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今日の中ドジ

2008-04-08 | 心の体験的日記
さて、朝食をと炊飯器をみたら、
蓋があいている
ご飯がやや硬い
まさか、あけたままスイッチをいれるはずはない
たぶん、蓋をきちんとしめなかったため、
水蒸気で蓋があいてしまったのだと思う。
少し水を足して、再びたく
なんとか食べられた。

達成度不十分の実行エラーの一つ

島田ブログより
信州車窓風景
浅間山だと思う

やさしく、わかりやすく、簡潔に表現する

2008-04-08 | わかりやすい表現
02/4/20海保 「ナーシングトウデイ 」2002年7月号

  「やさしく、わかりやすく、簡潔に表現する」

     筑波大学「心理学系」海保博之


はじめに

 看護の現場では、ねらいによって、表現を次の3つ形態に分けることができる。

 一つは、癒しを目的とした表現である。もっぱら、患者を慰めたり、元気づけたりすることをねらった表現である。

 2つは、説明を目的とした表現である。看護行為のねらいを教えたり、自分の思いをわかってもらうための表現である。

 3つは、指示を目的とした表現である。相手に自分の指示した通りに何かをしてほしいときの表現である。

 本稿では、それぞれの表現形態別に、その表現効果を高めるために考えるべき基本的な問題やコツを提示し、特集の総論とする。


第1 癒し系の表現はやさしさがポイント

***

患者「お見舞い客が多くて嫌になっちゃうわ」

看護師「そんな贅沢を言ってはだめよ。誰も来てくれない患者さん    もいるのよ」(悪)

***

●やさしくする

 「やさしさ(優しさ)」にはいろいろの意味があるが、ここでは、「情深い、情がこまやか」(広辞苑)の意味である。

 心理学的に、やさしさにもっとも近い概念としては、「共感性」

がある。相手の気持ちをどれほど思いやれるか、それを自分のものとして感ずることができるかである。

「癒し系の表現はやさしさがポイント」とは言うものの、やさしさは性格特性の一つでもあるので、単なる表現の問題だけでは片づかないところがある。

 しかし、仕事の現場では、やさしくない性格の人でも、やさしさの表現ができなければいけないこともある。また、もったいないことではあるが、性格的にはやさしい人でも、それをうまく表現に表せないということもある。

 いずれも、やさしさを職業上の一つの表現技術として身につけて損はない。そのコツは、カウンセリング技術の中にある。


●表現させるだけで癒しになる

 カウンセリングでは、もっぱら患者とカウンセラーとの言葉のやりとりを通して、患者の心の悩みを解消することをねらう。

 流派やカウンセリングの段階に応じてさまざまな技法が使われるが、いずれにおいても、患者の悩みをいかに引き出す(表現させる)かが大事とされている。それがなぜ癒しになるのか。

 一つには、人は話すこと/話を聞いてもらえることで心すっきりということがあるからである。話すことのカタルシス効果である。

 もう一つは、悩みを、言葉という客観的で感情的には中性的なシンボルで表現することで、悩みを自覚できるようになるからである。患者の悩みは、自分自身で悩みの本体がわからない不安から発していることが多い。悩みの本体が自覚できれば、その不安から逃れられるし、自分なりの対処もできる。


●耳を傾ける

 患者から悩みを引き出す技術として、傾聴がある。

 傾聴とは、相手の言うことに耳を傾けることである。これなら誰にもできそう。しかし、相手の前に座って、「さー。あなたの悩みを話してください。いくらでも聞きますから」では、うまくいかない。傾聴にもそれなりの技術がある。

 まずは、やさしさ/共感性をどう表現するかである。

 ここは、もっぱら、非言語的な表現に頼ることになる。からだ全体で、あるいは顔の表情や視線で、相手を受容することを表現する。

 その上で、相手の話を反復、確認、要約してやる。話すことを促したり、安直な感想や解釈や結論を出さない。ましてや、こうしたらどう、といった指示は、少なくとも初期の段階では厳禁。

*******

患者「お見舞い客が多くて嫌になっちゃうわ」

看護師「お見舞いが多くて嫌になるわけね*下線部が確認*」(良)

*******


第2 説明系の表現はわかりやすさがポイント

***

患者への説明

「内固定とは、金属プレーとやスクリューを使って手術的に固定することです」(悪)

