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わかりやすさとコミュニケーションの心理学

2008-04-27 | わかりやすい表現
07-10-16海保
海保博之編著

「わかりやすさとコミュニケーションの心理学」
全200p 原稿用紙500枚
朝倉実践心理学講座心理学

1部 わかりやすさとコミュニケーション(各章、50枚前後)

序 わかりやすさとコミュニケーションの社会的背景 東京成徳大学応用心理学部 海保博之
1章 わかりやすさの心理学 東京成徳大学応用心理学部教授 海保博之
2章  コミュニケーションの心理学 
3章  言語コミュニケーションの心理学 広島大学教育学部 松見法男 
4章 非言語コミュニケーションの心理学 神戸大学 宇津木成介

2部 わかりやすさとコミュニケーションの実際(各章、50枚前後)

5章 文書コミュニケーションをわかりやすくする心理技法 
6章 音声コミュニケーションをわかりやすくする心理技法 
7章 対面コミュニケーションをわかりやすくする心理技法 愛知学院大学 岡本真一郎
8章 電子コミュニケーションをわかりやすくする心理技法  

認知心理学の潮流

2008-04-27 | 認知心理学
この記事は、海保のための保存用ですので、読みにくくてすみません
読まないでください

04/2/25海保 111112222233333444445555566666 30文字 267行で 原稿用紙二十枚
朝倉「認知心理学」
1章「認知心理学の潮流」
1.1 認知心理学と認知科学  
認知科学は、「機械(コンピュータ)、動物、
人の知の世界を包括的に研究する科学」である。したがって、既存の学問が寄せ集まった新たな学際的な研究領域を形成することになるが、その中でも、認知心理学は、言語学とともに認知科学の主要な一分野として、もっぱら人の知に焦点を当てて研究をしてきた。 **図1 認知科学を構成する領域  認知科学が誕生したとされるアメリカ・MITでのシンポジウムが開催された1956年9月以来、認知科学と認知心理学とはお互いに強く影響しあいながら、半世紀間にわたり、知の研究をおこなってきた。したがって、本章で認知心理学の潮流を考えるに当たり、認知科学のそれとをだぶらせながら、論じていくことなる。  なお、研究対象に加えて両者の違いは、方法論にあることも、ここであらかじめ指摘しておく。  認知科学は、コンピュータ上でシミュレーションできる論理・計算モデルの構築を志向するのに対して、認知心理学は、経験データに基づいた現象の記述と説明モデルの構築を志向する。     

1.2 1956年の認知科学誕生への地ならし  認知科学が生み出された直接のきっかけは、1937年のコンピュータの開発である。コンピュータがみせる知的機能の可能性に対して、既存の諸学問が注目し寄り集まって認知科学と呼ばれる新たな学問領域が作り出されたのである。  そこで生まれたのが、認知心理学である。それは、本章で紹介するような「新生」認知心理学と呼ぶにふさわしい新たな研究パラダイムのもとでの知見が蓄積されることになるが、そこに至るまでにも、地ならし的な役割を果たしてきた心理学の歴史がある。  「新生」認知心理学の本題に入る前に、そうした心理学を、方法論と知見とに分けて点描しておく。

