hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

赤坂見附・平河町付近の坂(2)

2014-11-30 05:00:23 | 日記

『江戸の坂・東京の坂』その14。赤坂見附・平河町あたりの坂道の第二回。貝坂を登り、つぎを左にいくと2車線のやや広い道に出る。この辺りを頂上にしているのが清水谷坂。


緩くカーブする坂道で途中文藝春秋社別館の前で開ける。この先辺り(ホテルニューオータニガーデンコートの前の道)が清水谷と呼ばれたので坂の名前になった。元禄時代の地図では真っ直ぐな道であったが、それ以降は今のような円弧を描いた坂になっている。別名がシダニ坂、シタン坂というが、いずれも清水谷が変化したものとらしい。


坂を降りきると道が二股になり、左は弁慶橋に続く道、真っ直ぐ行くと紀尾井坂となる。


紀尾井坂はそこそこ勾配のきつい坂で坂の上にはホテルニューオータニ本館がそびえる。

『紀尾井』とは紀伊家・尾張家・井伊家の3つの邸が鼎立していることからついた名前である。さらに紀尾井坂の上には食違見附跡がある。因みに明治の元勲・大久保利通が明治11年に暗殺されたのはこの辺りで『紀尾井坂の変』と呼ばれた。



お堀を左に見ながら行くと紀之国坂の交差点に出る。右に行くと四谷駅。左にダラダラと長い交通量の多い坂が紀之国坂で紀伊家邸宅(現在の東宮御所)に沿って赤坂見附まで左にカーブしながら降りていく。道の反対側は港区で区界となっている。



前回と合わせてぐるりするだけで45分、いい運動である。


遊行寺(神奈川県藤沢市)

2014-11-29 05:00:57 | 日記

『古刹を巡る』その24。唐突な質問だが、『藤沢』は何により栄えた町であろうか。殆どの人が宿場町と考えるだろうが、実はそれ以前に遊行寺の門前町である。


折角、藤沢に行くのだからと1時間早く家を出て、参詣する。JR藤沢駅北口を出て、歩道橋を渡り、みずほ銀行の横の遊行街道を真っ直ぐ行くと10分足らずで藤沢橋に出る。橋を渡り、次を右に行くと遊行寺の山門に辿り着く。


この寺は『遊行寺』と呼ばれることが多いが、正式な名前は『時宗総本山藤沢山無量光院清浄光寺』で法主が遊行上人と藤沢上人と呼ばれるため、通称が遊行寺である。

遊行寺は1325年に遊行上人第四代呑海が廃寺であった極楽院を再興したもので、足利尊氏から寺領6万貫の寄進を受けて発展、室町時代には藤沢は門前町として栄えた。

山門をくぐると左右に並木が作られ、緩やかな階段を登ると目の前に見事なイチョウが姿を現わす。その樹齢は600年ともいわれ、黄色く色づいた葉は一体何枚あるのだろうと考えてしまう。


左手には宝物館、少し行くと時宗の開祖一遍の銅像があり、その先には巨大な本堂がそびえ立つ。


質素な中に気品がある立派な建物でカエデの赤、イチョウの黄色と素晴らしい調和を成している。残念な雨降りの中の参拝ではあったが、殆どこの風景を独り占めできてよかった。

最後は横の出口から出て箱根駅伝では権田坂と共に有名な難所の遊行寺坂へ。風と雨が激しく、登らなかったが、なかなかきつく長い坂。歩道はイチョウの葉で黄色く染められたのが、印象的だった。



漢字で書く外国の国名

2014-11-28 05:00:16 | 日記

『改めて漢字を知る』シリーズ その5。漢字は表意文字というが、時に副産物を作る。例えば、海外の国や都市を漢字で表記する際には本来漢字は表音文字の役割しか果たさないような気がするが、そうばかりではなく、意味を訳して使うものがある。

例えば西アフリカにある『コートジボワール』これはフランス語で『象牙海岸』(英語ではアイボリーコースト)の意味だが、日本では長く『象牙海岸』が正式な国名であった。また、シエラレオネの日本語表記では『獅子山』だが、これはシエラレオネはスペイン語の『獅子の山』から来ているからである。


しかし、その他の外国を表す漢字は殆どが単なる当て字である。例えば『印度』のように『インド』に音を当てた国名が多い。同例としては『イラン(伊蘭)』、『タイ(泰国)』、『イタリア(伊太利)』、『ドイツ(独逸)』、『カナダ(加奈陀)』、『チリ(智利)』がある。

ただ、とても当て字が読めない、または実際の音と違うケース、例えば『白耳義』をベルギーなんて、『ギー』の部分しか読めない。『葡萄牙』がポルトガル、『墨西哥』がメキシコ、『濠太刺利』がオーストラリアなどは漢字の読みからは全く想像できない。実はそのまま読めない理由は殆ど中国と同じ当て字を使っているからかもしれない。


