hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

『秋の甲斐路へ』⑧〜甲斐善光寺と武田神社

2024-11-30 05:00:00 | 旅行
『秋の甲斐路へ』⑧、銚子塚古墳を堪能した後、ファミレスでランチ。雨も完全に止まないので昇仙峡を諦め、甲斐善光寺へ。
甲斐善光寺は元は武田信玄が川中島の戦いを考え際に信濃善光寺に戦火が及ぶことを恐れて創建した寺院。

1555年第三次川中島の戦いを和睦するとこの寺を建て、その3年後に信濃善光寺の本尊の善光寺如来を移した。



しかし、信玄の死後、1582年武田勝頼は織田・徳川連合軍に敗れ、善光寺如来は織田信雄により岐阜に移され、さらに清洲城、徳川家康により吉田、浜松を経て甲斐善光寺に戻される。しかし、豊臣秀吉が方広寺大仏損壊を受けて善光寺如来を京都に移されるが、秀吉が病となり、善光寺如来の祟りと噂されたこどあり、1598年に信濃善光寺に戻された。



甲斐善光寺の伽藍はほぼ信濃善光寺と同じ大きさがあった。しかし、1754年の火災で焼失、1766年から30年かけて1796年に完成した物が残されている。



本堂の内陣に入ると天井の鳴き龍2頭が手を叩くと反射が起こり、共鳴して大きな音が出る。

また、本尊の裏に行くと信濃善光寺同様に『お戒壇巡り』があり、真っ暗な中で鍵(錠前)を触れることにより本尊と縁が結ばれるとされる。もちろんチャレンジしたが、降りていく階段の高さが異なり、怖い。さらに壁に沿い、腰の高さを探るが、一度突き当たり、右に曲がったのち、ようやく見つかるもので結構時間がかかる。

今の本尊は銅造阿弥陀三尊像で写真も飾られていた。この像はかつては御前立で、秘仏ではあるが、7年毎に開帳されている。



次は武田神社に向かう。この土地に武田信虎、信玄、勝頼の3代がこの地を治めた時の躑躅ヶ崎館(武田館)の跡地であり、明治・日露戦争後信玄祭祀神社創設の機運が盛り上がり、1919年に完成した。

甲府城もあるが、これは武田氏滅亡後に秀吉・家康が築城、江戸時代は当初は幕府直轄、その後、徳川義直(家康の9男)が初代城主となり、その後も親藩系大名が続いた。

武田神社は坂を登った突き当たりにあり、以前来た時は左の第二駐車場に向かって停めたが、あまりに遠く、辟易した。今回も左に一旦は曲がったが、雨が強くなってきたこともあり、近い駐車場に再チャレンジ。停めることができた。

すぐ階段下まで行き、橋を渡って境内に入る。激しい雨にも関わらずちょこちょこ歩く七五三の女の子が大変そう。我々も本殿に参り、御朱印をもらったのち、急いで車に戻った。
最後は降りしきる雨の中、本日宿泊する富士吉田へ一気に走り出した。(以下、次回)

志乃ざき〜吉祥寺グルメ

2024-11-29 05:00:00 | グルメ
鰻を食べたくなる。と言っても鰻の蒲焼や白焼、鰻巻きと言ったスタンダードなものだけでなく、いろいろな部位を串焼きにして食べたくなるのである。

鰻の部位は①かぶと〜頭、②レバー〜肝臓、③肝焼き〜肝臓以外の内蔵、④くりから〜縦に細く切り、串に巻きつけてタレ焼きにしたもの、⑤あばら〜腹の身、⑥鰭焼き〜ヒレを串に巻きつけ、焼いたもの、とこれだけに細分化されている。今回伺った『志乃ざき』は高級店ではあるものの、これだけの串焼きを用意してくれる有難いお店である。



