心の風景 認知的体験

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トイレの我慢

2007-09-20 | 心の体験的日記
電車の車掌さんが、我慢できなくて、トイレタイムで列車が遅れたとか
いうニュースを聞いた。
かわいそうに。
そんな職業って、結構、多そうだなー

自分も前立腺肥大のためトイレが近い。2-3時間に一回はいく。
トイレにいけないつらさは、これまでも何度かある。
これがまた前立腺に悪いらしい。

水分をとるとらないもあるが、トイレにいつでもいけることが
確認できないと、かえっていきたくなるから不思議。

写真、空の雲

実証広告

2007-09-20 | 認知心理学
心理学研究法 あとがき 

世の中には、さまざまな広告が粋を競っている。その広告の一つのカテゴリーに「実証広告」と言うのがある。薬効やダイエット効果を宣伝する時によく使われる。たとえば、
・ その商品を使う前は、こんなにひどかったのに、これを使うようになってから、毎日が快適ですと語らせて、使用前と使用後の写真を見せる。
・ 女性の96%が「良い」と評価しています
心理学研究法を学ばれた方々は、もはや、これが、およそ実証の名に値しない内容であることを簡単に見破れると思う。それぞれの語りの内容に嘘はないとしても、これは実証とは無縁である。
一口に実証といっても、自然科学のそれと心理学のそれとはやや趣がことなるが、基本は、①誰もがそれを実証しようと思えばできるように実証の過程が公開されていること、②誰がやっても同じ結果が得られることである。結果だけをぽんと出して、あたかも実証データの裏付けがあるかのごとくするのは、詐偽行為まがいと言ってよい。
人の心にかかわる心理学の実証には、この基本を遵守しながら、さらに、面倒な実証のリテラシーがたくさんある。本講義で紹介できたのは、そのごく一部でしかないが、これを基盤知識にしてさらなる学びへとつなげて欲しい。そして、心の現象をとらえる視点を少しでも豊かで妥当性のまるものにしていただければ幸いである。

2007年7月 海保博之

写真 ジャンボかぼちゃ

知識の活性化

2007-09-20 | 認知心理学
頭を柔らかくする(2)
キーワード「知識の活性化」
キーフレーズ  眠っている知識を揺り起こす

●知識は知的活動のインフラ  
我々の頭の中には、この世に生まれてからこれまでの学習によって獲得された多彩かつ膨大な知識が詰まっている。その知識を使って見たり、覚えたり、考えたり、判断したり、行動したりしている。  知識は知的な活動のインフラ(基盤)なのである。だからこその日々の学習なのである。

●知識も眠る  
ところが、さんざん苦労してたくさんの知識を仕込んでも、それを使うべきときにタイミングよく使えないということがしばしば起る。知識が眠ってしまっているのである。  たとえば、50歳代からそろそろ頻発しだす「喉まで出かかった現象」がある。確実に知識として持っているのはわかってはいても、肝心の名前がそのときに出てこない現象である。「あの人あの人」「あそこ、あそこ」を口走ることになる。  これほど極端でなくとも、過去に仕込んだ知識がタイミングよく使えないということは、残念ながら実に多い。試験での失敗の多くは、それである。試験の終ったあとで緊張が解けると「あっ!!そうだ」となる。

●知識も準備体操が必要  
運動するときには、準備体操をしてからだをほぐす。知的活動も同じで、使いそうな知識を使えるように、あらかじめ準備体操をしておくのがよい。  左のクイズをやってみてほしい。知識の準備体操の効果が実感できるはずである。この場合は、わざわざ誤りが起るように仕組んであるが、我々は、このようにそのとき活性化している知識をもっぱら使って知的活動をしているのである。  不適切な知識を活性化してしまうと誤りが発生するが、適切な知識を活性化しておけば、知的活動が促進される。「よくわかる」「なるほど」ということになる。  だとすると、知的活動をする前に、できるだけたくさんの関連する知識をあらかじめ活性化する方策を立てるのが得策である。

●知識を活性させる  
実は、そんな工夫が、知ってか知らずか、至る所でなされている。たとえば、こんなことである。  読み終った本を本棚に置いておくことで、それを見るたびに、本から仕込んだ知識に思いをはせる。  あるいは、人に自分の思いを話す。話すことで、大事な知識や自分の思いを作り挙げている知識を確認できる。  要するに、頭の中に知識をしまいこんだままにしないことである。  折に触れて知識を使うような心がけることが肝心である。そうしないと、不良在庫の山を頭の中にかかえこむことになってしまう。  

**本文59行 ******** クイズ「頭の準備体操をする」
A)次の問に答えよ。
(1)腕や脚の関節があるところを何と言うか。
(2)イタリアの伝統的な食べ物で、日本では宅配してくれるものは何か。 (3)海外旅行で絶対に必要な書類は何か。
B)「ひらやま」「ひらやま」と10回口に出して言ってみてください。  
では、「世界で一番高い山は、なんと言う山でしょうか」 「
「解説」 A)(3)まできて、つい、「ビザ」と答えてしまったのではないだろうか。(1)と(2)の質問に答えるために、「ピ」のつくことばをあれこれ探しために、それらのことばが活性化して、その活性化したことばの中から(3)の答えを思わず言ってしまったのである。正解はパスポート。
B)思わず、「ヒマラヤ」と答えたくなってはずである。これもA)と同じで、音の類似したことばの活性化がもたらした誤りである。正解は、エベレスト(チョモランマ)

***************** 図 知識のネットワーク
知識は頭の中で、ネットワークをなしている。ノードを形成する一つの知識要素(ことば)は、別のノードとリンクで結ばれている。一つのノードが使われると(活性化すると)、その活性がリンクを伝わって近接のノードを次々と活性化させる(活性化の伝播)。

図 頭を柔らかくするポイント「活性化」 (1)頭も準備体操が必要 (2)情報を見えるようにしておく (3)人に話したり、連想したりして、知識   を使うように心がける。

追加の図(写真) ●頭を活性かするための書斎の設計  写真は、筆者の書斎の本棚である。外目には乱雑きわまりない。これに耐えきれない家内がときどき乱入してきて、きちんと整理してしまう。  しかし、この乱雑さの中に頭の活性化のためには必須の仕掛けがしてあるのだが、結婚30年たっても、なかなかわかってもらえない。  「見えること」「違いがわかること」「まとまっていること」がポイントである。

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