しかし、全てが日本と中国が同じではない。アメリカは『美国』に対し日本は『米国』である。ブラジルも中国は『巴西』に対し日本は『伯刺西爾』である。(アメリカは亜米利加、ブラジルは伯刺西爾だから、何とか読める。)

いずれにしてもよく使われる国の漢字表記がその国のイメージを作っている気がするのが面白い。

まつや吉祥寺店~吉祥寺グルメ

2014-11-27 05:00:28 | グルメ

この秋で最も嬉しいニュースの一つが『かんだ藪蕎麦』が復活したことかもしれない。それまで神田で人気を二分するもう一つの蕎麦屋に『まつや』があるが、その唯一の支店が吉祥寺の東急百貨店の9階にある。

漫画で蕎麦の記事を読み、新そばになっていることを思い出して、ふと蕎麦をたぐるために、平日夜に一人で蕎麦屋に向かう。昼間や土日は混んでいるが、平日の8時前ならばがらがらだろうと思ったが、あにはからんや、小生のような中高年が1人ビールを飲んでいるだけでなく、あまり若くないご婦人が2人でお酒を呑んでいたりと結構人はいる。

席に座り、先ずは瓶ビール中瓶1本と焼き鳥を頼む。早速、冷えたグラスと瓶ビールが登場、やはり仕事の後のビールはうまい。添えられた練り味噌には煎った蕎麦の実が入り、食感もよく、練り味噌の風味との相性が中々のもの。

次に登場の蕎麦屋の焼き鳥は串に刺さらず、返しで味がつけられており、独特。この店は焼きネギがひかれ、練り辛子が添えられているスタイル。やや甘めのタレがビールによく合う。あっと言う間に飲み干して、間をおかずに日本酒をぬる燗でいただく。


少し酒を楽しんだ後、小エビ天盛せいろ(1188円)を注文、比較的早くやってくる。

小エビ天盛の天ぷらは小エビ2本付けが2つ、海苔、シシトウが各1つ。まず、シシトウを肴に酒を飲むが、胡麻油の香りがたまらない。蕎麦もあまりに美味そうなので堪らず一箸。東京の老舗にしてはやや甘めのつゆに角の立った丁度よい太さの蕎麦に箸が止まらない。気がつくと天ぷらを残してに蕎麦だけ半分は食べている。

天ぷらも小エビというより、さいまきに近く、甘い身とパリパリの尻尾がうまい。多分、塩でもいいだろう。蕎麦を早く食べ過ぎたので追加のせいろを1枚、ついでに薬味のネギももらう。燗酒を飲みつつ、天ぷらと蕎麦を交互に食べてあっという間に終了。湯桶に入った蕎麦湯もいい香り、十分満足した。

周りの同胞たちが何を頼むか見ていたが、やはりせいろ系を頼む人が多い。ラストオーダーの20時半には満足してお勘定、4000円でお釣りが来るぐらい、たまの贅沢。

(最後は神田本店)


神田まつや 吉祥寺店
武蔵野市吉祥寺本町2ー3ー1
東急百貨店吉祥寺店9階
0422221722

普通切手新デザイン登場

2014-11-26 05:00:25 | 日記

切手シリーズ その38。11月12日に普通切手12種類が新たなデザインで発行されることが発表された。

今回デザインが変わる中で最も長く同じ図案だったのは3円ホトトギスで発行は1971年7月だから42年ぶり。今の図案も元々は1954年5月のものと刷色が少し明るくなった位であまり変わっておらず、実質60年間ホトトギスの図案が使われたことになる。

そこで改めて今回の新デザインを見ると今までも切手のデザインになった動植物が多いことに気がつく。

まず、3円シマリスは普通切手ではないが、長年郵便貯金のマークとして使われており、1968年12月発行の貯蓄増強宣伝の記念切手に姿を残す。


10円トキも1960年5月発行の第12回国際鳥類保護会議記念切手に使われているなど、何回も登場している。

20円ニホンジカは1972年2月発行の普通切手の図案として1982年7月にフクジュソウに変わるまで使われた。

更に50円ニホンカモシカは第二次動植物国宝切手8円の図案として1952年8月から使われたことがある。

120円藤は1967年5月に20円の普通切手残す図案として使用された。

こうして見ると12種類の新デザインのうち1円前島密も含めてお馴染みの図案が多く使われていることがよくわかる。やはり日本らしい図案を探すと同じようになるのだろうか。