●方法論的な地ならし  方法論的な地ならしとしてまず最初に挙げておくべき心理学は、近代心理学の祖・W.ブント、(Wundt;1832-1920)およびその後継者・E.B.ティッチナー(Titchener;1867-1927)の内観心理学であろう。心の中をのぞき込むこと(内観)で得られデータから心理学を構築しようと試みたが、これは、新生認知心理学の一つの有力な技法として使われることになるプロトコル分析(発話思考法)の誕生への地ならしとなっているからである。  しかしながら、20世紀前半の心理学は、内観心理学からは大きく軌道修正することになる。   I.パブロフ(Pavlov;1849-1936)の条件づけの研究に触発された、J.B.ワトソン(1878-1958 )のよる「急進的」行動主義が支配的となってくるからである。  内観を排除し、観察可能な刺激(S)と反応(R)との関係を定めることにだけ心理学の方法論を厳しく限定することで、心理学を自然科学なみの科学にしようと試みた。この流れは、B.F.スキナー(1904-1990)にまで続くが、その間1930年代に、新行動主義への動きがあり、それが、新生認知心理学への方法論的な基盤を提供することになる。  その一人がE.C.トールマン(Tolman;1886-1959)である。彼は、生体に内在する目的志向性に着眼して、それを達成するための手段ー目的関係からなる認知地図が頭の中にできあがることをもって学習の成立とする認知論的な概念を提唱した。  また、C.L.ハル(Hull;1884-1952)は、刺激と行動の間をつなぐ媒介変数を仮定し、それらを駆使した仮説演繹的モデル構築の方法論を提案した、  両者ともに、S-R関係だけに限定する急進的な行動主義心理学の限界に気づいて、S-「O」ーR関係を想定することで、「心のある」心理学の構築をめざした。これは、まぎれもなく、新生認知心理学のパラダイムそのものであった。
●認知研究の灯火を掲げ続けてきた心理学者  行動主義全盛の中にあっても、認知研究の灯火を掲げていた心理学者がいた。活躍した時期の順番に簡単にその功績を眺めておく。 「S.フロイト(Freud;1856-1939)の精神分析」  フロイトの精神分析は、情意領域にかかわる理論と臨床実践の学であるが、認知心理学にも陰に陽に影響を与えている。  たとえば、不快な記憶は抑圧されるとする記憶の抑圧説は、日常記憶研究では品を変え形を変えて取り上げられている。あるいは、意識・前意識・無意識からなる心の3層モデルは、そのまま認知領域のモデルとしても使われている。 「ゲシュタルト心理学」  ブントとフロイトが、因果関係の定立を追及する自然科学を強く意識した心理学の構築をめざしたのに対して、20世紀初頭に生まれたゲシュタルト心理学は、実験室の中で起こす心的現象や行為そのものの中に観察できる特性の分析をおこなうという実験現象学的方法を駆使して多くの興味深い現象を発見した。  その分析の観点として提案した「全体は部分の総和以上のもの」とするゲシュタルト原理は、自然科学における支配的な原理である「分析による統合」原理とは違った原理による心の世界の特性を示した点で画期的であった。  さらに、ゲシュタルト心理学者・W.ケーラー(Kohler;1881-1967)は、心脳同型説(isomorphism)を提案し、心にかかわる現象のゲシュタルト性と同型なものが脳にもあるとして、心的現象の脳基盤にも関心を向けた点は、認知脳科学の先鞭をつけたものとして忘れることはできない。 「F.バートレット(Bartlett;1886-1979)」  他と比較するとその業績はやや限定的ではあるが、.バートレットも挙げておく必要がある。彼は、新生認知心理学のキーワードともなるスキーマ(図式)を使って記憶の変容を説明しようと試みたからである(1932)。 「J.ピアジェ(Piage;1896-1980)の認知発達心理学」  フロイトが提案する情意領域の発達段階説とともによく知られているのが、ピアジェの認知発達の段階説である。1955年には「発生的認識論研究所」を設立して、子どもの認知発達を、学問の進化の歴史になぞらえて考える壮大な構想を提唱した。子どもの行動を観察することを通して、その背後にある認知の世界の特質を解き明かしてみせた功績は大きい。

