ちょっとした用事のついでに、多分、30年ぶりに摩周湖を訪れてみた。長い長い一本道を上り詰めると不意に、と言う感じで湖が姿を現わす。今日は霧もなく、あまりにも強い日光のせいか、少し靄のかかった摩周湖を見ることが出来た。写真ではよくわからないかもしれないが、今日のように晴れた日の湖面は「摩周ブルー」と呼ばれる吸い込まれるよなコバルトブルーが美しい。去年までは殺到していた外国人観光客が皆無となり、国内ももはや緊急事態同然の状況下で、人影は実にまばら。がらんとした駐車場の管理人もこんな時に来る酔狂な人、と言う感じで歓待してくれた。静かな湖だけではなく、展望台に通じる道のそばでヤマアジサイや野草が見る人もなくひっそりと控え目に咲いていた。どこまでもまっすぐ続く道路には車の姿もない。