カウンターに陣取り、まずはビールで乾杯。お通しは左からホタルイカの黒作り、鰻の燻製、エイヒレの燻製と酒のあてばかり。特に鰻の燻製は後を引く。

酒が呑みたくなり、まずは瀉樂(福島県)から。錫の片口で提供されるが、口当たりの良い酒。ここで『くりから』と『レバー』のタレ焼きが登場。

くりからは鰻の身を串に巻きつけてタレ焼きしたもの。蒲焼よりしっかりしている。この店は粉山椒と電動ミルで挽く粗挽きタイプがあり、まずはミルを使う。挽きたてで山椒が香り立つ。
レバーは以前吉祥寺にあった串の坊という持ち帰り専門の鰻屋さんで何度かお目にかかったことがあるが、鰻のレバー10尾分を串焼きした贅沢品。もうたまりません。

一口白焼も登場。山葵醤油で頂くが趣が異なり、皮はパリッと、身はふわっと仕上がっていてさらに酒が進む。

『鰻の肝焼き』『鳥皮のタレ焼き』(手前のレバーはまだ残っていたもの)も運ばれた。肝焼きはレバー以外の内蔵を串に巻きつけて焼いたもの。香ばしく焼けている。『鳥皮』は私が大好きなのでついつい関係ないけど注文。これも美味い。酒は『雨後の月』(広島県)、しっかりしていて脂の多い鳥皮にはベスト。

さらに追加で『レバー』『鰭焼き』をお願いする。あまりに美味くレバーを食べてしまう。鰭焼きは手間がかかる逸品。包丁で切り落とした背鰭を集めて串に巻きつけて焼いたもの。カリカリした食感が癖になりそう。酒は『鍋島』(佐賀県)、コメが愛山でねっとりやや甘めの旨さを堪能させてもらう。

腹が膨れてきたので〆の鰻重は3/4匹の普通サイズ。それでもお重の真ん中に乗り、これに粉山椒をたっぷり掛けて頂く。当たり前だが、真打の登場。鰻をしっとりと蒸らし、焼いた蒲焼は柔らかく、タレの染みたご飯と合わせて食べるが、これが何とも美味い。




吸い物は肝吸いを選択、肝焼きを出す店ではなかなか飲めない肝吸いをゆっくり頂いて完食、十分満腹となった。ご馳走さまでした。

志乃ざき
武蔵野市吉祥寺南町2ー25ー10
05055941478


『秋の甲斐路へ』⑦〜丸山塚古墳・銚子塚古墳に登る

2024-11-28 05:00:00 | 旅行
『秋の甲斐路へ』⑦、山梨県立考古博物館を出て大きな象の像の横を抜け、日本庭園を通過する。ようやく雨も小降りになり、小さな橋を越えると目の前にこんもり盛り上がった円墳が見えてきた。やはり山頂には桜の木が植えてあり、階段を登り頂上に行くことができる。



これが『丸山塚古墳』であり、山梨県最大の円墳で5世紀初めに作られたもの。規模は直径72m、高さ11mで明治40年に墳頭から石室が見つかり、先ほど博物館で見た四神四獣鏡、鉄斧、鉄鎌、鉄剣、鉄銛などの副葬品が発見された。また、墳丘は2段築成で埴輪が並べられ出ていた。





階段を登るが足元が降り続いた雨のため水が溜まり歩きにくい。気をつけながら墳頭まで辿り着いたが、11mの高さがあるため、上からの眺めは見事である。また、前を見ると前方後円墳(銚子塚古墳)の四角い部分が目の前に見えてくる。


丸山塚古墳をまずは降り、小さな川を渡ると銚子塚古墳の下に到着。四角い方から登るがこちらは高さ8.5m、そのまま行くと後円部につながり、さらに6.5m登る。つまりもっとも高いところは15mの高さがある。







全長は169mと東日本では最大級の大きさを誇る。こちらの副葬品も三角縁神獣鏡、勾玉、管玉などが発掘され、先ほどの博物館と国立博物館に収蔵されている。



小雨の中、古墳の周りを歩くが、距離は相当ある。これだけのものを手作業で作った人々の苦労も偲ばれる。





最後に岩清水遺跡のなかにある円墳を見て車に戻る。あまり熱心に見ていたからか、気がつけばもう昼を過ぎていた。それにしても古墳の写メを撮るのは難しい。(以下、次回)