1.3 表象、記号計算、汎用人工知能  見出しに使った3つの用語は、認知科学の初期段階(60年代、70年代)を特徴づけるキーワードである。コンピュータの知的機能を記号システムの論理・計算処理とみなし、人間の知的機能をどこまでコンピュータ上で実現できるか、すなわち汎用人工知能(AI; Artificial Intelligence)の可能性を模索することから、認知科学の研究が始まったのである(たとえば、Newell and SimonによるLogic Theorist(1956),一般問題解決器の開発(1960年代))。  しかし、心理学の側には、前述したような地ならし的なものはあったものの、行動主義全盛の中にあったため、こうした認知科学のねらいに直接役立つ知見は皆無だった。ただ、次の3人の仕事は、認知科学に触発されて急速に展開される認知心理学の土台となった。  ・ブロードベントによる(Broadbent)注意に関する情報処    理モデル(1954)  ・ミラー(Miller)の短期記憶容量に関する魔法の数7をめぐる   論文(1956)  ・ブルーナーら(Bruner)の概念達成における認知方略の研   (1956)。  まずは、人間の知的機能をコンピュータのそれになぞらえて考えていこうとする情報処理論的なアプローチの採用である。包括的な枠組の提案は、1967年になるが、3つの画期的な研究が60年代前半におこなわれている。  一つは、ミラーの研究の流れを受け継いだスパーリング(Sperling、1960) の研究である。視覚的な情報の瞬間的な貯蔵が魔法の数7をはるかに越えることを部分報告法を使って明らかにした。  2つは、スタンバーグ(Sternberg,S. 1966)の研究である。記憶情報の検索が系列悉皆的であることを、巧みな実験で実証した。  3つは、ブロードベントの注意研究を踏まえて行われたトリースマン(Treisman、1964) の注意研究である。両耳分離聴という方法を使っていくつかの興味深い注意現象とモデルを提案した。  こうした研究は、1967年の発刊されたナイサー(Neisser)の書籍「認知心理学」と、1968年に提案されたアトキンソンとシフリン(Atkinson and Shiffrin)の3貯蔵庫モデル(図2)の中に取り込まれて、人間の知的機能を、情報処理論的に解明していく試みへの里程標となった。 ***図2 3貯蔵庫モデル  別添 pp なし  70年代は、情報処理論的パラダイムに従った研究が盛大におこなわれた。ここでの研究は、認知科学から投げかけられたもう一つの問題に取り組んだものが多い。  それは、人間の知識表象にかかわる問題である。  人工知能を実現するためには、コンピュータの中になんらかの知識表象を埋め込まなければならない。そのためのモデル(表現形式) が開発され、それが人間の知識表象のモデルにもなりうるかどうか(心理的実在)の検証が求められたのである。  たとえば、そのはしりとなった研究を一つ挙げれば、コリンズとキリアン(Collins and Quillian, 1969 )の研究がある。知識表象の表現モデルとして、階層的意味ネットワークを仮定し、知識要素の検索時間が、そのネットワークでのノード間の距離に比例することを示した。  人工知能に実装されたやや大きな知識単位のものとしては、スクリプト(R.C.Schank & R.P.Abelson 1977)、フレーム(M.Minsky;1975)が 知られている。  これらの研究は、知識表象の表現の心理的実在性の論議を越えて、情報処理の中でそれらがどのように運用されるか(運用論)にまで発展して、バートレットのスキーマ理論の復活と言う形で、認知心理学の支配的な理論となり、アンダーソン(Anderson 、1983 )のACT*(Active Control of Thought)という包括的なモデルへと収斂していった。  このモデルでは、ネットワーク表現される宣言的知識と、条件照合と実行(If-then)の連鎖(プロダクション・システム)で表現される手続的知識とによって支えられる作業記憶での情報処理として人間の認知活動を包括的にシミュレーションすることに成功している。 **図4  ACT*の概念図 別添pp

