KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

元へ戻れぬ

2022年09月26日 | 俳句

天気 晴

ブログを少しは手入れしなくては・・とずっと思っていて、同じスタイルのまま10年以上が過ぎてしまった。

背景を黒に近いグレーにしたのは、当時、写真の交流のあったカメラ名人の「越後のおじしゃん」の影響で。

自慢?の写真がなお素晴らしく見える、という効果があった。でも今はカメラは埃を被っているし、スマホではパソコンへアップして満足できるものは撮れないし・・

いつも訪問しているブログのように、トップの写真を気に入ったものに固定化したスタイルでいこう・・と、張り切って、暇な午後をプロフィールを少し手直ししたりトップの写真を選んだりした。

出来上がって色々試して・・あれ?今日の写真が何だか中途半端に1枚だけ表示される。何で?無表示に出来ないの?色々試しても旨くいかないので、元のバージョンに戻そう、と「旧バージョンへ戻す」というところをクリックしてみたが、何も変わらない。

あ~あ、元へ戻れなくなっちゃった・・仕方なし、今日の青空を。天使の衣のような雲が浮いていた。

と嘆いたが、ま、いいか。白いバックの方がスマホ写真のいい加減さを誤魔化せるし。人生、元へ戻れないことばっかりで80年以上も生きてしまったのだし。

写真の説明をすると、トップの固定写真は5年前の秋、八ヶ岳高原からの朝の富士山。黒猫は無論、20年くらい前のお散歩写真。

その黒猫のこともたまには説明しないと・・運送会社には関係ありません。小学5年のときのこと。知人宅から貰った漆黒の猫を飼っていた。無論、田舎のことだからネズミ対策で。姉と私がとても可愛がっていた。母は、本当は猫嫌いだったが台所を荒らすネズミのために仕方なく・・だったようだ。

ある日の午後、そのタマが居間の真ん中の柱で爪を研ぎ始めた。ガリガリガリ、と厭な音。「こらっ、やめな!」と私は怒鳴りつけた。台所の母に見つかったら足蹴にされる。タマはいつも可愛がっている私に怒鳴られてびっくりしたのか、慌てて窓から庭へ跳びだした。

それから何分くらい経った頃だったろうか。わが家から国鉄の線路を渡り国道を渡ったところにある、雑貨屋のおばちゃんが息せき切ってやってきた。「おめえんとこの猫だっぺ、真っ黒やつ。国道でトラックにぶつかって泡ふいて動かねえよ」

・・・・

ということでタマの生涯は終わった。私が怒鳴りつけていなければ、家を飛びだしたりしなかった。抱き上げて爪とぎをやめさせればよかったのだ。何日も大泣きした私の考えた結論は・・「タマは、大好きな私に怒られて悲嘆にくれてトラックに飛び込み自殺した」始終外へ遊びに行っていたから、線路も国道も渡り慣れていた。車なんて滅多に通らない時代のことだ。

多感な少女の考えそうな話。でも、今も少しは罪悪感が残っていて、黒猫に出逢うとタマの亡霊かと思う。あの世へ行ったら、まずタマに詫びなくては。ちなみにタマは家の裏の海岸に埋めた。多分、台風の高潮に攫われていったかも。

秋澄むや雲の飛翔の天女めき  KUMI

コメント (8)
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