晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

じょん信太山に帰る-2 9/19

2019-09-19 | Dog

2019.9.19(木)晴れ

 最初お願いしたときには「巣穴のあったところがわかるかしら」とおっしゃっていたのだが、今回出会うなり、巣穴のあった場所に連れていってくれた。フェンスのロープが張られた以外11年前と変わっていないということだ。開発の進む地域でこんなことって奇跡的なことだと思う。それは演習場から地道を挟んで灌木の林の中の平地であった。季節柄道ばたは草茫々となっており、ロープも張られて林の中には入れなかったが、道からはっきりと確認できる場所だった。レンが三匹の子犬を抱いてお乳をやっている姿が目に浮かんで涙がこみ上げてくる。レンの姿も子犬たちの様子もSさんに頂いた数多くの写真で脳裏に焼き付いている。
399115777_15
保護された左からくるみちゃん(ミント)、じょん(アポロ)、マーブル
 レンは賢い母犬である。おそらく野犬たちのリーダー的存在だったのだろう。野犬たちは、普段は演習場の森に住んでいるのだが、演習が始まると他の地域に移動し、人が近づくと巧みに姿をくらます。出産、子育ては道を挟んだ巣穴の森で行い、危険を感じるとすかさず巣穴の位置を変えたそうだ。Sさんはかれらの信頼を得るため少しずつ餌付けを始められたが、レンはなかなか人の餌に近づかなかったそうだ。
「レンは子煩悩だったんですよ」レンは賢いだけで無く優しい気持ちを持った母犬だったのだ。じょんの優しい性格はレン譲りかもしれない。
Sany5216
生前のレン、右は現在の撮影場所か?

 レンが巣穴をはなれるときは、ゆきという雌犬が子供たちに付き添っていたという。ゆきもレンの子なのかと思っていたがそうでもないそうだ。その子守をしていたゆきが、じょんと同じ日に亡くなった。マーブルもくるみちゃんも先に亡くなって、最後のじょんが亡くなった日に逝ってしまうなんてこんな偶然があるだろうか。
 巣穴の前の道端に遺骨と遺影、花と犬鳴山の聖水を供えて、遺骨の一部粉になったところを散骨する。
じょん、幸せな日々をありがとう
レン、じょんを預けてくれてありがとう
Sさん、Hさん、じょんを保護してくれてありがとう
そしてじょんのことを思ってくれた多くの人たちありがとう つづく

じょんたちのいた巣穴、遠望すると左手が巣穴

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする