
20230715
ぽかぽか春庭アート散歩>2023アート散歩梅雨(2)木島桜谷 in 泉屋博古館
木島櫻谷(このしまおうこく)は、近年再評価が高まっている日本画家。10年ほど前から展覧会が各地で行われていますが、私は今回の泉屋博古館(せんおくはっこかん)の展示まで全く知りませんでした。2014年にはこの泉屋博古館で櫻谷展が開催されていたのに、気づかなかったのです。
6月25日の日曜美術館のアートシーンで泉屋博古館で紹介されていたので、きっとこのあと観覧者がどっと増えるのかも。私は滑り込みセーフで6月24日に観覧。土曜日でもそれほど混んでもいない時期でよかったです。
会期:2023年06月.03日-07月.23日
泉屋博古館の口上
近代の京都画壇を代表する存在として近年再評価がすすむ日本画家・木島櫻谷(このしま・おうこく1877-1938)
動物画で名を馳せた彼ですが、生涯山水画を描き続けたことも見逃すことはできません。何よりも写生を重んじた彼は、日々大原や貴船など京都近郊に足を運び、また毎年数週間にわたる旅行で山海の景勝の写生を重ねました。その成果は、西洋画の空間感覚も取り入れた近代的で明澄な山水画を切り拓くこととなりました。一方、幼い頃より漢詩に親しみ、また古画を愛した彼は、次第に中華文人の理想世界を日本の風景に移し替えたような、親しみやすい新感覚の山水表現に至ります。
本展では屏風などの大作から日々を彩るさりげない掛物まで、櫻谷生涯の多彩な山水画をご覧いただき、確かな画技に支えられた詩情豊かな世界をご紹介します。あわせて画家の新鮮な感動を伝える写生帖、収集し手元に置いて愛でた古典絵画や水石も紹介し、櫻谷の根底にあり続けた心の風景を探ります。
最初にレクチャー室の木島櫻谷紹介ビデオを見ました。この画家について何も知らなかったので。子どものころから絵が好きだったこと、京都画壇で活躍したことがわかりました。
動物画で名を馳せた彼ですが、生涯山水画を描き続けたことも見逃すことはできません。何よりも写生を重んじた彼は、日々大原や貴船など京都近郊に足を運び、また毎年数週間にわたる旅行で山海の景勝の写生を重ねました。その成果は、西洋画の空間感覚も取り入れた近代的で明澄な山水画を切り拓くこととなりました。一方、幼い頃より漢詩に親しみ、また古画を愛した彼は、次第に中華文人の理想世界を日本の風景に移し替えたような、親しみやすい新感覚の山水表現に至ります。
本展では屏風などの大作から日々を彩るさりげない掛物まで、櫻谷生涯の多彩な山水画をご覧いただき、確かな画技に支えられた詩情豊かな世界をご紹介します。あわせて画家の新鮮な感動を伝える写生帖、収集し手元に置いて愛でた古典絵画や水石も紹介し、櫻谷の根底にあり続けた心の風景を探ります。
最初にレクチャー室の木島櫻谷紹介ビデオを見ました。この画家について何も知らなかったので。子どものころから絵が好きだったこと、京都画壇で活躍したことがわかりました。
晩年精神を病み、電車にひかれて亡くなったことは紹介されませんでした。享年62
残された600冊の写生帖が劣化し、ページを開くこともできない状態だったのを、助成金を得て高精細コピーとしてデータベースに保存できたそうですが、パソコンは1台しかおかれておらず、ひとりしか見ることができないので、レクチャー室でこのデータを見ることかなわず、残念。櫻谷は写生を基本として忠実に写し取り、それを再構成して画面を作り上げた、というレクチャー室の解説でした。
第1室のこの写生帖展示は撮影可能でした。ガラスケースの中なので、私のカメラでは光が反射してしまい、きれいに撮影できませんでしたが、20代の櫻谷がノート片手に見るものを写し取っていく心を感じ取れるように思いました。
落木集 京都洛北


ほんとうはこういう場面ですが

私は、2分割して撮りました。


駅路(うまやじ)の春 1913



展示は前期後期で入れ替えのある作品があり、櫻谷の全容を見たとは言えませんが、また次の展覧会を楽しみにしていきましょう。
<つづく>