ニューヨーク、メトロポリタンオペラ劇場はコロナウイルスのために昨シーズンの全演目がキャンセルとなり今年9月からの再開を目指している。しかしこれもコロナウイルスの感染状況如何によることは言うまでもない。そのため、オペラファンに対して、同劇場での公演をネットに無料で公開している。毎日1演目づつ、時差の関係で日本では午後9時半から翌朝8時半までの間鑑賞できる。
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今日(9日)の演目はワグナーの「ラインの黄金(Das Rheingold」)。ワグナーの代表作、「ニーベルングの指輪」4部作の「序夜」に当たる。序夜といっても3時間近い大作。無料のストリーミングではあるが、財政的に苦しいのはこのオペラ劇場も同じで、クレジットカードを使って25ドルから寄付することも可能。
ニューヨーク駐在中には、かなり頻繁にこのオペラ劇場に取引先を招待していた。やはり人気の演目は「椿姫」、「ラ・ボエーム」といったプッチーニの作品。ワグナーの作品が上演されていたかは記憶にない。明日は、ベルディの「エルナーニ」とのこと。ヴィクトル・ユゴーの原作の冒険と恋愛譚でこれも面白そうだ。外出自粛で家にいる時間が長いこの頃、オペラを鑑賞するのも悪くないのでは。ただ、残念なのは、英語の字幕はあるが日本語の字幕はなさそうなことだ。「ラインの黄金」にも英語の字幕が表示される。
オペラの話とは関係なく、今日の一品として、ドイツの隣国、チェコのボヘミアングラスの花瓶。チェコとスロバキアが分離した1993年に出張したときに手に入れたもの。ヴェネチアングラスと時として区別がつかないこともあるがこれには、きちんとシールが貼ってある(この辺りはチェコの几帳面さの表れだろうか)。金とコバルトブルーの対比が鮮やかだ。