1.4 領域固有性、状況 行動型ロボット  見出しの3つの用語は、認知科学、認知心理学の成熟期1980年代のキーワードである。  1970年代情報処理パラダイム全盛の中でも、人間の認知には、計算合理性ではとらえることのできない世界があることを示す研究が心理学者の側から散発的にではあるが、提出されるようになってきた。  その一つは、思考の領域固有性である。論理的にはまったく同じ課題であっても、問題の表現を慣れ親しんだ日常的な場面に移すと正解できるようになる現象である。もっぱら、ウエイソンとジョンソンーレアード(Wason & Johnson-Laird 、1972)の4枚カード問題をめぐって一連の研究がおこなわれた。  領域固有性は、その後、認知エキスパート研究においても広く検証されることになり、領域普遍な計算合理性を基本テーゼとしておこなわれてきた初期認知科学への強烈な一撃となった。 **図3 別添pp  1980年代になると、カーネマンとツバルスキー(Kahneman & Tversky1982)による社会的判断における固有のバイアス(ヒューリスティックス)の研究成果が公表されるようになると、この流れは勢いを増し、認知心理学の新たなパラダイムとして、状況的認知論を形成するまでになった。レイブとウエンガー( Lave &Wenger,1991)の認知エキスパートに関する仕事は、その集大成とも言えるものである。  状況的認知論では、人間の認知を頭の外とのやりとりで捉え直す動きを作り出し、それは、必然的に、実験室的な認知から日常的な認知へと関心を向けさせることにもなった(たとえば、Neiser、 1982 )。  人工知能も、こうした動きと呼応するかのごとく、ブルックス(B rooks、1986)が サブサンプション(包摂; subsumption)・アーキテクチャーと呼ばれる設計思想に基づいた行動型AIを開発した。センサーで駆動される複数のエージェント間の実行の優先順位に従って環境中を適応的に動き回る昆虫のようなロボットが開発されたのである。  一方、1980年代中頃、もう一つの注目すべき動きが出てきた。それは、ラメルハートとマクレランド(Rumelhart and McClelland、1986)にはじまる並列分散処理(Parallel Distributed Proccessing)モデルである。さまざまな認知機能を脳の神経結合モデルとしてコンピュータ上で実現する、まったく新たな試みが爆発的に研究がおこなわれた。 1.5 認知心理学の新たな展開  これまでのように1990年代の認知科学、認知心理学を特徴づけるキーワードを3つ挙げるとすれば、身体、脳神経、ヒューマノイドとなろう。  状況的認知論の発展として、状況と頭の中の知識世界とのインタフェースとしての身体の役割への関心も高まり、それほど大きな流れではないが、アフォーダンス理論(Norman,1988)、あるいは、活動理論( Engstrom,1987)として新たな展開をみせている。1999年には、プファイファーとシェイヤー( Pfeifer & Scheier)によって身体性認知科学( embodied cognitve psychology)なる大著も出版された。  また、fMRI、PETなどの非侵襲の脳計測技術の進歩によって、認知活動と脳神経機能との対応がオンラインで計測できるようになり、一気に研究が加速された。  そして、人工知能研究も、その最終の目標である鉄腕アトムの製作の第一段階とも言えるヒューマノイド(人間の形をした)・ロボットの原型(ホンダのASIMO、2000)が開発され、現在でも進化を続けている。  

