閑寂肆独白

ひまでさびしい本屋のひとりごと

或る骨董市に行ってみた

2019-06-07 07:29:22 | 日記

 思いかけず出会った人に紹介されて案内をもらったのである骨董の(同業者のみの)交換会に出かけました。 紙物を主にする市場というのでどんな様子なのかなあ、という感じです。一体に骨董屋さんは朝が早いと聞いていて、9時開始というので8時すぎなら何とかなるだろうと思って出かけたらなんと全員そろっていて、40分には「始めようか」という。聞けば6時には数人は集まっていて出品物の下見をしていて、それが普通なのだそう。参加者は小生を含む古書組合員が6人、古物商が15~17人に帳場・手伝い。狭い会場に人間だけでなく出品物がぎゅうぎゅう詰め、落札品の捌きを見ているとよく間違えないものだと感心する。結構な量と変化に富んだ出品で面白い。    
3・4人の主な買い手の競り合いも面白いのだけれど、小生としてはその価格の高いことに驚いた次第。思えば先の丸善ギャラリー展でわが店の絵葉書をごっそり買った人がいて、店の者に「安い!」と言って帰ったそうである。この交換会での様子を見るとさもあらんと思い至ったことでした。 わが店には売れ残った、あるいは売り切れずにいる紙類(ことに久留米周辺の)があるので 先ではこの市場で捌くことになるだろう。わが店は久留米には良い接触場を持っていない、先の青木島の鳥観図にしても何年もかかって、しかも値切られてやっと捌けた。ほかにも久留米には恨み事はあるけれどここでは書かない。
別のことだが、一般に骨董市の席料には弁当も含まれている。開始時間の早いことなど、これらは古本屋の市場も考慮してしかるべきではないかと思った次第。
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