hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

赤羽付近の坂道(1)

2015-09-30 05:00:56 | 坂道

『江戸の坂・東京の坂』その54。今回は赤羽北部にある坂道を歩いてみた。北区赤羽は1885年に日本鉄道の駅が出来るまでは一寒村であった。しかし、宿場町の岩淵宿に鉄道を通すことに反対があり、止む無く駅が作られ、品川との間を結んだのが今の山手線の始まりであり、その後の発展はご存知の通り。ちなみに『赤羽』の起源は赤土の多い土壌からこの名前が付いた。



赤羽駅西口を降りると前にバスターミナルがあるが、左の線路際の道を行くと、すぐに左に曲がる道が出てくる。細い道を行くと道がS字に曲がり登り坂になるが、これが『大坂』である。どう見ても大きくないが、坂の案内によるとこの坂道は旧板橋街道に繋がる坂道であり、かつては清瀧不動にあった坂に『小坂』と付いていたため、その対比でこの名前になったらしい。ちなみに狸坂の異名を持つ。



坂を一旦おりてヤクルトの販売所の前を通り、次の信号を左に曲がると右にカーブしていく坂道に出る。この坂道が『うつり坂』である。その後は名前の起源は明らかではない。この坂は旧板橋街道にあたり、戦前には坂上に被服本廠があったため、通ることのできない時期もあったが、戦後その後に赤羽台団地ができて今に至る。今はその赤羽台団地も建て替えのまっ最中で、奥には新しい棟、手前には古い棟が並んでいる。


坂上を右に曲がると八幡小学校の前に出るが、右に降りていく坂道が『八幡坂』。坂の下に赤羽八幡神社の入口があるため、この名前が付いた。これまでの3本の坂は全て弓なりにカーブしている。



坂を下りると赤羽八幡神社の入口に出る。再び坂を登って神社に行くが、この坂には名前はないものの、今回の坂では最も急坂。赤羽八幡神社はその縁起ははっきりしないが、坂上田村麻呂が蝦夷征伐の際に創ったと言われ、その後、源頼政、太田道灌などにも庇護され、徳川家からも7万石の朱印をもらっていた。



坂道を上るが、この神社は東北新幹線赤羽台トンネルの上に位置する。そして振り返ると赤羽台団地など一望できる。



帰りは神社の石段を降りて、神社入口に戻り、隣の坂があるが、これが『師団坂』。現在は星美学園が頂上にあるが、戦前は旧陸軍近衛師団と第一師団に属する工兵大隊があった。そしてこの坂は明治22年に工兵大隊ができた際に作られたもので、今も『師団坂通り』と呼ばれている。

他にも赤羽駅西口には坂道が多くあり、再訪してみたい。

日本橋人形町二丁目

2015-09-29 05:00:33 | 日記

日本橋町巡りシリーズ その19。私事であるが事務所の移転で住み慣れた、と言っても僅か2年だが、『日本橋人形町』から『日本橋小舟町』に移ることになった。

だからという訳ではないが、日本橋人形町、但し、人形町は話題も多いため各丁目ごとということで、今回は日本橋人形町2丁目を取り上げることにしたい。

現在の日本橋人形町2丁目は旧人形町1.2丁目の一部、日本橋浪花町、蛎殻町1.4丁目の一部が合わさり成立した。因みに人形町の中で観光客に最も人気のある『甘酒横丁』も2丁目にある。



人形町交差点周辺から歩き出すが、この辺りにはとにかく古い飲食店や床屋、電気屋等が立ち並ぶ。戦争で焼けていないようで関東大震災以降流行った看板建築、特に防火用の銅板を貼った家屋が残っている。これらは銅板に緑青が出て、いい雰囲気を醸し出している。



路地を曲がり、甘酒横丁に行くと有名なお店が軒を連ねており、孤独のグルメで紹介されたお茶の森乃園や鯛焼きで有名な柳屋、豆腐の双葉、いなり寿司の志の多寿司、鶏肉の大金など。

また、居酒屋や飲食店もランチが有名だった山葵(今はやっていない)、焼き鳥の久助、そばの東嶋屋、酒の店笹新など枚挙に暇がない。横丁を奥に行くと浜町の緑道公園に出て、まっすぐ行くと明治座の前に出る。