更科〜人気のあるお蕎麦屋さんの訳

2024-11-27 05:00:00 | グルメ
事務所の周りにはお蕎麦屋さんは何軒もある。普段から使っているのは『豊島屋』と『高松』だが、少し離れたところにいつも列の絶えない店がある。11時20分に行っても列ができ、なかなか入ることができない。しかし、この日は店の前を見ると列がない。これは狙い目と早速入店した。

店の名前は『更科』、よくある名前である。店内に入ると私が座った席とあと一つ4人掛けがあるのみで後は満員。周りを眺めるとおじさんと少し若い男性のみ。



慌ててメニューを見るが、いつも元気な女将さんがお茶を持って、何にしますか?と聞かれる。不意を突かれて、反射的に『カツ丼セット』と返してしまう。すると蕎麦は温かいの冷たいのと聞かれ、『温かい方』と答えた。



メニューを見ていなかったのだが、この店は『丼+たぬきそばorもりそば』で1000円の人気メニュー。丼は親子丼・焼肉丼・天丼・カツ丼・すき焼き丼から選べる。

あとから来る人の注文を聞いていてもカツ丼セットが一番人気、他には肉せいろの大盛、カレーせいろの大盛(1100円)の注文が多い。
私の次のグループまでは入れたが、後は外で待つ。しかし、もちろん食べたら皆すぐに席を立つのが店のルールらしく、また、常連の方が多いようで中には『いつものやつ、大盛』なんて人もいる。とにかく女将さんが明るく、元気なお店でサービスもいい。

テーブルには揚げ玉が用意されていて自由にかけることができる。関西ならば阪神デパートの地下の蕎麦屋さんがそうだったが、東京ではなかなかない。

5分もしないうちにカツ丼セット登場。木鉢にたぬきそば、カツ丼も木鉢に入っていて刻みネギと漬物は別盛。

まずは蕎麦から頂く。ミツ葉も入っていて鰹節の効いた甘辛いツユ、町のお蕎麦屋さんの味である。二八蕎麦はコシがしっかりしていて喉越しもいい。気温も下がってきた昨今、温まるたぬきそばは有難い。

麺を食べ終え、少し揚げ玉を足してツユを啜る。カツ丼は少し浅めの木の丸い器、どんぶりではない。見にカツ丼は具が少ないことが多いが、薄いとはいえカツが5切れ、卵もいい感じで硬すぎず柔らかすぎることもない。



こちらも甘めの丼ツユ、思わず掻き込みたくなる。蕎麦のツユを吸い物代わりに飲みながら、あっという間に完食。これで1000円は周りの蕎麦屋に比べて100〜300円ほど安い。

完食してお茶を頂くと周りの人たちも食べ終わり、すっと席を立っていく。ただ、テーブルを女将さんが拭くとすぐに新しいお客さん、金を支払って外に出るとすでに6人ほどの列ができていた。味もサービスも量も値段も混んでいる理由のわかる店である。ご馳走さまでした。
更科
中央区日本橋本町3ー7ー9


日本橋だし場 はなれ〜日本橋ランチグルメ

2024-11-26 05:00:00 | グルメ
鰹節の老舗『にんべん』が出汁をテーマに営業しているレストラン『日本橋だし場』のランチにお邪魔した。

11時40分頃入店したが、まだすぐに席に案内してもらえた。メニューを見ると『だし牛すき御膳』(3300円)から『だし椀御膳』(1210円)までいくつかあるが、今回は『一汁三菜御膳』(1480円)にした。主菜は『だし煮込みハンバーグ』『鯖味噌煮込み』から選べるが、ハンバーグにした。

周りを見ると女性が圧倒的に多く、1人ランチも多い。我々のような男二人組は珍しい。また、有名でないのか、面白味に欠けるのかは分からないが、外国人も全くいなかった。



お茶を飲みながら待つが、5分程度でランチが到着。3種の菜は『きんぴらごぼう』『おから』『ひじきの煮物』。いずれもきめ細かく手が入っていて特に牛蒡の細かさには頭が下がる。しかもご飯のおかずに最高である。