まあ、オシドリなど1955年に5円切手初登場以降、1992年に41円で再登場、2007年には50円で再登場とハガキ料金で3回も登場する。さらに50円中宮寺弥勒菩薩のように1951年、1952年、1966年、1967年、1976年と何回も色を変えるなど登場する図案などもあるのだから不思議はないのだが。


なお、中宮寺弥勒菩薩は1951年の初登場の頃は『如意輪観音』と考えられており、小型シートにはその記述が残されているのが興味深い。

赤坂見附・平河町付近の坂(1)

2014-11-25 05:00:01 | 日記

『江戸の坂・東京の坂』その13。今回は赤坂見附・平河町あたりの坂道、やはり坂道が多いため、2回に分けてレポート。

赤坂見附駅で降りて国道246号線を渡り、弁慶橋を渡らず右方向に登って行くと永田町駅の入口。その辺りから衆参議員議長公邸前を上がる坂が富士見坂。実は今回で千代田区の富士見坂は3カ所目(他に駿河台下、九段)だが、この坂からは見通しがよく、最も富士山が見えるような気がする。


少し歩くと左側の首都高速三宅坂トンネル入口横に石垣が現れ、その先に赤坂見附跡の標識が出てくる。赤坂見附は江戸城三十六見附の一つ。そもそも『見附』とは城の外郭にあり、外からの敵の侵入を発見するための警備のための城門のことである。今、地名として残されているのは市ヶ谷見附、四谷見附などで、この周辺には食違見附が紀尾井坂上のあたりにあった。



その先を左に折れ、赤坂プリンス旧館前を通るプリンス通りをいくと緩やかな坂となるが、これが諏訪坂。この辺りに諏訪氏の邸宅があったため、この名前が付いたらしい。別名が達磨坂だが、これは北白川宮邸(現在の赤坂プリンスホテル)の表門が達磨の木目のような模様があったため、達磨門と呼ばれ、その門前の坂のため達磨坂と呼ばれた。



この辺りは再開発されて都市センターホールなどが立派になっているが、その先の細い道を右折、少し行くと目の前に貝坂歯科という文字が出てくる。これを左折するとその名前の通りに貝坂となる。

この坂は短い坂だが、江戸晩期には高野長英が大観堂蘭学塾をこのあたりに開いたというレリーフもある。名前の起源は近くに貝塚があったことによるらしい。
貝坂を登って次を左にいくと元の道に出るがその先が清水谷と言われている。ここからは次回にする。


大田黒公園

2014-11-24 05:00:00 | 日記
今回の3連休は天気が安定しており、気温も比較的高く、まさに紅葉見物にはもってこいである。テレビでは京都や日光(日光はもう遅いみたいだが)などの絶景を伝えているが、地元杉並区にも紅葉の名所はある。その一つ大田黒公園は荻窪駅からやや南に10分程度歩いたところにあり、小生の家からも3.5km程度でちょうど散歩に良い位の距離、昼前に家を出て1時過ぎには到着。既にかなりの紅葉見物客が既に来ている。

大田黒公園南の信号の先に正門が有り、門から中に入ると銀杏並木が70m続く。そこには樹齢100年以上のイチョウが27本、とても元住宅とは思えぬ規模である。

中に入ると正面に池が配されている。その周りには真っ赤に染まったもみじなどいくつかの樹木が紅葉しており、池にその姿が映り美しい風景となっている。池には大きな鯉がゆったり泳ぎ、周りは静寂の中に包まれている。秋の斜めから来る日の光にもみじの葉が照らされてキラキラと光る様は絶景としか言いようがない。



橋を渡り広場に出るとその真ん中には松ともみじが隣同士に植えられており見事なコントラストとなっている。その向こうにはスタンウエイ社のピアノなど音楽家であった大田黒元雄氏を偲ばせる品々の置かれた記念館がひっそりと立っている。隣には茶室が設えられており、ここだけ武蔵野がそのまま残されている感じがする。



その先には事務所などがあり、この小さな公園は見終わるが、その前にはイチョウの黄色、もみじの赤色、椿の緑色、そして空の青色がひとつの写真に収まる場所がある。鳥の声しか聞こえないこの場所は11月28日からライトアップもされるらしく、夜の庭園もぜひ見てみたくなる。杉並区もなかなかのもみじの名所があることを再確認した。


二の酉

2014-11-23 07:58:15 | 日記

酉の市は主に関東地方で盛んな年中行事で11月の酉の日に市が立つ。有名なのは大鷲神社(足立区)、鷲神社(台東区)、花園神社(新宿区)などだが、かなりの人出があり、中々お参りできない程である。



また、縁起物として熊手を買うのが恒例行事となっている。小生の地元では吉祥寺にある武蔵野八幡宮で小規模ながら酉の市が行われる。


今年は一の酉が10日、そして二の酉が22日であり、今年は三の酉はない。よく三の酉がある年は火災が多いというが、12日毎に干支は巡るため、確率2分の1で三の酉はあるのだが。また、その起源もよく分からない。