今回は緑道公園を右折して、新大橋通りに出るが、この辺りには東京海苔会館を始め、海苔や佃煮の店が軒を連ね、海からの近さを感じさせる。
さらに水天宮の交差点を右折すると老舗が並ぶ。そういえば建築中の水天宮もだいぶできてきた。



建替え中のぜいたくせんべいで有名な重盛永信堂、福神漬の酒悦、人形焼きの本舗板倉屋、牛肉の日山、京都の漬物の老舗近為、一本はいると人形町今半も惣菜販売と料理屋が並ぶ。

こうして歩くうちにもうスタートの人形町の交差点に戻ってくる。人形町通りは夏の陶器市、秋の人形市、冬の歳の市ではずらり露店が並び、夜まで大変な賑わいとなる。

全てを紹介することはとても無理だが、また、ひとつずつ人形町グルメで紹介していきたい。

しながわ水族館訪問記

2015-09-28 05:00:52 | 日記

シルバーウィークはあまり何もしなかったが、毎日良い天気でもあり、母を連れてしながわ水族館に行ってみた。

車で行くこと自体無理があったが、予想どおり大混雑でも長い駐車待ちの列、やむなく隣の競艇場の駐車場に停める。

水族館の中にはいると老若男女というが、子供はもちろん、意外にシルバー世代も多い。と思ったら敬老の日なので70歳以上は100円という特典があったからかもしれない。

前に一度来たが、開館(1991年)直後であり、展示もかなり増加、アザラシ館やペンギンランドなども増設されている。

ここの展示は品川付近の海や干潟、潮の満ち干(魚はカワハギやハゼ、ボラなど)地元に根差した展示から始まる。次はアマゾンや北海にいる大きな魚(アロワナ、ピラルクー、オオカミウオ)やデンキウナギ、そしてテッポウウオ、クラゲ、イソギンチャク、チンアナゴ、タコなど水族館らしいオーソドックスな魚たちのコーナーになり、熱帯魚などが続くのだが、これだけの種類の魚を久々に見るとなかなか楽しい。


さらに最近はやりの水槽のトンネルでも大きなエイやウミガメ、フエダイ、スズキなどが優雅に泳ぐ姿は足元の大混雑の中であっても、見ているだけで飽きないものである。


アクアリウムのような芸術性は高くないが、幼い時から慣れ親しんだこういう水族館が小生は好きだ。


高井戸の栗畑

2015-09-27 05:00:28 | 日記

秋も深まり、季節の素材がスーパーの店頭に並び始めた。さんま、松茸、なし、ぶどうこれらを見ていると季節がかわったことを実感する。そんなことを考えながら、高井戸のスーパーに買い物に行く途中、井の頭線からもよく見える内藤さんの栗畑の横を通るともうすぐ収穫期を迎える栗がたわわに実っている。

もう、熟して落ちたものもあるが、木の上でぱかっと開いてもうじき落ちるもの、まだまだ緑色のもの、同じ木にも色々な栗がある。また、大木が多く実がなっているわけでもなく、細い木にたわわに実っているのもあれば、葉っぱばかりであまりなっていないものもある。


お店の前には10月に入ると店開きをする告知が貼られ、焼き栗を売る日もあるようだ。

色々調べると昔から栗の栽培がされていた訳ではなく、1980年代に今の御当主が農家を継ぐにあたり始めたもので、普通の畑では周りに砂埃が舞い上がるので栗を選んだとのこと。


栗の木は400本位あるが、この風景を写真に撮って煙突が写っていなければ長野の小布施町だと言ってもわからないくらい立派な栗畑である。環八からすぐのところにある栗畑、少しでも長く守ってもらいたいものだ。


更科堀井~麻布十番グルメ

2015-09-26 05:00:15 | グルメ

麻布十番の更科堀井にランチでお邪魔したのが、6月。その時から是非この店で一杯と考えていたが、ようやくシルバーウィークに実現した。

お店に到着したのは6時15分前、椅子席はほぼ埋まっていたが、座敷は1組しかおらず、空いているなとの印象。

まずは瓶ビールとそば寿司、鳥焼、卵焼き、ネギ味噌焼き、さらに季節の野菜3品をお願いする。少し歩いたからビールがうまい。あてに揚げそばが供せられる。これがビールによく合う。

