看護安全教育におけるメタ認知力育成のための
考えどころ
東京成徳大学応用心理学科 海保博之
概要****************************
安全の問題を個人的な世界に閉じ込めてしまうのは、危険であることをしっかりと認識した上で、そうは言っても、個人のエラーがただちに事故に直結しがちな看護現場、また、事故が起これば、たまたま現場にいた個人が業務上過失としてその責任を問われることが多い看護現場の中では、エラー、事故を防ぐ自己努力も必要である。
メタ認知力は、そうした自己努力をより効果的なものにすることを考えるための認知心理学のキーワードの一つである。
そこで、本報告では、メタ認知力を高めるための看護師養成カリキュラム作成の考えどころを、認知心理学の立場からいくつか提案してみる。
王道は、エラー、事故にかかわる包括的な知識を時間をかけて教育することである。
その上で考えるべきことは、大人なら誰もがそれなりにおこなっている内省/反省( reflection)を通したメタ認知力の育成の方策である。
具体的には、「仕事をしている今現在の心と行動を内省する力」、さらに、「次にくるべきことを予測できる力」、そして「事後的にあとを振り返る力」の3つを育成するカリキュラム設計について考えてみる。
写真 桜氏提供
考えどころ
東京成徳大学応用心理学科 海保博之
概要****************************
安全の問題を個人的な世界に閉じ込めてしまうのは、危険であることをしっかりと認識した上で、そうは言っても、個人のエラーがただちに事故に直結しがちな看護現場、また、事故が起これば、たまたま現場にいた個人が業務上過失としてその責任を問われることが多い看護現場の中では、エラー、事故を防ぐ自己努力も必要である。
メタ認知力は、そうした自己努力をより効果的なものにすることを考えるための認知心理学のキーワードの一つである。
そこで、本報告では、メタ認知力を高めるための看護師養成カリキュラム作成の考えどころを、認知心理学の立場からいくつか提案してみる。
王道は、エラー、事故にかかわる包括的な知識を時間をかけて教育することである。
その上で考えるべきことは、大人なら誰もがそれなりにおこなっている内省/反省( reflection)を通したメタ認知力の育成の方策である。
具体的には、「仕事をしている今現在の心と行動を内省する力」、さらに、「次にくるべきことを予測できる力」、そして「事後的にあとを振り返る力」の3つを育成するカリキュラム設計について考えてみる。
写真 桜氏提供