二の酉にしては暖かい日で5時過ぎにお参りしたのだが、寒さは全く感じない。参道には3軒の熊手を扱う露店が出ており、予め注文された熊手を取りに来ると威勢よく手拍子が出るのは本場と同じである。


小生もお参りしていつものように神社の熊手を頂き、家内安全を祈り、家に飾った。来年も良い年であるようにと。もう、酉の市が終わるとひと月で正月になる。

神宮外苑の銀杏並木

2014-11-22 05:00:38 | 日記

神宮外苑の銀杏並木は見事である。青山通りから伸びる銀杏並木は絵画館が中心になるように遠近法を用いて植栽されていて、特にイチョウが黄色に色づくこの季節は素晴らしい景観を見せてくれる。

並木の本数は146本で明治神宮外苑創建(1926年)に先立ち1923年に植えられたもの。この種は新宿御苑のイチョウから取り、それを明治神宮の前身である宮内省南豊島御料地で6メートルになるまで育て、移植した。だから、イチョウの年齢は1920年頃の生まれでもうすぐ100年になる計算。

それにしても大きさもよく揃いるものである。今まさに紅葉が進行中のため、葉が緑の木、一部黄色い木、完全に黄色くなった木のグラデーションというか、コントラストが最高である。

実はこの時期の神宮外苑に小生はよく足を運ぶが、これは11月23日に恒例のラグビー早慶対抗戦があるためである。試合はいつも中々の接戦になるが、負けても勝ってもこのイチョウを見るたびにその美しさに目を奪われる。



いま、絵画館前では第18回イチョウ祭りも行われており、3連休はかなりの人が銀杏並木を楽しむことだろう。イチョウの葉が落ちればいよいよ寒くなる。

鈴しろ~三軒茶屋グルメ

2014-11-21 05:00:17 | グルメ

三軒茶屋駅で降りて飲みに行くとなると、ついつい『赤鬼』に行ってしまいそうになるが、今日は最近開店した『鈴しろ』という8席しかないこじんまりした居酒屋を訪問。

店の位置は世田谷通りを上町方向に歩き、太子堂4丁目の信号を左折、少し歩くと右側に行灯が見える。店の造りはカウンターのみ、先客は女性が2人で飲んでいる。大将はまだ若く、寡黙な感じ。

寒くなったので始めからお酒を頂くが、先ずは新政(秋田県)を選択。因みにこの店の日本酒は全ての銘柄が一合850円、小さな片口で提供される。

あては個別に注文もできるが、セット(おまかせ)3000円をお願いする。最初は『キノコのすり流し』、4種類のキノコをすり流しにしたもので複雑な味わい、寒い中歩いてくると暖まるものが嬉しい。

次の『胡麻豆腐』は甘みの強い胡麻豆腐が多い昨今だが、ゴマの味が濃く、ふんわり柔らかいながら酒の良きあてで中々の味。

最初の酒はアッという間に空いて、次は春霞(秋田県)、少ししっかりした風味。

3種のあて、『もってのほか(食用菊)の酢の物』『柿の白和え』『ポテトサラダ』、どれも美味いが、特にオリーブオイルのかかったポテトサラダは炙りベーコンがしっかり主張して美味い。そして牡蠣の煮こごり、さらに美味い。


刺身は『天然鯛とミンク鯨』、鯛は脂がのっていて山葵との取り合わせがよく、ミンク鯨は胡麻油に塩を入れたタレで食べるが、2つの対称性が面白い。

ここで酒は乾坤一(宮城県)、味わい深く、後味のしっかりとした味わい。ミンク鯨によく合う。


次いで『里芋の素揚げ』、味を煮含めた芋を素揚げし、塩をパラっと降ったもの。仕事がしっかりされていて、ネットリとした食感と表面のかりっとしたところがいい。

次の酒は綾花(福岡県)、旭菊の別ブランドで一夏熟成された、それでいて柔らかい旨さ。


おでん4種、しらたきや大根、玉子も美味いが、このつくねと汁が絶品。そうかとここでようやく、この店は出汁が他より遙かに上手いことに気づく。 漬物(山牛蒡)でセットは終了、いやこれで3000円はお得である。

もう腹は一杯だが、最後に『豆腐揚げ出し、蟹餡かけ』をどうしても注文。酒は若波(福岡県)を合わせるが、出汁が美味いからとにかくいい。

大将はまだ若手だが、料理の丁寧さ、コスパの良さに惚れ込んだ。あまり人には教えたくない店である。


鈴しろ
世田谷区三軒茶屋2ー6ー9
03341392570