最初に3品が登場。新じゃがいもの天ぷら、ウドのきんぴら、海ぶどうである。

特に気に入ったのが海ぶどう。今は養殖されているらしいが、ポン酢で和えてあり、その食感が何とも言えない。

すぐにそば寿司が登場するが、海苔巻きは至って普通。しかし、お稲荷は甘辛いあげの中でそばもありだなと感じさせる。

酒は冷で『いづみ橋』(神奈川県)の純米を2合。この店は四角い白の徳利と大きめの猪口が登場。すぐに一口、辛めのしっかりした飲み心地。


ここに鳥焼と卵焼きが登場。鳥焼橋返しで味付けした焼き鳥、たぶんフライパンて仕上げられているのだが、やや甘めのたれが少しかかり、酒のあてにはちょうど良い。添えた大根の甘酢漬けがアクセント。

卵焼きはかなり甘め、ただ、大根おろしはこれを意識してか黒いボールのように醤油がかけられている。

ネギ味噌焼きはしゃもじにネギと味噌の和えて載せ、火で炙ったもの。甘めの味噌だが酒によく合う。

ここでかき揚げを注文。酒は『甲子』(千葉県)も合わせてお願いする。比較的早くかき揚げが登場、上に花(天かす)がのり、厚みのある姿。

壊しながら食べるが、サクサクで実もうまい。甲子は純米吟醸、淡麗辛口、ただ、少しコクが薄い気がする。

そばは相方がさらしなそば。真っ白な蕎麦はのどごしもよく、蕎麦の大吟醸という感じ。小生はかしわ南蛮そば、そばは太打ちでしっかり、鶏もネギもたっぷり乗って出汁も中々。ここの蕎麦は比較的量があり、満腹となった。

あての種類が豊富で、店員のサービスもよく、気取らないところがいいが、6時を過ぎたらもう満席、それも酒を飲まない人はごく少数派で時間を考えないと待たされる。

更科堀井
港区元麻布3ー11ー4
0334035480

かりんとうと揚げパスタ

2015-09-25 05:00:36 | グルメ

先日、ランチに行って気に入った蕎麦の老舗に夜飲みに行こうと麻布十番で下車。麻布十番は風情のある町で駅から店に着くまで美味しそうな店が多い。今は残念ながら銘酒を取り揃えている長谷川酒店は改装中だが、他にも沢山ある。

まずは揚げパスタの店。特にテレビで知った揚げパスタの杵屋は名前の通り揚げたパスタに色々な味がつけてある。


その種類は塩、ナポリタン、カルボナーラ、イカスミパスタ、グリーンカレーの5種類がある。全てそのフレーバーがよくできていてナポリタンは口に入れた際に広がるトマトの香り、グリーンカレーは後味がまさにグリーンカレーで普通のカレーとは違うスパイシーな一品。全て試食してこの2つを購入する。

次はかりんとうの店、麻布かりんと。かりんとうと簡単に言うが、普通の黒砂糖や白砂糖のついたかりんとうはもちろん、細いものから太いもの、小粒のものなど形状だけ色々あるだけでなく、味も多種多様。

野菜かりんとうやミルクかりんとう、さらに塩レモンかりんとう、生姜ミルクかりんとう、カレー風味かりんとう、唐辛子味噌かりんとう、きんぴらゴボウかりんとう、温州みかんかりんとうなど50種類もある。ただ、残念ながら試食はなく、想像力だけで購入。

豆源はあられと豆菓子の店、有名な揚げたてのあられが買えるみせで他にもおとぼけ豆やエビ豆などかなりの種類がある。

さすがに今回は買わなかったが、他にもスイーツはたい焼きなども。甘党ではないが、見るだけでも楽しく、好奇心が湧く麻布十番は奥が深い。

吟の杜~吉祥寺グルメ

2015-09-24 05:00:25 | グルメ

最近、吉祥寺の居酒屋の新規開拓が滞り気味で久々に新しい店に足を運ぼうと最新のHNAKO吉祥寺特集をチェック、リーズナブルで地酒の種類が多そうな店を発見し、早速予約して訪問。

