2015年のプロ野球も日本シリーズをソフトバンクが2連覇して全ての日程が終了、その強さを如何なく発揮して他の11球団とは一味違う実力を感じさせる結果となった。
今回の日本シリーズの予想はソフトバンクの4勝1敗で終わるという小生の予想が見事に的中し、また、クライマックス1stステージからの勝利チームも当たった訳だが、ポストシーズンの独特な雰囲気が今年も現れたが、その中味をデータで検証してみたい。
日本シリーズは全部で5戦あった訳だが、勝利チームは常に先制点を挙げたチーム、また、ヤクルトの1勝を除き同点や逆転を作れたことは一度もなく、如何に先制点が重要だったかがわかる。その重要な先制点にもかかわらず、ヤクルトが1つ落とした第2戦でソフトバンク先発のバンデンバーグの調子が良いことを知りながら1回表先頭の上田がヒットで出た後に1球目に走り、2塁で刺されたのはこのシリーズのヤクルトの敗退を決めたような気がした。
それは2番の川端がバントをしなかったことを指すのではなく、あれだけの好打者の初球に走り、何の作戦も取れなかったのがミスだということである。結果、先発小川には援護がなく、ホームラン2本で試合が決まってしまった。
もう一つは全ての試合でソフトバンクはホームランを放ち、さらに4点以上挙げたことである。今の野球は1点は全くセイフティリードではなく、2点もランナー1人出せばわからない、しかし、4点は相手が1~2点も取ってもまだ投手に余裕があるし、投手交代も考える余裕がある。それをほぼ勝ちゲームでは全て行い、逆に負け試合では最後まで追い詰めようとした(8回まではだが、)ところがソフトバンクの強みである。
最後に直前でソフトバンクはキャプテン内川選手の骨折が判明し、出場が叶わなかったが、その代役の福田と川島、特に福田の活躍が目を引いた。さらにベンチをみても本多、吉村、長谷川あたりを残した上で試合ができるその層の厚さには恐れ入る。
今のセリーグには残念ながらこれほどバランスが良いチームは見当たらず、まだまだソフトバンクの時代が続く、その序曲のような日本シリーズであったような気がした。