参考文献
H.Gardner 1985 The Mind New Science  (佐伯胖・海保博之監訳1987「認知革命--知の科学の誕生と展開--」産業図書) 今田恵 1962 「心理学史」 岩波書店 引用文献  Atkinson,R.L.,and Shiffrin,R.M. 1968 Human Memory; A Proposed System and Its Control Processes. In K.W. Spence and J.T. Spence(eds.) The Psychology of Learning and Motivation; Advances in Research and Theory,vol 2,New York; Academic Press Anderson ,J.R. 1983 The Architecture of Cognition Cambridge Mass; Harvard University Press.  Bartlett,F.C. 1932 Remembering. Cambridge University Press(宇津木・辻訳 「記憶について」誠信書房) Broadbent,D.E. 1954  The role of auditory localization in attention and memory space. Journal of Experimental Psychology,47,191-196 B rooks、R.A.(1986) A robust layered control system for a mobile robot. IEEE Journal of Robotics and Automation. RA-2.14-23  Bruner,J.S ,Goodnow,J. and Austin,G. 1956 A Study of Thinking. New York;John Wiley(岸本**「思考の研究」明治図書)  Collins,A.M.& Quillian,M.R. 1969 Retriebval time from semantic memory. Journal of Verval Learning and Verbal Behavior,8,240-247 Engstrom,Y. 1987 Learning by Expanding. Helsinki;Orienta-Konsultit Oy( 「拡張による学習」新曜社 ) Lave,J. and Wenger,E. 1991 Situated Learning;Legitimate Peripheral Participation. Cambridge,UK;Cambridge University Press(佐伯*訳 1993 「状況に埋め込まれた学習ー正統的周辺参加」産業図書)  Miller,G.A 1956 The magical number seven,plus or minus two; Limits on our capacity for processing information. Psychological Review,63,81-97 M.Minsky;1975 A framework for representing knowledge. In P.Winston(ed.) The Psychology of Computer Vision. New YOrk;McGraw-Hill(白井良明・杉原厚吉訳 1979「コンピュータービジョンの心理」産業図書) Neisser,U 1967 「Cognitive Psychology」 New York;Appleton-Century-Crofuts Neiser,U. 1982 Memory Observed; Remenbering in Natural Coxtexts (富田達彦訳「観察された記憶 自然文脈での想起」1988 誠信書房) Norman,D.1988 The Psychology of Everday Things. Basic Books(野島久雄訳 1990 「誰のためのデザイン?」 新曜社)  Pfeifer,R. & Scheier,C. 1999  Understanding Intelligence MIT press(石黒章夫ら監訳 2001「知の創成---身体性認知科学への招待」共立出版)  Rumelhart,D.E. & J.McClelland(Eds.) Parallel Distriibuted Processing. Cambridge;MIT Press/Bradford Books  Sternberg,S. 1966 High-speed scanning in momory. Science,153,652-654 Schank,R.C. & R.P.Abelson 1977 Scripts,Plans,Goals and Understanding; Inquiry into Human Knowledge Structures. Lawrence Erlbaum,  Treisman、A.M. 1964 Selective attention in man. British Medical Bulletin,20,12-16 Wason,P.C.and Johnson-Lair、P.N. 1972 、 The Psychology of Reasoning ; Structure in Content Cambridge,Mass; Harvard University Press. *********************  

手順遵守は安全の基礎基本

2008-04-27 | 安全、安心、

事例3教訓「手順遵守は安全の基礎基本」

事例
2 こうやったほうが効率がよさそう、といいながら、バルブを開けたら蒸気がいきなり配管から吹き出てひやりはっと。
隣にマニュアルが無造作に置いてある。

「解説」
 どんな作業であっても、手順通りに、つまり、いくつかの要素行為を決った順序でおこなうことで、その作業が完成します。
 そして、その手順を何回も繰り返していると次第に手順をからだが覚えてしまいます。手順の暗黙化です。「むり、むだ、むら(3む)」なく作業が進行します。日常的な作業のほとんどがこれです。
 こんな段階になっても---こんな段階だからということもあるーーー、ちょっとした状況の変化で、手順違反をして、ヒヤリハットや事故に、ということがあります。たとえば、
 ・終業時間が迫って早く作業を終えたいから、手順の一つを省略  してしまう
 ・自分なりの作業の手順でやったほうが、効率的
 手順はなにかと窮屈です。手順を意識しながらの作業はできれば避けたいという気持ちは痛いほどわかりますが、その中には、事故、災害からあなたを守るために考えられた手順もあります。自分を守るためにも、手順は遵守したほうがよいと思います。
「類似ケース」
○料理のレシピで納得がいかない手順があったので、変えてみたら、とても食べられない料理ができてしまった。
○作業をしたいたら、オフィスに呼び出された。戻って作業を再開したが、どこまでやったかがわからなくなり、結局、終わってみたら、2ステップ省略していた。
****31行 本文 20行 イラストを除く