***

●わかりやすくする

 専門を同じくする人々の間では、説明する側と説明を受け取る側との間に、知識ギャップがないので、説明のわかりやすさは問題とはならない。そこでは、説明する情報の充足性と正確性とが第一義的に大事となる。

 わかりやすさが問題となるのは、看護師と患者の間のように、はなはだしい知識ギャップがある場合である。もっとも最近、日本では、患者側の知識水準はどんどん上がってきてはいるが。

 説明をわかりやすくするには、この知識ギャップをいかに克服するかが問題となる。


●相手の知識の世界に歩み寄る

 説明をわかりやすくするには、まずは、説明しようとする内容について相手がどれほどの知識を持っているかの見当をつけることが必要となる。

 これは、癒し系の表現のところで述べた共感性と根は同じ、ただし、「知的な」面ということで、知的共感性と呼んでおく。

 相手が目の前にいるなら、知っているかどうかを確認しながら説明すればよい。その心がけが、知的共感性を反映している。

 関連して、筆者の個人的な体験を一つ。医師の説明でわからない言葉が出てきたので、「”けいつい”ってなんですか?」と質問したら、「黙って終わりまで聞いてからにしてください」と言われてしまった。

 質問にもマナーがあることは承知しているが、この一言で、医師の説明は一気に専門的な権威の世界に閉じ込められてしまい、わかろうとする意欲も失せてしまった。

 さて、知的共感性の発揮に加えて、さらに、説明をわかりやすくするための具体的な工夫を3つ。


●用語の解説をする

 医学のように専門性の高い分野では専門用語が頻出する。これが説明をわかりにくくする。「病院で聞くことば辞典」なる本まで出版されている。

 説明をわかりにくくする用語にも次の3種類がある。

1)身体や機器などの部分の具体名称

2)病気名や機器の機能などの抽象用語

3)仲間内だけで使わわれる、いわゆる業界用語

 使わなくて済むのは、3)の業界用語だけで、あとはどうしても使わざるをえない。

 ただし、業界用語も使いなれてしまうと、業界外の人にもついうっかり使ってしまうことがあるので、充分な注意が必要ではある。

 本誌の「愛すべきギョーカイ用語」欄を参照されたい。たまたま今回3月号を読ませていただいたが、「全人的医療」という用語をめぐっての業界内外の理解ギャップを見事に物語に仕立てあげて解説してあるので、じっくりとお読みいただきたい。

 1)の具体名称は、その部分を絵で見せて示すことになる。

 面倒なのは、2)の抽象用語である。どうしても、解説が必要となる。

 冒頭の例に挙げた説明は、本誌「楽しく読んじゃう医学・看護辞典」欄の1節である。全体の解説は見事であるが、これは、関連する知識を共有する人(看護師)への解説。素人への解説となると、これではまだ不十分である。次のような工夫が必要となる。長くなるがしかたない。

○日常用語---その多くはやまと言葉になるが---への徹底した言 い換え

○ビジュアル化する

○他の関連する用語との関係を示す

○相手のなじみのある具体例で示す

○相手のよく知っている世界にたとえる

*******

患者への説明

「内固定とは、骨を折ったときに*日常ことば*行なう治療の一つです*全体-部分関係*。木など*日常ことば*で外から固定するのが外固定、手術をして内部で金属などで固定するのを内固定と言います*対比関係*。絵を見てください*ビジュアル化*。」(良)

*******


●メリハリをつける

 電話番号を、「0298534613」と表現されたらどうであろうか。あるいは、「カネオクレタノム」と書かれたら途方に暮れてしまうであろう(区切り方で3通りの意味がある)。

 同じ情報でも、内容の意味的なまとまりごとに区別して「見せてやる」と、相手の情報の処理効率が高まり、わかりやすくなる。

 さらに、大事なものとそうでないものが「見てわかる」ようにしてやると、平板に表現するよりも、わかりやすくなる。

 このように、表現する内容を区別化し階層化してやるのが、メリハリ表現である。

 本誌のどの記事にも、小見出しがいくつか入っている。もし、これがなかったらどうであろうか。

 メリハリのない平板な表現は、相手にすべての情報を等しく処理させることになる。結果として、頭の中が情報で一杯になってしまい、何が何やらわけがわからないということになりがちである。