店は吉祥寺ロフトから1分、地下1階にある『吟の社』。あまり新しくないビルだが、内装は新しく清潔感あり。入口で靴を脱ぎ、カウンターとボックスが4つ。こういった店の中では居住性がいい。カウンターに座ると目の前には冷蔵庫があり、地酒の山。メニューには60種類以上とあるが、看板通りである。

まずはビールで乾杯。付き出しは豆苗ともやしと柚子の和え物・卵の醤油漬け。味は中々、生卵はやや塩辛めかも。

周りの人の注文を見ると必ず刺身を注文しており、吟盛(5種)、吟々盛(8種)の2つがあるが、やはり種類が多い方と吟々盛にした。店の人から2人なら1.5人前がいいのではと言われ、応諾。

あと、ウニのコンソメゼリー、せせりの焦がし醤油、鶏とキノコのワイン蒸しを注文。

最初にせせりが登場、香ばしくて美味い。さらに刺身盛り合わせが登場。鯛が2種類、カツオ、ハマチ、ホタテの刺身と塩熟成させたイカ、甘エビ、サーモンが載っていた。まずは量が多い、これなら1人前で十分である。

熟成の方から食べるがいずれも味が濃くて酒のアテには丁度よい。サーモンは生っぽいスモークサーモン。刺身も何れも新鮮、特に皮付き鯛とカツオが美味かった。

酒は殆どが90ccで400円、どのくらいと聞くとコップに水を入れて教えてくれる。中々、親切である。


最初は小生が『萩の鶴』(宮城県)、連れ合いは『残草蓬莱』(神奈川県)をお願いする。もちろん、美味いが、酒を出し入れしすると奥の瓶が見えて中々楽しい。

次は『ちえびじん』(大分県)の搾りたて。これは美味かった。
少しずつ飲むと非効率ではあるが、暖かくなる前に次に行くので小生の様な酒量が落ちたものにはいい。次に登場した『ウニのコンソメゼリー』はウニは美味いがコンソメの味の焦点があまりはっきりしておらず、残念。

次の酒はどうしても気になる般若ラベルのお酒。メニューに無いので聞くと、『鬼夜叉』
で新潟県佐渡の『北雪』と同じメーカーのもの。頼むと瓶が最後と1.5倍くらい注いでくれる。かなり男っぽい酒。しかし、注文した『鶏とキノコのワイン蒸し』にはよく合う。酒飲みはやはり大盛りは嬉しい。

最後に『グリーンアスパラのわさび醤油付け』を頼む。


酒は『山本ブラック』(秋田県)、ラベルにある通り香りは強くないが、酸が立ち、切れ味のよさはさすが。相方は最後に『冩楽 純米吟醸』(福島県)、少しお相伴したが、流石に美味かった。
酒のラインナップはさすが、新政のラピス、獺祭の純米吟醸、奈良萬など、値段もリーズナブルでまた来たい店である。


吟の杜
武蔵野市吉祥寺本町1ー8ー14
0422275698

秋の虫の音

2015-09-23 05:00:12 | 日記

いよいよ、蝉の声を日中聞くことも減り、秋の虫の天下になりつつある。休みで家にいると4時頃からカネタタキが庭で鳴き出す。といっても口で声を出すわけでもなく、羽を震わせたり、擦り合わせて音を出すことを『虫の声』という。

カネタタキは小さな茶色のコウロギの仲間で『ピッ、ピッ、ピッ』と電子音のような音を出す。これが普通のコウロギの仲間だとやめてしまうのにカネタタキはしつこく、あまり音は大きくないが、機械的に長く続く。この虫は音はすれどなかなかその姿は見えない。

大体、久我山駅から我が家まで歩いて8分ほど、最初に迎えてくれるのが、『エンマコウロギ』である。一般的にはエンマコウロギの音は『コロコロ』と聞こえるらしいのだが、小生には『フョ・フョ・フョ~フョ・フョ』等聞こえる。

角を曲がるとミツカドコウロギの『チッ・チッ・チッ』と聞こえる声やハラオカメコウロギの『チッ・チッ・チッ』(少しペースが遅い。)などが聞こえる。
その先の比較的大きな家にはスズムシの音がする。これはわかりやすく、『リーン、リーン、リーン』と比較的ゆっくりと聞こえる。