「背景解説」
「手順無視をしないためにはどうしたらよいのでしょうか」
 車を動かすときには、ブレーキを踏まないとクラッチ・レバーは動きません。このように手順通りしないと先に進めないインターロックという安全工学上の仕掛けを使うのが一番です。たとえば、
 ・鍵を開けてからでないと、メインスイッチを始動できない
 ・すべての道具が戻らないと道具箱が閉まらない
 こうした仕掛けはリスクの高いところでは必須です。しかし、いつでもどこでもというわけにはいきません。となると、あとは、マニュアル(手順書)を作り、次のようなことを記載しておいて、折にふれて見てもらうのがよいと思います。
 ・どうしてその手順でなければならないのかの理由を説明する
 ・手順遵守が身を守ることを知らせる
 ・手順を変えるときは、必ず、許可を得る
チェック「あなたの手順遵守度は?」******
自分の思いや行為に「最もあてはまるときを”3”」「まったく当てはまらないときを”1”」として3段階で判定してください。
1)マニュアルはよく読むほう( )
2)機械や道具を使う前に仕組みを考えてみる( )
3)めどうくさいと思うことはあまりない( )
4)決められた通りの仕事をするのが好き( )
5)決まりは護るようにしている( )

GW用に購入した本

2008-04-27 | 心の体験的日記
たぶん、このうち半分も読まないと思うが
本がないと不安
・女性の品格 300万部だと!!??
・頭はよくならない
・文芸春秋 知力革命の特集を読むため
・教科書が教えない歴史
・ゴールデンスランバー 本屋大賞
・3年で辞めた若者はどこへ行ったのか
・やめられない心理学 島井哲志著 生活習慣の原稿書きの参考に
・償い  新聞の派手な広告につられて

甘いものはリラックス効果があるが
逆ダイエット効果もある
プラスマイナス葛藤を引き起こすので、
食べ方が難しい
いっそう、食べないという選択もある
桜氏提供

認知的体験

2008-04-27 | 心の体験的日記
認知的体験05/2/16海保
「地震、土浦が震源、震度5。朝4時46分、その時なにが」
びっくりした!! ここは結構、地震があるが、これほどのものは30年間で2度目ではないか。
さて、何をしたか。
パソコンのふたをしめた。机の左はしにある縦型本立てから本の落ちるのを防ぐ。しかし、あちこちから本が落下。1階居間にいったら、食器だなの転倒防止用の支柱が落下していた。停電しなかったので、不安感はなかった。
でも、こんな時のNHKは凄いねー。警察情報では、ものが落下したようなことはないと放送。しかし、映像は、コンビニでのものの落下映像を見せてくれる。まだ30分もたっていないのに、役立つ情報がどんどん放送されている。現場力はまだ落ちていない。がんばれ!!

5連続、300越え

2008-04-27 | 心の体験的日記
2008.04.26(土) 931 PV 298 IP - 位 / 1005438ブログ
2008.04.25(金) 1107 PV 347 IP 901 位 / 1004831ブログ
2008.04.24(木) 993 PV 336 IP 968 位 / 1004339ブログ
2008.04.23(水) 983 PV 313 IP - 位 / 1003727ブログ
2008.04.22(火) 872 PV 314 IP - 位 / 1003159ブログ
2008.04.21(月) 808 PV 300 IP - 位

週末効果で6日連続とはならじ
300台に底があがったようだ
来週は、5日連続ランク入りも
夢ではなさそう

感謝、愛読

瞬間情報処理の心理学

2008-04-27 | 認知心理学
海保博之編著

瞬間情報処理の心理学 福村出版 

2000年9月


はじめに


●瞬間を生きる

 人はその日暮らしならぬ、その時暮らしををしているようなところがある。今何が起こっているかをきちんと認識し、今何をすべきかを熟慮に熟慮を重ねてから実行するようなことは、むしろまれである。一瞬の認識と行動でその瞬間、瞬間をやり過ごしている。それであまり問題もなく生きている。たとえば、