お椀の具は麩のみだが、鰹だしが美味い。しみじみと飲んでしまう。

主菜の煮込みハンバーグは完璧に和風、タマネギたっぷりの出汁で煮込んであって優しい甘み。かかっている餡のみでも美味い。



ご飯は大盛、中盛、小盛から選べるが大盛にしてもおかずは十分、ただ、午後からのことを考え、中盛にした。ただ、テーブルにあるかつお節をご飯に掛けて少し醤油を差し頂くと美味い。鰹節はもちろん、ご飯の美味さも際立つ。

ご飯も鰹節もお汁もおかずもどれを食べても美味いランチ。歳をとるとだんだん脂っこいものや辛い味付けより、こうした優しい味が好きになるのだろうか。



さすがにんべんと思わされたランチであった。ご馳走さまでした。

日本橋だし場はなれ
COREDO室町2     1階
05055714740

『秋の甲斐路へ』⑥〜雨の中、山梨県立考古博物館へ

2024-11-25 05:00:00 | 旅行
『秋の甲斐路へ』⑥、一夜明け、外は激しい雨。温泉に泊まると朝は早起きしてしまう。昨晩とは異なる露天風呂に行くが、朝だからなのかも知れないが、湯の温度が熱く感じられる。ただ、顔に当たる外気と温泉の湯の熱さのギャップが心地よい。



旅館の朝ごはんはよくできている。小鉢がたくさんあって悩むのがまた楽しい。社員旅行があった頃に朝からビールを喜んで飲んでいた今はもう鬼籍に入った上司のことをふと不意に思い出した。





昨夕からの雨は強くなり、旅館の人に聞くと県道は降雨量が80mmを超すと通行見合わせになるという話を聞き、出発を急ぐ。



県道はリニア新幹線工事があるため、山の中の道なのだが、2車線が整備されている。それでも路盤が削られた所には水たまりができていてダンプカーとすれ違うたびに大きく水を浴びる。それでも殆ど信号なしで下部温泉まで戻り、ここからは中部横断道の下部温泉早川ICを目指す。

中部横断道はすでに中央道より南側は静岡県まで開通済。下部温泉早川IC〜六郷ICは無料区間となっていて、SAは設置されていないが、増穂PAに道の駅富士川が隣接していて野菜や花卉、果物などを販売している。私も庭に植えるビオラを購入した。再び車に乗り、南アルプスICで降り、新山梨環状道路に乗り継ぐ。知らなかったがこの道路を経由すると目的地である銚子塚古墳には早く到着できる。





甲府南ICから5分程度にある山梨県考古学博物館は甲府風土記の丘・曽根丘陵公園の中に位置し、奥には古墳群がある。

まずは博物館から見て回る。通常の入場料は600円だが、山梨県の宿泊施設を利用すると480円に割引される。現在は『縄文時代の不思議な道具』という企画展を開催、中を見る。すると入口に石棒という長い削られた石器。これが多少細工されていて、長いものは2m以上、小さいものは5cm程度。はっきり分からないが、子孫を残すための祭式、つまり男根を摸したものらしい。とにかく、実用性はなく、僅かに一つだが女性器を表したものもあった。
次のコーナーにはまるでままごとに使うようなミニチュアの土器が並んでいる。壺や器だけでなく、縄文式土器や土偶のようなものもある。撮影が許されなかったが、かなり面白い。



次は常設展、こちらは写メ可である。ナウマンゾウの歯の化石からスタートして山梨県の遺跡から出土した土器が多数展示されている。棺に使われた大きな土器が、もとは米を炊くために使われ、その再利用だったことを初めて知る。



中には今でも片口として使えるような土器もあり、加工の巧さに感心する。もし、この頃に私が生まれていたとしても不器用な人と言われ、苦労したであろう。

(いっちゃん)

小さな土偶もあり、いっちゃんと名付けられた土偶(模造品)は愛らしかった。
他にも鏃や勾玉なども展示され、特に瑪瑙の首飾りは素晴らしい。



最後のコーナーには銚子塚古墳や小平沢古墳、丸山塚古墳など博物館近くの古墳から出土した土器や鏡などが並べられている。



外の雨も少し小ぶりになり、いよいよ古墳に向かう。(以下次回)








