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2008/09/02

2008-09-02 10:52:00 | 日記
<東京上昇下降趣味>
(1)展望台(2)無料展望台と山
(3)坂と階段
(4)エスカレーター・エレベーター
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2008/11/08 
春庭東京徘徊俳諧日記>東京上昇下降趣味(1)展望台

 上昇下降は人生坂道につきものとはいえ、下り坂ばかりの人生を歩んできた春庭です。 なんとまあ、下がりっぱなし、落ちっぱなし。まあ、人生とはこんなもんです。
 人生、山あり谷あり、渓谷あり大峡谷あり、あれま、どんどん谷底に。

 今年、5月に足を痛めました。いいことのかけらもない人生に、なお追い打ちかけられて足までひきずることになろうとは、、、、涙ながらの通勤を経験しました。

 いつもよりいっそうエレベーターエスカレータを利用することが増え、東京の駅バリアフリー化は、昔に比べれば進んではきたけれど、まだまだと思うことも多かった。
 骨折した足にはつらい坂道上下と階段上下。
 これまでは、坂道山道、好きだったんですけれど。

 私は「急激な上昇と下降」は、好まない。
 ジェットコースターも、フリーフォール(高いところから、椅子に固定されて急落下し、地球の重力を味わう遊園地のアトラクション)も苦手です。

 しかしながら、ゆるやかな上昇と下降、頂点でのながめを愛することにかけては、かなりの年期をかけて楽しんでいます。
 ゆるやかな上昇下降の第一番は登山です。山の頂上のながめもすばらしい。

 でも、東京に住み日夜仕事に明け暮れていると、そうそう土日ごとに山に出かけるというわけにはいきません。
 もちろん仕事を持ちながら土日は山登りを続ける日曜アルピニストもいます。
 私も若い頃は金曜の夜行で山に出かけ、土日縦走、日曜の夜にもどり、月曜から仕事、という強行軍の山あるきをしたけれど、今の体力ではできません。

 現在私が楽しんでいる「東京ゆるい上下趣味」とは、東京の起伏の多い地形を利用して坂道や階段を昇降すること、展望台やエレベーターエスカレーターへの昇りおりです。

 高いところに昇って景色を眺め、ゆったりと昇ったり降りたりしたいのために、東京は最適な地形をしています。
 台地と低地が入り組んでいる東京は、坂道の多い街であり、階段の多い街でもあります。
 また、高層ビルが林立していることにかけては、世界有数の都市。高いところから景色を眺めたい人にとって、東京は楽しみの多い街です。

 まず、展望台のご紹介から。 
 有料だと、東京タワー、サンシャイン60展望台などがあります。
 私は、サンシャインの展望台へは、無料招待券か割引券が手に入ったとき出かけます。

 東京タワーも好きですが、過去に昇ったのは、10歳、25歳、50歳のときの3回のみ。
 10歳のときは、東京タワーが完成して2年目の「5年生東京見学旅行」のときでした。
 25歳のときは、姉の一家にくっついていっしょに出かけました。
 50歳のときは息子といっしょに昇りました。
 次は還暦記念のときに、おひとり様で。(再婚相手といっしょかもしれませんが。予定ではビルゲイツと)

 東京タワーは、展望室入場料金が高いので、もっぱら電飾を外からながめる塔になっています。新東京タワーが完成したら、展望料金安くしてほしいけど。
 次回、無料展望台のあれこれ。

<つづく>


2008/11/09 
春庭東京徘徊俳諧日記>東京上昇下降趣味(2)無料展望台と山

 東京のよいところのひとつは、無料展望台がたくさんあること。
 では、都内の無料展望台をご紹介。階数高い順に。

 聖路加ガーデン47階。
 東京都庁45階。北と南のウィングに分かれています。
 新宿NSビル30階。
 三軒茶屋キャロットタワー26階、
 文京シビックセンター25階。
 ホクトピア17階。