 ・車の運転をしながら、複雑な状況を一瞬のうちにつかんで、適切な運転を  する

 ・新聞広告を端から端までじっくり読むことはまれで、ほんの1、2秒で、

  だいたい何が書いているあるかを知る。

 ・物を買うときでも、あるこれ考えてから購入することはまれで、一瞬の判  断に基づいて買うことが多い。

 ・目の前の初対面の人がどんな人かは、一瞬のうちに知り、その第一印象

  が、それからの対人関係を支配する

 ・一瞬のうちに、すばらしいアイデアや解決を思いつく

 一体このメカニズムはどうなっているのか。どうすればそれを最適なものにできるのか。そんな問題意識で編集したのが本書である。

 なお、サブタイトルには、「人が2秒間でできること」としたが、「2秒」に絶対的な意味はない。だいたいこれくらいの「瞬間」で人がしていること、しなければならないことを考えてみようということである。


●瞬間情報処理の特徴

 ところで、右に挙げたような瞬間情報処理の例に共通する特徴は何であろうか。あえて整理してみれば、次の4つになるように思う。

1)目標性・一貫性

 多くの瞬間情報処理は、基本的なところで生命維持や適応という目標のために行なわれる。したがって、瞬間、瞬間は見かけは独立しているようであるが、基本的なところでは個人内で一貫していている。

2)即応性・適応性

 目の前にある状況を乗りきるため(適応するため)の行動を起こす。そして、それがやみくもな行動ではなく、それなりに状況にふさわしい行動となっている。もちろん、即応した結果、その時はうまくいっても最終的には失敗だったという、局所最適化の罠に陥ることもある。その点では、瞬間情報処理に基づいた行動は、ハイリスク行動という一面もある。

3)無意識性・自動性

 行動を起こす必要性の認識は強烈にあっても、何をどうするかについての意識的な熟慮はないのが普通である。したがって、行為は自動的になされる。ひとたび行為が開始されると、最終目標まで一気に要素行為が連続的に行なわれる。

4)省資源性・効率性

 瞬間情報処理に限らないが、人は認知的にも行動的にも、できるだけ少ない資源消費で最大の効率をあげるほうにバイアスをかけている。これが、瞬間情報処理の場では、極端な形で機能している。そうしないと、認知資源が枯渇してしまうからである。


 瞬間情報処理の場での認知・行動特性として4つ挙げてみた。人の認知・行動のいろいろのレパートリーの中で、こうした特性が具体的にどのような形で出現しているのかを、1部で見ていくことになる。

●瞬間情報処理の最適化

 人が瞬間、瞬間を生きているとすると、その瞬間、瞬間の情報処理を最適化することが人生を豊潤なものにすることになるが、無意識性が瞬間情報処理の特性の一つだとすると、意識的な努力による最適化はあまり期待できない。その瞬間に至るまでの「意識的な」努力が必要となる、その努力を支援するために、2部が用意された。ところで、その努力の勘所は3つ。

 一つは、自助努力として、瞬間情報処理の最適化を支援する多彩な仕掛けがどのように作り出されているかを知り知識として蓄積することである。瞬間の認知や行動は、それまでに蓄積した知識に大きく依存しているからである。2部は、そうした知識を仕込んでいただくために用意された。

 なお、この努力は、実は、自分の瞬間情報処理を最適化することのためにだけで必要なのではなく、いわゆる「騙しのテクニック」に強くなるためにも必要である。騙しのテクニックの多くは、瞬間情報処理の無意識性・自動性という特性を巧みに利用しているからである。思わず買ってしまって失敗したというようなことにならないためにも、本書の2部で紹介されるようないろいろの分野で開発されている数々の仕掛け---騙しのテクニックではないのだか、使い方によってはそうなるようなもの!!--に精通しておくことは無駄ではない。

 2つ目は、自分が発信する情報を、相手に瞬間的に処理してもらうための支援の仕掛けを実行してみることである。仕事としてそうしたことを日常的にしている人々がいる。広告制作者や教師やデザイナーなどである。あまりそうしたことに縁のない方々でも、よくよく考えると実はそうしたことを結構、日常生活の中でしていることが多い。第一印象を良くしたい、ぱっと見てわかる文書を作りたいというようなことである。2部では、相手の瞬間情報処理を支援するさまざまな仕掛けについて述べた章も用意したので、実践の手助になればと思う。