『関東三十六不動尊巡り』⑧、目青不動・目白不動と巡ったが、今回は目赤不動尊にお参りする。東京メトロ南北線本駒込駅を降りてわずか1分でお寺の前に到着。
第13番札所大聖山東朝院南谷寺は比叡山南谷出身の万行律師が江戸時代初期の元和年間(1615〜1624)に伊勢国赤目山で不動明王像を授けられた。この尊像を護持し、諸国を巡り、駒込村動坂に南谷寺を創建したものである。因みにこの不動尊(当時)の前の坂道が『不動坂』と呼ばれ、これが現在の動坂である。
1628年3代将軍家光が鷹狩りに訪れた際にそれまで『赤目不動』と呼ばれていた当寺の本尊を目白不動・目黒不動同様に『目赤不動』と呼び、現在の土地を与え、大聖山東朝院と号するようになったのである。
本駒込駅を降りるとあいにくの雨、北へ少し歩くと左側に文京区が建てた『旧駒込片町』の案内板、『目赤不動』の由来についても記されていた。
『目赤不動尊』と石に刻まれた門柱、中に入ると奥に阿弥陀如来を祀る本堂、その手前右側に目赤不動堂が設えてある。
手前には六地蔵が並び大日如来の坐像が置かれている。不動明王は大日如来の化身ということになっているからであろう。
不動堂は雨のため中に入ることができず、外から手を合わせることにする。奥には不動明王像が安置されていることが分かった。
また、旧目赤不動跡は動坂上に不動堂としてあったのだが、戦災で失われ、再建はされた。しかし、1983年に南谷寺の不動堂が再建されると旧跡地は役割を終え、1985年の区画整理の際に取り壊された。今は動坂の脇に残されている説明板に詳細が書かれているのみとなっている。