そういえばスズムシの音色を携帯で伝えようとしても相手に伝わらないことはご存知だろうか。携帯やスマホの周波数は300~3400ヘルツなのに対してスズムシの鳴き声はかなり高音で4500ヘルツあるためである。因みに鳴いているスズムシはオスだけでメスに対してアッピールしているのだとか、秋の夜長のラブコールなのかもしれない。

きじ丸の内店~丸の内グルメ

2015-09-22 05:00:21 | グルメ

先日NHKテレビの谷原章介がMCを務める『ザ・男の食彩』を見ていたら大阪の新梅田シティにあるお好み焼きの名店『きじ』を紹介していた。その豚玉を見ていたらどうしても『きじ』に行きたくなり、東京ビルにあるきじ丸の内店にお邪魔した。

19時に仕事を終えて同僚と店の前まで行くと10人くらいが列を作っている。店の人に聞くと30分待ちとこともなげに云われたので、まあ大したことないかと列の最後尾につく。やはり18時の開店とともに入った人が入れ替わる時間で15分待ちで店に入る。



予め注文は『すじポン』『キムチ3種』のつまみと『タコ玉』『すじ焼き』の二種のお好み焼きをしておいたが、すぐにつまみが登場。生ビールで乾杯。すじポンはアッサリしている。また、キムチ3種は白菜、スルメ、チャンジャ。いずれもビールによく合う。

少ししてお好み焼きが登場。すじ焼きは目玉焼きがのり、青ネギをかけてボリュームたっぷり。

一方、タコ玉は刻み海苔がかけてあり、アッサリ。この2つは中々いい取り合わせ。いずれも生地がふわっとして表面はカリッカリ。また、意外に脂っこくない。2つのお好み焼きを交互に切り分けながら食べるが、さすが本場浪速の味。これは家庭では作れない味と食感である。


やはり、お好み焼きは大阪が美味い。生ビールの後はチュウハイ、甘くない味もまた良い。ほろ酔い気分でおっさん2人で仲良くお好み焼き。いや、美味かった。最後に、よく見ると皿についたイカやタコ、ブタ、エビの絵は可愛かった。


きじ
千代田区丸の内2ー7ー3東京ビルB1
0332163123

築地駅~勝どき駅

2015-09-21 05:00:13 | 日記

『metroに乗って』その28。今回は前回の続きで築地駅から勝どき駅まで。築地駅から聖ロカ通りを右折すると日刊スポーツの本社がある。その先は築地川公園、築地川の後を公園にしたもので暁橋の欄干が名残を留める。その先が聖路加国際大、聖路加国際病院と続くがこの辺りには碑が多く残されている。

まずは浅野内匠頭屋敷跡。常陸笠間藩主浅野長直は赤穂に領地替えとなり、この地に浅野家の上屋敷があったが、忠臣蔵の騒動で浅野家は断絶となった。

同じ敷地に芥川龍之介生誕の地がある。芥川龍之介は1892年に新原敏三の長男としてこの地に生まれたが、7ヶ月で母の長兄である芥川家に引き取られ、後に芥川家の養子になったので育ったのは芥川家があった両国である。


さらに女子学院発祥の地、その先には慶応義塾発祥の地がある。これは慶応義塾100年を記念して1958年に建てられたものだが、実際は聖路加国際病院の構内になる。また、前野良沢、杉田玄白らが解体新書を読んだのもこの場所である。

その向かい側には1874年にC.M.ウィリアムズが立教学校を開いた立教学院発祥の地もある。つまり、慶応と立教の発祥の地はすぐそばにある。


その先を右に曲がるとあかつき公園があるが、そこにはシーボルトの胸像がある。彼の鳴滝塾をはじめ、日本に蘭学を広めた功績は大きく、蘭学事始がおこり、外国人居留地もあったこの場所に胸像を造ったもの。



その先には電信創業の碑もある。これは明治2年に横浜裁判所と電信機役所(東京築地運上所内に設置)を結ぶ電信線の工事が始まり、その年の12月より業務を開始した記念碑である。また、勝どき橋ができるまであった月島の渡しの記念碑もある。


これだけ見て回り、靖国通りに出るとすぐ勝どき橋。もう、開くことのない跳ね橋を渡り、5分ほどいくと大江戸線の勝どき駅に出る。

築地明石町周辺は明治初年にはこれだけのことが起きた画期的な場所であることを歩いて初めて実感した。