2007.10.25(木) 曇り 北斎展
京都高島屋で葛飾北斎展があり、京都珈琲屋さんで招待券を頂いたので行ってみる。7階のグランドホールで開催と書いてあるが、見つからない。変だナーと思いつつ探し回りながら、阪急デパートに来ているのに気付いた。ぼけてんのやがな。河原町を渡って会場に行くと大勢の入場者に驚く。ウィークディでもあり、入場料は800円なのにこの人出はなんなんだ。流石に北斎である。津和野の北斎美術館の協力とあるが、津和野に4日間も滞在し、気付かなかったのは不覚である。デパートでの美術展は規模の小さい中途半端なものが多いが、今回は180点にも及ぶ規模の大きいもので、冨嶽三十六景、北斎漫画など著名な版画はもとより、初公開のものも数点有り、大満足の一日であった。私の最も好きな絵は二股大根と大黒図で、しばらく眺めていたのだが、人の波にせかされてゆっくりするわけにもいかなかった。
今にして思えば、美術や音楽、芸能や文学など文化的な催しに触れることのできる京都に住みながら、決してそれらに近づかなかったことが悔やまれる。高度成長経済とともに文化の場から男性成人が消えたといわれる。経済的に余裕ができた代わりに、大切なものを失っているのかも知れない。
2007.10.28(日) 晴れ 銀杏
銀杏の季節である。須知の道灌稲荷の大木からも先々週あたりから実が落ち始めて、そろそろ最盛期となってきた。もちろん炒ってお酒のあてにするのだが、そこまでにするのが大変なのである。土に埋めて腐らすとか色々聞くのだが、都会では大変である。車に軍手と箸とポリ袋を積んでおき、拾ってすぐに靴で実を取り出す。これが一番であるが、靴などに臭いが着くのが難点である。今日は神社のお隣のおばあちゃんが火箸で拾っている。先を越されたかと思い、すでにおなじみのおばあちゃんなので聞いてみると、臭いがきついので拾って一カ所にまとめているのだ。車や靴で踏まれると家の中まで臭って困るそうだ。食のために拾っているわけではないらしい。集めた中からいい粒を袋に入れてくれる。今日は拾う苦労は何もない、ありがたいことだ。おばあちゃんの言うことには、水につけておくと果肉が腐ってくるので、それから実を取り出すと簡単と言うことだ。これは初耳と試してみることにする。
銀杏の大木と集められた銀杏
さて話は京都に戻るが、桂川街道の銀杏並木にも銀杏がなるのである。こういう街路樹には雄木で実は生らないと思っていたのだが、たまに実のなるのがあるのである。なにげなく歩いていて見つけたのだが、なかなか立派な実で、木にも沢山なっている。帰りに拾おうと思っていたら、帰りにはすっかり無くなっていた。結構目を付けている人が居るものだ。