 昼間行くなら、夜からの雨が上がったあとの、よく晴れた日中に。
 空気が澄んで、富士山もきれいに見える。
 夜景もおすすめ。こちらはデートスポットで込むから、お一人様でも平気だい!という気合いが入ったときにいく。あ、二人でいってもいいですよ。もちろん。
 文京シビックセンターは階数は25階でそう高くはないけれど、通勤途中の駅なので、ときどき寄ります。
 今年、足ひきずっての通勤途中のこと。行きは、なにはともあれ遅刻してはならじと、まなじり決している。帰りは、くたびれはて、いっそう足も重く、途中で一休みして帰る。駅のベンチで一休みというショボクレタ一休みもあるし、ちょっと豪華に「よく働いた自分へご褒美」のときもある。

 6月12日の帰りは、シビックセンター25階の椿山荘で、「ビールとソーセージ」という「今日もしっかり働いた!ひとりお疲れさん会」をして帰った。
 窓からのながめ。後楽園の庭の緑。東京ドームの白い屋根の照り返し。後楽園遊園地の観覧車。
 ビール一瓶で、疲れは少しおさまったが、あいかわらず、足は痛い。しばらくは登山も散歩もできないと思うと、よけい悲しい。

 東京の山。
 愛宕山、標高25.7m。
 飛鳥山は、愛宕山より低いが、「山」として地図帳に載せて欲しいという北区の要望が、まだ国土地理院によって認められていない。

 新宿区箱根山は、人造の山で、山手線内では、一番標高が高いところ。44.6m。
 昔は、箱根山から富士も見えたし、東京の町中が見渡せたそうです。
 現在は回りをビルに取り囲まれ、「見下ろされる山」になっていますが、それでも、春夏秋冬おもむきを楽しめる「東京の山」です。

 高尾山。
 ミシュラン観光地ガイドの東京マップで、高尾山がなぜか三つ星獲得し、外国人観光客が急増中という。ひさしぶりに高尾山登山してみたいな。といっても、もちろんケーブルカー・ロープウェイを利用しての登山だけれど。

 東京の低山ガイド本
中村みつを『お江戸超低山さんぽ』書肆侃侃房

<つづく> 


2008/11/10 
春庭東京徘徊俳諧日記>東京上昇下降趣味(3)坂と階段

 東京の坂については、たくさん本も出ており、ネットサイトも多いので、本の紹介だけにとどめます。
 私の好きな坂、本の中に紹介されています。
 タレントのタモリは、日本坂道学会副会長。
 タモリの師匠でもある坂道学会会長の山野勝の本も多種でています。

『タモリのTOKYO坂道美学入門』
山野勝『江戸の坂―東京・歴史散歩ガイド』朝日新聞社
石川梯二『江戸東京坂道辞典コンパクト版 』新人物往来社
冨田均『東京坂道散歩―坂道上れば昭和がみえた』東京新聞社

 私が、かっていちばん頻繁に上下した坂は、70年代は夏目坂、80年代は神楽坂でした。
 瓢箪坂については、2008/08/04春庭カフェ日記で紹介しました。ヒョータンシャチョーの事務所があった坂。

 90年代00年代、しょっちゅう上り下りしている坂は。
 飛鳥山わきの飛鳥坂、王子駅北口から区役所へ向かって上る権現坂。
 王子稲荷わきの稲荷坂(別名地蔵坂)、自転車で下るのはこわいくらいの斜度。

 好きな階段もいろいろある。谷中の夕焼けだんだん。ここは有名すぎるけれど、名も知らない路地の奥の、ちょっとした階段がすき。
 永青文庫へ、江戸川公園を抜けた下から登っていく階段。途中に神社があって、一休み。気を取り直してまた登る。かなり急なだんだんです。
 
 東京の階段について知りたい人は、以下の本をどうぞ。
 坂の本ほど多種類が出版されていないものの、東京の階段についても、本・サイトがあります。
松本泰生『東京の階段―都市の「異空間」階段の楽しみ方』日本文芸社

