回顧と展望

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直感

2021年02月16日 16時59分30秒 | 日記

東京五輪組織委員会会長が女性蔑視の発言で辞任した。ガード下の安酒場で愚痴をこぼしている会社員が言っても誰も相手にしないが、元首相にして国際的にも日本の顔になるようなオリンピックの中心人物の発言は重い。ただ、彼の辞任会見を見ていたら、彼にはこの発言がいかに不適切であるかがまだ判っていないようだ。

ある言葉に対して他人がどう感じるか、ということを正確に知ることはできない。例えば、私の目にはこう映る、と言われても相手の目に成り代わることはできないのと同じだ。ただ、どういうことかを予測することはできるし、感覚的には何とか理解することはできるだろう。

感覚といえば、女の直感、という言葉がある。理屈ではなく、何か神秘的なセンサーのようなものが働くことを言うのだろうか。このことで有名なのは、イギリスの故ダイアナ妃が、生前BBCのインタビュー番組の中で質問者から、どうしてチャールズ皇太子とカミラ夫人との不倫を知ったのか、という質問に対して、「それはもう、私の持っている鋭い女の直感です。Oh, a woman's instinct is a very good one.」と答えていることからもわかる。

ニューヨークに駐在していた時仕事で知り合った、同じような年頃の男がいた。駐在員の狭い世界ではいつの間にか顔見知りになることが多い。彼は単身(独身ではない!)で気ままに過ごしていて、いつの間にか、やはりニューヨークで働いているピアニストの女性と親しくなっていた。何度か二人が親しげに食事をしているところを見かけ、そのうちにこちらとも気安く話をするようになった。しかしあるとき、そのピアニストが一人で食事している。いつもの調子で気軽に、今日は彼はいないのですか、と声をかけたら、彼女から「奥様がこちらに来ているのです」という話。彼はいつもポーカーフェイスで、こちらにはそんなんことは全く言わなかったので、驚いた顔をすると、彼女は「言われなくても女の直感でわかります」という。彼がそういうそぶりを全く見せなくても女の直感で鋭く見抜くのだろうか。

一方で、男の直感などという言葉は聞いたことがない。女性にだけ備わっている超能力なのだろうか。これでは、女性の前では隠し事など絶対にできないように思えてきた。はるか昔、男の歌手が女性の気持ちに成り代わって歌う歌謡曲を聞いて、男がどうして女の気持ちを理解できるのか、という違和感を持った。自分がまだ子供だからであって、大人になったらわかるのだろうと思っていたが、どうもそういうことではなさそうだ・・・。チェコスロバキアの飾り皿、和やかに談笑しているように見えるこの3人の美女神にも当然女の直感は備わっているはず。3人集まれば怖いものはない。

コメント (6)
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