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ぽかぽか春庭「こいねがう訓読みクイズ1」

2024-02-15 00:00:01 | エッセイ、コラム
20240215
ぽかぽか春庭ことばの知恵の輪>脳細胞活性化の漢字学習(1)こいねがう訓読みクイズ1

 2003年にHPを立ち上げた春庭。最初の記事は、50音「あ~わ」の順に著者をたどって、来し方をゆるゆると思い出すという記事でした。2003年の最初の記事を何度か再録し、「初心忘るべからず」のアーカイブに利用してきました。
 2003年から20年がたって、つらつら思うに、春庭の貧乏さ加減が少しも変わらないのは仕方ないとして、文体がまったく変化ないのに、いささか釈然とせず。
 20年ほど文章修行を続ければ、きっと50歳の春庭より70歳の春庭は「香気あふれる上品な文章をさらさらと書いていける達人になるかも」と、思ったのに、あいかわらずのガチャガチャとした雑文をつづっているのです。「成長なし」これもひとつの人生でありましょう。

 最近の沈みがちな日常を「過去ログ」でしのいできたのですが、春には復活するだろうと思った生活立て直しが、さっぱり進まず、さて、どうしようか、そろそろ限界も近づいてきました。

 そんな「限界集落」ならぬ「限界耄碌」の日々にも、新しいことを知れば脳が活性化される気がして、うれしくなります。
 最近知った新しい漢字。「冀う」

 私は「ねがう」には「願う」「希う」という漢字を使ってきたし、「こいねがう」には「乞い願う」を使ってきました。よって、「冀う」という漢字の訓読みを見たとき、読めなかったのです。「こいねがう」
 2024年最初の「へぇ!そうなんだ」と脳の活性化をしました。漢検1級レベルも楽々こなす漢字に強い人ならなんていうこともない訓読みでしょうが、音読みでは見かけたことはあっても、訓読みだとなじみがない読み方の漢字がたくさんあります。

 以下、訓読み漢字の復習です。最初にUPしてから、何度目かの再掲載。もうこのクイズは飽き飽きという記憶のよい方、すっとばしてください。大学文学部の「日本語教師養成講座」を担当していたときは、毎年新しい学生を迎えますから、「日本語教師素養チェック」として毎年出題していたので、ついつい何度でも繰り返して出題してしまう、手抜きコーナーです。
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2012/05/12
ぽかぽか春庭にっぽにあにっぽん語教師日誌>にほんごクイズに挑戦(4)漢検1級訓読みクイズ

 アンチエイジング脳力アップのための日本語クイズ。脳トレーニングに役立っていますか。今回は、日本語教授法受講の日本人大学生には、歯が立たない上級問題です。

 今回は、教育漢字のレベルから漢検1級レベルの漢字まで、訓読みに挑戦してください。音読みの熟語なら、なんとなく前後の文脈から推測ができる漢字も、訓読みとなると日頃使わないので、なかなか読めないものです。
 教育漢字の訓読みレベル1から、漢検1級問題レベル4に挑戦。

 「漢字は得意」とおっしゃる人にとっても、1級レベル漢字の訓読みは、なかなか手強い。ぜひ、挑戦してみて下さい。大学生、1級漢字訓読みは、ほとんど読めません。常用漢字ではないので高校までに習っていないからです。
 もし、ひとつでも1級レベルが読めたら、「亀の甲より年の功」と、お孫さんに自慢できます。

・レベル1 教育漢字の訓読み。小学校6年生までに学習した漢字だけれど、訓読みは習っていないものもあります。以下の漢字、音読みですから、全部読めるでしょう。
1専門 2革命 3銅像 4昭和 5論争 6与件 7勉強 8慰(い)労会 9委任状 10号令
 でも、訓読みだとどうでしょう。全部読めますか。

1専ら 2革める 3銅のお鍋 4昭か 5論う 6着手金を与えられ、事件を与る 7強ち 8労る 9委ねる 10号ぶ

レベル1答え
1専(もっぱ)ら 2革(あらた)める 3銅(あかがね) 4昭(あきら)か 5論(あげつら)う 6与(あずか)る 7強(あなが)ち 8労(いたわ)る 9委(ゆだね)る 10 号(さけ)ぶ

・レベル2 常用漢字(中学高校で習い、日常社会で用いる。新聞雑誌はこのレベル)音読みでは皆が知っている漢字。音読みは読めるはず。 
1余剰 2荘厳 3徒労 4邪悪 5肯定 6状況 7転々 8統帥権干犯 9徐々に 10 象形文字
答え
1ヨジョウ 2ソウゴン 3トロウ 4ジャアク 5コウテイ 6ジョウキョウ 7テンテン 8トウスイケンカンパン 9ジョジョに 10ショウケイモジ