『久我山歳時記』(52)〜小雪となり、寒くなり

2024-11-24 05:00:00 | 日記
『久我山歳時記』(53)、11月17日までは日中の気温が22℃くらいあり、暖かかったのだが、週が変わると急に寒くなり、ランチはやっぱりうどんなどと思う気候になった。

二十四節気の『小雪』(しょうせつ、こゆきは女優さん)も11月22日である。秋から冬を感じさせる1週間は何となく地球が暑すぎた今年の気候を帳尻合わせするために慌てて時計を進めたように感じる。

小雪は雪が降り始める頃、ただ、まだ積もるほどではない時期を指すが、確かに北の高気圧が南に張り出して北海道ばかりでなく、東北や北陸にも初雪の便りが届き始めている。

七十二侯でも『虹蔵不見(にじかくれてみえず、〜11月26日)』『朔風払葉(きたかぜこのはをはらう、〜12月1日』『橘始黄(たちばなはじめてきばむ、〜12月6日)』となっている。



久我山付近を歩いていても久我山のシンボルであるユリノキの葉は陽の当たる方は黄色に色づき、下の方の葉は散り始めている。まだ、反対側は緑葉も残っているが、1日ごとに黄色くなってきてあっという間に全ての葉が散ってしまいそう。駐車場警備員が朝から落ち葉を掃いているが、次々に葉が落ち、キリがない。

欅並木ももう葉は色づき、次々に落ち葉となっている。スーパーの入口を少し開けたままにしているとすぐに落ち葉が侵入してきてしまう。



橘ではないが、我が家のお向かいさんにはレモンや柚子などの柑橘類の植木があるが、今年は豊作。レモンは昨年は6個くらいだったのに、今年は20個以上がレモンイエローになり、たわわに実っている。柚子も枝が折れそうなほどで夏の暑さの成せる技のようである。



他にも実りの秋はたくさんある。アケビの実は紫色に実り、中には殻が割れているのもある。

金柑の実も緑色から黄色くなる実が増えてきて、美しい。



柿畑の柿も葉が落ちてしまい、実だけが木にぶら下がっていて面白い。実を取る木のために皆丈が低く育ててある。



しかし、今年はまだまだ夏も残っている。アサガオ(日本古来の種類)も葉は枯れても花は咲いているし、ススキもまだ穂を出している。



それでも桜並木は徐々に葉が黄色くなり、日当たりの良いところから散り始めた。暑かった夏もようやく収束し、いよいよ寒くなってきた。ついに冬物のスーツの出番を通り越してコートは羽織る季節である。今年もカレンダー1枚、早いもんだ。







中央線快速電車のグリーン車初体験

2024-11-23 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その252。東海道本線、横須賀線、東京上野ライン、湘南新宿ラインにあって中央線にないもの、それはグリーン車併結編成である。



他の線区に比べてメインが東京〜高尾(53.1km)、東京〜青梅(56.0km)が短距離(ご参考、東京〜宇都宮109.5km、東京〜熱海104.6km)であるからなのかもしれないが、並行路線の京王が京王ライナー(新宿〜京王八王子37.1km)などが運転されるようになり、対抗上も運転することになった。



試験運転は10月13日にスタート、来年春まではグリーン料金不要となっている。従来は10両編成だったが、グリーン車(4、5号車)を併結したため、12両となった。



グリーン車は2階建の他の路線と同じ車両で定員が180人、終点では座席の向きを自動回転できるようになっていて、トイレも付属している。




これは無料期間のうちに乗らねばと日曜日東京駅で所用がある際に乗車を試みた。JR東日本のアプリで編成や混み具合がチェックできるのだが、運悪く3本続けて10両編成、さらに後ろから来る12両の車両はグリーン車満席と出ていて、やむなくお茶の水駅まで行って待つことにする。



ようやくお茶の水駅発8時12分発の電車が到着。2階席に向かうが、さすがにガラガラ。先頭の席に座り車窓を楽しむ。お茶の水の地下鉄丸の内線との交差も高いところから見ると風景が違う。



