晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

雨読 学んでみると自然人類学はおもしろい(1)5/5

2016-05-05 | 雨読

2016.5.5(木・祝)晴れ
 腰痛で整形外科にかかるとだれもがドクターに言われる言葉がある。「腰痛は人類が二足歩行をするようになっての宿命だ」というものだ。わたし自身も行く先々の先生に聞かされてすっかりその気になり、周囲の人にも知ったふうにしゃべっていた。ところがサーノ博士の「ヒーリングバックペイン」を読んでその説に疑問を持つようになった。博士は人類は何百万年もの間進化し続けている、直立二足歩行は四足歩行に比べ腰部への負担は大きいが、それを補完する進化がなされているはずだと言っておられる。つまり人類のあらゆる部位は進化を遂げているのに直立二足歩行に関する進化だけがなされず、四足歩行の当時のままということはあり得ない、ということだ。
 これは随分説得力のある話で、腰痛の原因が直立二足歩行であるというのは疑問ということになる。ただ、サーノ博士は腰痛の原因は心(脳)であるという風に説いている。もちろんすべての腰痛がそうだということではないのだが、直立二足歩行を始めたことにより腰痛が宿命となったという整形外科医の言は明らかに誤解であり錯覚のようだ。
 直立二足歩行を始めた事による人類の進化で腰痛に関するものは、脊椎のS字状カーブ、下肢による筋ポンプ作用、腰周辺及び臀部などの姿勢筋の発達であるとわたしは考えている。
 現実にどのような進化をしたのか確かめるべく二冊の本を読んだ。ただし直立二足歩行に関する部分以外は流し読み程度に終わった。
「学んでみると自然人類学はおもしろい」富田守著 ベレ出版 福知山図書館
「なぜヒトの脳だけが大きくなったのか」濱田穣著 ブルーバックス 京都府立図書館

 つづく

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