回顧と展望

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オリンピック

2021年02月07日 15時19分55秒 | 日記

東京五輪組織委員会会長の一言で世界中が蜂の巣をたたいたような状況になっている。ある意味では、去年のBLM運動や、その前の#Metoo運動並みの反響(のように聞こえる)。BLMも#Metooも、このところあまり耳にしなくなったから、もはや旬なテーマではなくなった(ように見える)。いや、すっかり定着し、かつその目的を果たしているのかもしれない。

その意味ではこの老元首相、会長の発言に対する世界を挙げての糾弾も、先のテーマと同じく、いつの間にか旬の話題ではなくなり、人口に膾炙しなくなるのかもしれない(彼が辞任でもすればあっという間に消え去るのかも。こういったテーマを持続させるには相当の燃焼エネルギーが必要)。

五輪(オリンピック)といえば、やはりその発祥地ギリシャを連想しないわけにはいかない。ギリシャは仕事や休暇で何度も訪れた。先日は古代ギリシャのアンフォラ(酒樽の模造品)をアップしたが、書棚に飾ってある酒瓶のひとつに、薔薇や香草から抽出したエキスと甘味料を混ぜたギリシャのブランデー、メタクサの陶器の瓶がある。ギリシャ産のブドウから作られたブランデーでアルコール度は40%。この、グランド・オリンピアン・リザーブは、熟成40年、1888年に創業されたメタクサ社の100周年を記念して1988年に発売されたものだ。正確にいつ購入したかの記録をなくしてしまったが、1988年当時ギリシャには何度か出張する機会がありその時にでも買ったものだろう。封も切らずにそのまま埃をかぶっていた。もし、このギリシャブランデーが熟成40年、ということなら、今から少なくとも73年前のブドウを仕込んだもののはず。

今話題沸騰の件の会長は83歳ということだから、このメタクサ、グランド・オリンピアン・リザーブよりも10年も長く熟成を続けてきたことになる。どう見ても素朴な陶器の瓶の中で時間を過ごしてきたこのブランデー、今まで味を試したこともない。すっかり飲み時を逸してしまったのでこれからも封を切らずに書棚の一角を多彩色で飾る役割を果たしてもらおうと思っている。老会長がフェードアウトした後も。

コメント (4)
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