松本泰生のブログ
http://blog.goo.ne.jp/asabata/e/1ca21ab8b5c481312f1667d1d2a92898

 エレベーターとエスカレーターも、東京はたくさんあるから、楽しめる。

 エレベーター、できるなら外が見えるようにガラス張りで仕上げてほしい。
 私は高いところが平気なかわりに、狭いところがダメ。閉所恐怖症なので、窓がないところに閉じこもるのが嫌い。エレベーターは、できる限り、外が見える構造のを選ぶ。外が見えていると、息苦しくない。

 たとえば、文京シビックセンターのエレベータは、24階の椿山荘レストランまで、高くなっていくようすを見ながら上れる。文京区役所で働く人の姿も見えるので、さぼっている区役所職員を見つける楽しみもある。

 そのほか、外が見えるようになっているエレベーターは、東京にはたくさんあります。私は、外を歩いていて「外が見えるエレベーター」を見かけると、用がなくてもそのビルの上まであがって、また下へ降りてくることにしている。
 上昇下降の気分というのは、確かに人の精神になんらかの影響を及ぼすものがあるのだろう。

<つづく> 


2008/11/11 
春庭東京徘徊俳諧日記>東京上昇下降趣味(4)エスカレーターとエレベーター

 SFの世界では、月まで届くエレベーターが夢想された。
 実際に、宇宙ステーションを中継点として、地球からエレベーターをつなぐという構想はもう不可能ではないというところまで来ているらしい。
 生きているうちに、宇宙空間をエレベーターで上ってみたい。

 池袋のジュンク堂をよく利用するのは、エスカレーターで9階まで上っていくとき、外が見えて、だんだん高くなっていくのがよくわかるからです。
9階には、日本語教育関連の本があります。
 
 そのほか、東京のエスカレーターで、「ああ、高く高く上っていくんだなあ」と、思えるのは、池袋西口の東京芸術劇場入り口。1階から3階の大ホールまで一直線でのぼっていきます。

 江戸東京博物館の入り口エスカレーターも長いけれど、こちらは途中でわざと「平らになるところ」をもうけている。江戸東京博物館の設計者は、空中浮遊感覚が好きな菊竹清訓 なんだけれど、エスカレーターの設計者も同じなのかしら。
 空に浮かんでいる感じがいいなら、エスカレーターも、もうちょっと工夫して空を上る雰囲気にしてほしかったのだけれど。

 地下鉄の永田町駅半蔵門線エスカレーター、上下に行き来するエスカレーターが8機並んでいるので、壮観。通勤時、大勢の人が立ち並び、上へ下へとじっとしたまま移動していく様子は、昔モノの私の目には、SF小説で思い描いたことが現前しているような気持ちになる。

 後楽園駅、地下深い南北線から、地上の景色が見える丸の内線後楽園ホームまで上がるには、長いエスカレーターを何度も乗り継ぐ。
 東京メトロで一番地下深い駅は、国会議事堂前駅で、地下37.9m。東京メトロでのその次に深いのが、南北線後楽園駅地下37.5m。

 地下の浅いところを通っている丸の内線、茗荷谷、後楽園、四谷ホームは、地上にあって外の景色が見える地下鉄ホームだ。

 四谷駅南北線と丸の内線への乗り換えエスカレーターも長い。地上にある丸の内線四谷ホームから、教会の十字架が見える。未来への受信装置のように感じる尖塔です。

 映画『メトロに乗って』では、半蔵門線の永田町駅から地上に出ると、そこは、丸の内線開通当時の新中野駅になっていた。
 地下鉄の長いエスカレーターで地上に上がっていく気分は、そんなタイムトンネルめいた不思議な酩酊感があるのです。

 東京上下趣味、山や坂、展望台もエスカレーターも、まだまだ探索してみたいところがたくさんあります。
 「東京上下サークル」会員募集中。会員条件。坂道登り切れず息がきれた会長(太め)の尻を押してあげられる親切心と体力を持っていること。

<おわり>
コメント
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