 ところが、訓読みだと、やはりなじみがないものもある。
1剰え 2厳めしい 3徒に 4邪な 5肯て 6何をか況んや 7転た 8統帥権を干す(「ほす」ではありません) 9徐に 10象る

レベル2答え
1剰(あまつさ)え 2厳(いか)めしい 3徒(いたずら)に 4邪(よこしま)な 5肯(あえ)て 6況(いわ)んや 7転(うた)た 8干(おか)す 9徐(おもむろ)に 10象(かたど)る

・訓読みクイズ・レベル3 
 レベル3は常用漢字のほか、常用漢字外の字もあります。音読みの熟語では知っているけれど、訓読みは「どこかで一度は目にしたかも」というレベルです。音読みでは、以下の熟語、語彙に使われています。
音読み
1晨星 2轢死 3頑固者 4軽蔑する 5需要 6閾値 7頻出 8謙遜 9王位簒奪 10都鄙問答
答え
1(シンセイあかつきの星) 2レキシ(車などにひかれて死ぬこと)3ガンコ 4ケイベツ 5ジュヨウ 6(イキチ=その値を境にして、動作や意味などが変わる値)7ヒンシュツ 8ケンソン 9オウイサンダツ 10トヒモンドウ(江戸時代中期に成立した心学運動の最も重要な書物の題名)
 さて、音読みでも難しい熟語になってきました。では、訓読み。
訓読み
1晨に立つ 2轢る 3頑なに 4蔑する 5需める 6閾をこえる 7頻りに 8謙る 9簒う  10鄙しむ

レベル3答え
1晨(あした)に立つ 2轢(きし)る 3頑(かたく)なに 4蔑(なみ)する 5需める(もと)める 6閾(しきい)をこえる 7頻(しきり)りに 8謙(へりくだ)る 9簒(うば)う 10鄙(いや)しむ

・訓読みクイズ・レベル4 
 レベル4は「こんな漢字あったかしら」というレベル。読めなくても、一生困ることはありません。

1畢竟 2撥音 3傅育者 4諧謔 5鬣 6蛬 7顰蹙 8仏龕 9軛殺 10錣
音読みの答え、その他のヒント
1畢竟(ヒッキョウ)2撥音(ハツオン平仮名でいうと「ん」のこと)3傅育者(フイクシャ) 4諧謔(カイギャク) 5音読みは(リョウ)ライオンのこれが有名 6蟋蟀とも書きます 7顰蹙(ヒンシュク)8仏龕(ブツガン仏像をしまっておく入れ物)9軛殺(ヤクサツ首をつって殺すこと。扼殺は手で首を絞め殺す。日本の死刑は軛殺)訓読みは頸木とも書きます 10音読みは「テツ」現役力士時代の寺尾、親方名、○○○山 

訓読み
1竟に 2撥げる 3傅き育てる 4諧う 5鬛をなびかせる 6寒夜の蛬 7非礼、蹙まりなし 8龕に仏をおさめる 9軛を放つ 10錣山

レベル4答え
1竟(つい)に 2撥(かか)げる 3傅(かしず)き育てる 4諧(かな)う 5鬣(たてがみ) 6蛬(きりぎりす) 7蹙(きわ)まりなし 8龕(ずし) 9軛(くびき)10錣山(しころやま)

 いかがでしたか。訓読み、意外とむずかしいでしょう。

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 2012年の訓読み、何度も出題しているので、もう全部読めるという方のために、次回、これまで出題しなかったものを提出します。
 私自身は、熟語は漢字で書くことが多いけれど、訓読みの語は漢字で書かなくても文意が通じるとき、できるかぎりひらがなで書くようにしています。ひらがなだけでつづると読みにくいときにのみ、訓読み漢字を用います。たとえば、「強」という漢字、訓読みで「しいる強いる」の場合はつかいますが、「あながち」には「強ち」という漢字を使うことはしません。
 では以下の訓読みにおためし挑戦。

 レベル1 ふたつの訓読みがある漢字に注意。
1「ライバルを陥れる」2「悪政に憤る」3「過去を遡る」4「煽てる」5 「電気を点ける」6「ろうそくを点す」7「家運が傾く」8「首を傾げる」9「布で覆う」10「定説を覆す」
回答
1おとしいれる 2いきどおる 3さかのぼる 4おだてる 5つける 6ともす 7かたむく 8かしげる 9おおう 10くつがえす

 次回、レベル2~5を出題します。 
 さて、2024年も、このスカスカ脳が少しでも老化防止になるよう、あたらしい言葉、新しい漢字に出会えますよう「冀いたてまつります」

<つづく>
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