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ぽかぽか春庭「雪しまき」

2017-01-29 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170129
ぽかぽか春庭ことばの知恵の輪>季節のことば冬(3)雪しまき

 消えてゆく季語についてしばし惜しみつつ、いくつかのことばにお別れの送辞でも述べようかと思っていたのだけれど、「死語辞典」など「死語」や「絶滅危惧語」にはアンテナ張っていたつもりの私、不明にして『絶滅寸前季語辞典』が夏井いつきによって2001年に出されていること知りませんでした。ウェブ友ほうせんさんに教えていただきました。
 夏井いつきはテレビバラエティで芸能人の作る俳句の添削を行って人気を博している俳人です。

 本があるなら、それを読んで中身を確認してからでないと、もしも同じようなことを書いてしまったら、たいへんです。誰かの論のまねっこを自分の論のように書いてしまうことは、ワタシとしては厳罰事項です。先行研究先行言論を、引用元を明らかにした上で引用することは差し支えないですが、人の論と似たようなことを持論として書いたらその時点でアウト。学生には、ウィキペディアからコピペしたレポートを出したら不可と口をすっぱくして注意しているのに。

 「シンギュラリティ」など、すでに多くの解説が出回っていますから、私自身がこのことばを知ったときに抱いた感想を書いておこうとしたのですが、どうしても、既存のいいまわしの後追いのようになってしまいました。流行言葉は、世間に出回る前に書いてしまうか、はやりが落ち着いてすたれるか定着してからかでないと、自分自身の感想が中途半端になると思います。自分のためにメモですから、自分なりの感想を書き込んで、「いつこの語を知ったのか」ということがわかればそれでいいのですけれど。

 『絶滅寸前季語辞典』は、図書館にリクエストしました。中央図書館の図書は貸し出し中だったので、他館からのお取り寄せになり、本が届き次第連絡してくれるとのこと。それまでこの話題は封印です。

 ひとつだけ、(1)の「雪のことば」に出さなかった「私の知らなかった雪のことば」を書いておきましょう。忘れないように、メモメモ。

 知らなかったのは「雪しまき」
 「しまき」とは、風が激しく吹き、巻き込むように荒れること。また、その風。「し」は、古語で「風」のことです。
 「しまき」は、手持ちの古語辞典には出ていますが、私が常用している国語辞典にはありませんでした。
 「雪しまき」は、強風が巻き込むように吹き荒れ、風と共に雪が渦巻きながら降る様子。

海に日の落ちて華やぐしまき雲(角川源義)
・一陣のしまきトランプ舞い上がる(春庭)
 トランプのキング、周囲を巻き込んで吹き、大荒れです。

<おわり>
コメント (4)
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