竄されているのでは。

横山秀夫「臨場」(光文社文庫)

2020年07月09日 | Weblog
横山秀夫「臨場」は警察組織では浮いている倉石義男検視官を主人公とする短編集だ。著者は和歌もモノする多彩な人らしく、当然倉石検視官も作品中の和歌を読み解く捜査一課の部下たちに信頼される優秀な調査官だ。短編集のせいかそれがやや独り相撲に陥っている感もある。

内田康夫「皇女の霊柩」

2020年07月08日 | Weblog
内田康夫「皇女の霊柩」新潮社(1997.6.25)は単行本で読んだ。これまで読んだ憲さんに借りた本は全て文庫本であったが、久しぶりで単行本で読んだし、読みでがあった。作者の力量を感じさせる物語の設定が自然で主人公の浅見が舞台回しをしてわかりやすかった。

学校の授業が7月6日(月)に始まった

2020年07月07日 | Weblog
6月末から12年・13年生の授業が、その他の一般学生の授業は7月6日(月)に始まった。
小学生は以前の半数程度の出席率という。失業者の子供は通えないようだ。
インドから帰国した人がコロナウイルスにかかっていたため、その息子と共に入院となり、他の107人の乗客も全員隔離されているそうだ。

阿木慎太郎「闇の警視」ー麻薬壊滅編

2020年07月06日 | Weblog
阿木慎太郎「闇の警視」ー麻薬壊滅編は文章もこなれているし、極道の組み同士の戦いに警察とその別働隊が絡んで、なかなか読ませる。
ただ、警察の別働隊が仕掛けた麻薬撲滅のため多くの組員が殺されるのが果たしていいのか疑問だ。
最近の暴対法が暴力団なら、憲法の保障する権利を奪われても当然という考えにも疑問が残る。

今野敏「残照」

2020年07月05日 | Weblog
今野敏「残照」は東京湾臨海署の刑事、安積係長と交機隊小隊長、速水直樹警部補が暴走族の殺人事件を本庁捜査一課と競って解決する話だ。やや説明的なところがあるが、警察ものとしてはそれなりに面白かった。
暴走族のリーダーが殺されたなら、対立する族のリーダーも疑って然るべきなのに、目撃情報だけに固執するのに違和感を感じてしまった。

歴史を旅する会編「剣豪伝」地の巻

2020年07月04日 | Weblog
歴史を旅する会編「剣豪伝」地の巻(講談社文庫)を読んだ。
冒頭に柳生一族の剣によって大名になれた唯一の事例として情報が重要なことが記されている。
北辰一刀流の千葉周作が気仙郡気仙村(陸前高田市)生まれで小生の曽祖父の出身地でもあり、育った所は現栗原市荒谷で小生の父の生地に近いのが興味をひいた。
周作は浅利道場の浅利又七郎に見込まれ、その姪と結婚していたが文政3年(1820)27歳の時、浅利道場を離れて武術修行の旅に出た。江戸に帰った周作は北辰一刀流の道場、玄武館を日本橋品川町(室町)に開き、やがて東条一堂の学問塾に隣接する神田お玉ヶ池に移り妙剣「鶺鴒の尾」を伝授するとともに文武を奨励した。一堂亡き後にその塾舎を合併、その敷地は三千六百坪に達し、門弟は六千人を超える隆盛を誇ったという。