さらに神田駅でも京浜東北線と高さが違うので不思議な感覚である。





あっという間に東京駅に到着するが、中央線のホーム自体が高くなっていることもあり、並んだ東海道本線のホームがかなり低く感じた。



東京駅に到着すると降りる人は僅かだが、私のように試し乗りをしようと子供ばかりでなく、大人も列を作っていた。



帰りこそグリーン車に乗ろうとサイトを見ると次の12両編成は7本後、さすがに諦めて普通の快速電車に乗った。朝夕の通勤時に遠距離を乗る人には便利だが、私が利用するか(東京〜吉祥寺)と言われれば甚だ疑問。もちろん乗り心地はいいが。



因みに料金は50kmまで(東京〜八王子)がSuica利用で750円(その他は1010円)、100kmまで(東京〜大月、青梅)はSuica利用で1000円(その他は1260円)かかる。乗り心地を試したい方は春までに乗るに限るが、車両を確認するにはJR東日本のアプリが便利である。

銀座エスペロ〜銀座グルメ

2024-11-22 05:00:00 | グルメ
各国料理というと中華料理、イタリアン、フレンチはよく外食の時に行く。さらに韓国料理、まあ焼肉メインだが、これも行く。しかし、これ以外の料理は『ぜひ行きたい』と思わない限り行くことが少ない。例外的に比較的足を運ぶのが、ドイツ料理とロシア料理、後者はスンガリーという好きな店があるからである。これ以外の国と言われると・・・。スペイン料理は以前に吉祥寺にあった『フクロウ』という店に機会があれば行ったが、コロナで閉店した後は行く店がない。



そんな時にあるお客様から『銀座エスペロ』をご紹介頂いた。調べてみると『エスペロ』の意味は『待っているよ』に期待感を込めた言葉、期待しているよ、願ってます。英語ならばI hope soと言ったニュアンスとなる。自分で行くのは初めてのため、コースを予約して訪問。

土曜日6時に店に入ると、すぐに席に案内されまずはビール。スペインのクルスカンポ(Cruzcampo)で乾杯、何とも軽いビールである。ミックスサラダ バレンシア風が運ばれてくる。



大きめの皿にレタスを引き、上にはパプリカ、セロリ、トマト、ゆで卵、酢漬けオニオン、ニンジン、オリーブが乗せられている。これに塩、バルサミコ、オリーブオイルを好みで掛けて食べる。特にトマトが美味い。

ワインは安めの白ワインを注文。エビ・カニ・白身魚の包み揚げが出される。揚げ餃子のような風貌、味は海の幸、薄い塩味である。



スパニッシュオムレツは定番。じゃがいも、ほうれん草などたくさんの野菜が入っている。ガーリック風味が美味しく、ワインによく合う。



マッシュルームのアヒージョ、添えられたパンと共にいただく。パンはブリオッシュのような硬めの仕上りだが、不思議にアヒージョのタレに浸すと急に柔らかくなる。このパンは美味い、ワインどんどん進む。



若鶏とポルチーニ茸のエスパニョルソースはボリュームたっぷり。フランス語で『スペイン風』という意味なのだが、ルイ13世の婚姻でスペインの料理人がブラウンソースにスペイン産トマトを加えて作り、絶賛されたことから考案者に敬意を込めてエスパニョルソースと呼ばれている。柔らかい鶏肉も美味いが、確かにソースをパンに付けて頂くと素晴らしかった。



メインのパエリアが登場。彩りは思っていたより茶色いが、大きな海老、ムール貝、アサリ、イカなどがたっぷり入っていて、おこげを作ることも意識し、混ぜて頂くと食感もいい。

普段の炊き込みご飯のようかパエリアとは一線を画す味だった。さらにアリオリソース(ニンニク入りのマヨネーズ)を加えると味が変わってさらに美味い。



デザートは相方がバスク風カスタードクリーム、私はシェリーとレーズンのアイスクリーム。最後にホットコーヒーを頂き、満腹となった。

他にも色々なメニューがあるので次回はアラカルトでいただくことにしたい。ご馳走さまでした。
銀座エスペロ
中央区銀座5ー6ー10 B1
05054568725


『秋の甲斐路へ』⑤〜ギネス世界最古の宿に一泊

2024-11-21 05:00:00 | グルメ
『秋の甲斐路へ』⑤、初日の宿泊は西山温泉にある慶雲館へ。かなり遠いという認識はあったものの、富士吉田市にある富士山レーダー館でカーナビを入れると82km離れていて所要時間が下道で2時間(高速経由では大回りすぎて時間がかかる)ことが判明。

慌ててまだ13時というのに宿に向かう。
カーナビの指示が奮っていて『本栖みち』(国道300号線)をひたすらまっすぐと出る。国道138号線に入り、鳴沢村、鳴沢氷穴、富岳風穴、青木ヶ原を走り、本栖湖の周りへ。本栖湖が見えなくなると急にくねくね曲がり始め、ヘヤピンカーブの連続。

途中、道の駅しもべで休むがこの道の駅、がらんとしている。

下部温泉駅のそばを通過、しばらく身延線に沿って走り、富士川を渡り、左へ。この辺りは現在リニア新幹線工事の真っ只中、車が減るかと思ったがダンプカーと次々すれ違う。富士川から早川かわり、ひたすらまっすぐ行くとようやく慶雲館に到着した。到着は16時、なんと3時間弱もかかった。

慶雲館はギネスブックで世界最古の宿と認定されている。藤原鎌足の長男真人が飛鳥時代に開湯し、それから1000年以上の歴史をもつ。部屋に入ると目の前に渓流が流れていてその音が心地いい。

(1階露天風呂)

(4階露天風呂)

温泉宿にはよく泊まるが、こちらの温泉は湯量が多く、大浴場だけでなく、部屋の風呂も全て掛け流し。シャワーのお湯まで温泉である。部屋は広い(和室12畳+次の間6畳)にグレードアップ、フロントと同じ階になり、便利であった。

夕食は食堂でいただくのだが、料理は深山懐石と名付けられ、はじめに食前酒の梅酒を飲みスタート。まずはビールを飲みながら、先付のイチジク焼き味噌胡麻あん掛けを頂く。

他に前菜は柿の白和え、合鴨の塩蒸し、胡麻豆腐、いくら寿司、秋野菜の揚げ煮が並ぶ。いずれ美味いが、合鴨の塩蒸しはいい。



お吸い物はツミレのすまし仕立て、沢煮椀風。ここで地酒の七賢(山梨県)の生酒を頂く。お造りは鱒が2種、ワサビ醤油も酢味噌も旨い。湯葉はワサビで頂くが、生酒がよく合う。



面白かったのは蕪釜牛肉そぼろ射込み、思いの外カブが柔らかく、えぐみもない。



口直しのシャーベットとどんぐり麺。見た目は韓国の冷麺風だが味がやや脂っこいように感じた。面白いが、好みではない。



ヤマメは串を打ち、塩焼きで出された。個人的にはハラワタの苦さが好きだが、ちゃんと取り除き、カリカリに焼いてある。





甲州牛の溶岩焼きはA5黒毛和牛の食べ比べ。左からリブロース、肩ロース、腿、バラ、これを富士山の溶岩に乗せて焼く。甲乙つけ難いが、リブロースが最も旨い気がした。



最後は栗ご飯、赤だしにはほうとうも入っていて季節感、地元の味を上手く使っている。あまり栗は好きではないが、この栗は別物、大変美味かった。最後にデザートをいただき、満腹。旨いものを少しずつと我々シニアには有り難いメニューである。



部屋に戻り、風呂に浸かり、1日の疲れを癒した。この宿は露天風呂が2ヶ所、大浴場が2ヶ所あり、それを男女代わるがわるに入ることができる。ただ、外国人が多い時は大浴場は静かで2回入ったがいずれも広い湯船を独り占め。露天風呂では気になって空を見あげたが、徐々に雨が強くなってきた。



とにかく川の流れ以外は何も聞こえない静かな山の宿である。(以下、次回)