『神田をぶらり』その17。一八神社から元の道を戻る。そして表通りに出る手前、庄之助最中の裏にある小さな『豊潤稲荷神社』からスタート。昔はこのあたりに青果を扱う神田市場があった。
この辺りは旧連雀町だが、『連雀』とは行商が背負う荷を体に固定する道具のことを言い、これが転じて行商人のことを連雀衆と読んだ。この稲荷は大正12年に神田市場の崇敬者により作られた比較的古いお稲荷さん。2005年に現在の社殿に建て直されている。
さらに歩道橋で外堀通りを渡るとりそな銀行の支店あたりに出るが、このビルの横には『延壽稲荷神社』。一坪くらいしかなく、殆ど祠と言ってもいい規模。
ただ、なぜかこの狭い境内(?)には立派な銀杏の木がある。
さらに外堀通りを左に曲がり、蕎麦で有名なまつやの前を通過して、次の道を左に曲がると『出世稲荷神社』。
今までの神社に比べるてちゃんと境内もある。この神社は元は連雀町の総鎮守として祀られていたが、火事で焼失、水森神社に合祀された。その後明治時代に地元の人により再興が決まり、本殿建設を控えた大正12年9月に関東大震災が発生。しかし、本璽は神田川に係留された船の中にあり、無事昭和3年に社殿ができ、その後は火事除けなどのご利益もあったのか空襲等の被害もなく、現在に至っている。ちなみに隣はアンコウ料理の老舗『いせ源』である。
以上、前回の3社、今回の3社全て回っても40分くらいの近さにある。まだまだ、神田の稲荷神社はあるので、改めて回ってみることとしたい。