 相手を目の前にして話すときのメリハリ表現は、声の抑揚やジュスチャーに自然にできるものと、「一つは***、2つは***、」というような区切り表現を意図的に使ったり、ビジュアル表現と併用したりすることで、より効果的なメリハリ表現が可能となる。


●概要、全体、意図を先に

 表現をわかりやすくする3つ目の工夫がこれである。

 表現がわかりにくくなるのは、相手が持っている知識との関連づけができないからである。

 「これから表現することは、こんなことです」ということを先に提示することで、関連する知識をあらかじめ用意して(活性化して)もらい、それに関連づけてもらう。

 筆者が講演などでよくやる小実習を一つ。

 「大文字のTを逆さまに描いて、その上に三角を描いてください」

 ほぼ8割の人が、木のような絵( )を描くが、2割の人は、別の絵を描く。実は全員にグラスのような絵( )を描いてもらいたかったのだが、と言い、そのためにはどうしたらよいかを考えてもらう。

 一つは、もっと詳しく説明するべきという意見が出る。

 もう一つが、「グラスのような絵を描く」ことを先に言うべしという意見も出る。この実習の意図は、後者の意見を引き出すことである。

 表現の冒頭に、表現内容の概要や全体像、さらには、表現意図

を述べる。それによって、相手は頭の準備体操ができる。情報を処理する引き出しを用意できる。

 ここでも、本誌に作り込まれている次のような趣向が、その具体例になっている。

○特集の章扉や記事の冒頭で、概要や意図を述べている

○タイトルや小見出しで、内容の概要がつかめる

○全体イメージを与えるイラストがある

○目次で雑誌全体の記事が概観できる


第3 指示系の表現は簡潔さがポイント

***

表示「ここでは喫煙はできません」(悪)

***

●簡潔にする

 人に何かを指示しようとするときは、そのエッセンスを簡潔に表現することが何より大事となる。

 ところが、簡潔な表現は、情報を充分に伝えられない恐れがある。そこでつい表現がくどくなる。くどくなれば、何をすべきが見えなくなり、指示の効果が低下してしまう。

 かくして、簡潔さの中に、どのようなエッセンスをどのように作り込むが勝負どころとなる。

 

●指示のエッセンスは2W1H

 人に指示をするときの表現のエッセンスは、何を(what)なぜ(why)どうやって(how)の2W1Hである。

 ・危ないです(what)。車が来ます(why)。左に寄ってくだ  さ い(how)。

 ・注射をします(what)。痛みを止めるためです(why)。  腕を出してください(how)。

 いつも2W1Hが必要というわけではない。自明なもの---その多くはwhyであるが---は省略してさらに簡潔な表現にすることがあってよい。

*******

表示「禁煙*what*。タバコは待合室脇の喫煙所で*how*。タバコの煙は人の健康の害になります*why*。」(良)

******* 

●指示の仕方にも工夫を

 一度にたくさんのことを指示しても、忘れられてしまったり、エラーをさせることになる。1回の指示では一つだけに限定する。

 さらに、なんのためにそれをするか(趣意説明)も簡潔に言う。これによって、自分のすることがその趣意に合っているかをチェックしながら仕事をしてもらえる。


おわりに

 表現技能は、看護の専門技能に付加価値を付けるものである。同じ技術を持っていても、表現技術が貧弱であれば、周囲の評価は低くなってしまう。

 表現技術は、ちょっとした心がけと日常的な実践によって上達する。本特集を、そのきっかけにしていただければ幸いである。


参考図書

東山紘久 2000 「プロカウンセラーの聞く技術」 創元社

海保博之編著 1996 「説明と説得のためのプレゼンテーショ  ン」  共立出版

海保博之 1992 「文書・図表・イラスト 一目でわかる表現の 心理技法」共立出版

  

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認知行動科学ーー心身の統合科学をめざして

2008-04-08 | 認知心理学
西川泰夫著
放送大学大学院テキスト
3600円

認知行動科学なる名称は、初めてではないか
身体重視の傾向を反映したものであろう
重厚なテキストである


写真 桜氏提供
今日の文九朗君
なにしているのかな?