KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

何も起きない日

2023年07月23日 | 俳句
天気 晴

写真はナイアガラへ行く途中で宿泊した、オタワの街、カナダの首都ではあるけれど、落ち着いた街並と水辺の風景が涼しそうだ。確か、議事堂の塔に上って見下ろした風景。



さて今日は何かあったっけ・・と夕方になって考える。認知症ではない(つもり)なので、朝からの行動は覚えているものの、昨夜からちょっと気分の塞ぐことがあってあまり印象に残ることをしていない。小学生の頃、夏休みの絵日記に苦労したのを思い出す。書くことは子供の頃から好きだったが、書くことを見つけるのに苦労したものだ。今はそんなことはない筈なのに・・印象に残ることがなかった日、ということかも。体調も、まあまあだったのかも。

そうそう、朝9時にシャワーを浴びた。その前に紙ゴミをエレベーターの前の大きなゴミ箱へ捨てに出たら、Nさんのご主人が声をかけてきた。「食事はまだですかね」「私はさっき朝食を食べたばかりですけど・・」「ぼく、食べていません」って、そんな訳はないと思うけれど・・彼の食事の席は私とかなり離れていて、私は彼の姿を確認していない。食べたでしょ、と断定までは・・
エレベーターが来てしまった。
彼をエレベーターに乗せて3のボタンを押す。今の時間は職員の朝の引継ぎで、3階に集まっている筈。3階で下りれば誰かが世話するでしょ。
そんなことがあったっけ、あれは今日だった。毎日、そんなことは起きているけれど、最近はあまり認知症の方たちに声を掛けないようにしている。疲れてしまう。
で、午後になったら、前の部屋のYさんが又、奇声を発して廊下に出てきた。実は、一昨日の夜にはもっと大声で叫ばれてちょっとしたパニックになった。今日はそこまではいかないで大声は止み、やはりエレベーターに乗りたがるので介護士さんを探しに行ったが廊下に見当たらない。3階で館内レクレーションの始まる時刻なので、エレベーターに乗せて3階のボタンを押す。

不思議なこと。食べたばかりなら、空腹ではない筈なのになぜ食べていない、と思い込むの? 時間がかなり経過したのなら忘れるのも解るけれど・・それが私には理解不能。
1年前までは一人でエレベーターに乗れたのに、何で乗り方が解らなくなるの?数字は読めるのに、自分の往く先が解らなくなている。
Nさんは、入居したばかりの時、夜中に火災報知器のボタンを押してしまい、消防署や近隣を巻き込んだ騒動の犯人だ。皆から非難された。それがトラウマになってエレベーターのボタンを押すのが怖くなっている? と推量したことがあった。でも、それは違う。1時間前の食事も覚えていないのだから、そんな何ヶ月前のことなど覚えている訳がない。

認知症の仕組みって、どうなっているのか、ミステリー。

朝ぐもり鴉先づ来て叫喚す   KUMI(2004)
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする