天気曇時々雨
ようやく空気に湿度が感じられて、少し暖かくなったようだ。私には相変わらず寒さしか感じられない日だったが。ともかく昨日は気温も気圧も高低差がひどくて、気象病の典型のような息苦しさだった。
今日は少し回復した。暖かい、とか乾燥していない、とか喜ぶ人も居るが、とにかく急激に天候の変化するのはゴメンです。
ちょうど10年前の今日の写真。群馬県の北の外れに月夜野町、という美しい名の町があり(今は水上町に合併されてしまった)いつも新潟の南魚沼へ行くときに通る国道に沿っていた。そこに、ガラス工場・・というか。ガラス工房があって、見学や体験が出来た。いつでも寄れる、という思いがあり、何十年も年に何回も通った所なのに一度も寄ったことがなかった。

この日、峠の向こう側の越後は大荒れの猛吹雪、スキーどころではないので逃げるようにスキー場をあとにして家に帰ることにした。日帰り温泉に寄っても時間が余るので、ガラス工房へ寄ってみよう・・という、私の念願の叶った日。ちょうど10年前になる。たった10年・・と、感慨深い。夫婦してまだまだスキーの出来なくなる日が来るとは全く思っていないころだった。
で、初めて行った工房へ橋を渡る。その橋の擬宝珠が、なんと、ガラス工芸品で作られていて、雪晴れの下で輝くさまが美しかった。ただし峠の向こうは吹雪なのだから、空っ風はとびきり冷たくてまいった。


金魚鉢のような丸い擬宝珠の中の小さな魚などもすべてが手作りの硝子工芸品。寒くなければもっと撮りたかったのだが、シャッターは素手にならなければ押せないし・・写真撮影用の指だけ出る手袋も持参していないし、という訳であまり枚数は撮れていない。
あちこちと旅もしたし珍しいもの素敵なものを見てきたし、まだ見ていないあれこれを見に行きたかった・・と思うこともある。でも最近は、もう一度見たかった、と思うものの方が多い。この、雪景色の中の硝子作品の数々も、そのもう一度見たいものの一つだ。でも、あの寒さを考えると・・上州名物空っ風と言うけれど、雪晴れの地に吹く北風の冷たさは街のそれとは比較にならない。スキー場のゲレンデで寒い思いはしても、そう思う。元気でもまた行く勇気は出ない。
貴重な写真になってしまった。
紅梅のつぼみ育てて雨上がる KUMI