神田駅近くにはチェーン店ではない個性的な店がならんでいる。立喰そばでも目の前で天ぷらを揚げ、蕎麦を茹でる『かめや』や格安ながら国内産のうなぎを食べさせる『うな正』、揚げたて天丼の『八ツ手屋』などどれを取っても美味い店であることは共通している。今日お邪魔した『伊勢本店』も夜は焼き鳥、特に生つくねが有名な店。昼は親子丼とそぼろ親子丼で勝負している。
店に入ると威勢よく『なににしますか?』ときかれ、『親子丼』というと『一丁』と注文を通す。中には3人、鶏とタレを入れ、卵でとじる人、ご飯とスープをよそう人、洗い物や勘定をする人の3人で回している。入店2人までは1階、3人以上のグループは2階と案内する。
まずはお茶と漬物、スープが登場。椎茸、麩が入った澄んだ鶏スープはやはりかなり熱い。親子丼は蓋つきで登場。たぶんゆっくり蓋を取れば卵に火が通り、すぐ開けると半熟感が楽しめるようである。
木の匙はないため、ずるずる食べることになるが、半熟具合がちょうどよい。やや甘めのタレがシコシコとした鶏肉に良く合っていてついつい頬張り、かきこんでしまう。上には三つ葉、さらにかなり辛いやげん堀を掛けて食べるとインパクトが増すため、ついつい掛けてしまう。
お客は1人が多く、次々と入ってくるが、そぼろを頼む人はおらず、ご飯の大盛か普通の親子丼が殆ど。常連も多く、彼らはスタンプカードを出すからすぐわかる。神田駅から横断歩道を渡ってすぐていう立地と680円(税前)という値段が抜群の人気の所以である。ご馳走様でした。
伊勢本店
千代田区鍛冶町2ー12ー12
05055934795