hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

ミョウガ

2016-08-31 05:00:53 | 日記

我が家では庭や鉢にいわゆる薬味やハーブ的なものを植えている。昔は唐辛子やえんどう豆、枝豆なども植えていたが、収穫量が少ない為、使い勝手が良くないため、今はこうなった。今年は春にスイートバジルとパセリ、イタリアンパセリを同じプランターに植えたが、やや肥料を与えすぎたのか、特にイタリアンパセリパセリ茂りすぎてややワイルドな味に、しかし、少し買うと高いので重宝している。

また、以前からプランターに植えているのが山椒。落葉樹のため、秋になると枯れ木のようになるが、春には『木の芽』を出してくれて筍料理には活躍する。ただ、キアゲハがやってきて卵を産み付けると幼虫が葉を丸ごと食べてしまうから大変。ただ、枯れることもなく、また、翌年には木の芽を出してくれる。

一方、庭に直植えしてあるのはミョウガである。もう7〜8年前に地下茎を買ってきてそれを埋め、そのまましてあるだけだが、これも地上部分は秋には枯れるが、春には色々なところから芽を出す。最初はそれほど高くなかったが、今は高いと50cmほどにはなる。しかし、お目当のミョウガの子(花ミョウガ)はどこに出るかは分からない。ただ、最近は週に1〜2個程度は収穫できるくらいになってきて、そうめんや冷奴などの薬味として活躍している。

昨日、連れ合いが庭の水撒きをして、一つを発見。小生も近くを漁るともう一つ発見。ただ、しこたま蚊に刺されたが。そして我が家のミョウガは店に並ぶのと違い、典型的な露地物で色もピンクというより緑色で香りは我が家の方がはるかに強い。


まあ、えぐいとも言えるが、庭で収穫したミョウガでそうめんを喰らうのも中々風流である。まあ、大袈裟にいうと我が家の夏の風物詩かもしれない。

オリンピック第4位考

2016-08-30 05:00:02 | 日記

リオオリンピックの日本選手の活躍は改めて小生がブログに書かずとも皆ご存知の通りである。金メダルは12個、うち水泳2、体操2、レスリング4、柔道3、それにバドミントン1である。銀メダルは8、うち水泳2、レスリング3、柔道1、卓球1、それに特筆すべきは陸上1である。銅メダルは21、柔道8、水泳5、重量あげ1、卓球2、体操1、バドミントン1、カヌー1、テニス1、陸上は50km競歩1。合計41は記録である。

しかし、今回書きたいのは4位に終わった種目である。別に次の東京オリンピックでメダルに昇格して欲しいからではないが、8種目で惜しくも4位なのである。その中で卓球女子シングルの福原や体操女子団体、男子種目別の床運動の白井、水泳男子200mメドレー藤森、7人制ラグビー男子などは結構テレビでも中継されていた。

しかし、女子ゴルフの野村敏京は注目度が低く、男子トランポリンの宗朝や男子重量あげま62kgの糸数などはあまり扱われていない。

さらに5位ではセーリングの女子470級、6位ではフェンシング男子エペ個人の見延。8位では女子板飛び込みの板橋、アーチェリーの女子団体と男子個人の古川こうしたものに全く日本のマスコミは脚光を浴びせない。

毎回同じ顔ぶれを見るのも悪くないが、何処か一つの放送局でいいから、将来のメダル候補であるマイナー種目のクローズアップをする局があればいいのにと思っているのは小生のみではあるまい。

京王競馬場線

2016-08-29 05:00:59 | 日記

『鉄道シリーズ』その148。京王電鉄の路線で唯一未乗車である競馬場線を乗りに行く。府中にある東京競馬場への行き方は京王線東府中から競馬場線で府中競馬正門駅まで行くか、JR武蔵野線府中本町駅から行くのかが一般的である。


京王線東府中まで各駅停車で行くが、土日のうち競馬未開催日は20分に1本の割合で8両編成の車両が運行されている。平日は同じ間隔だが、2両編成の車両が反対側の短いホーム(1番線)から出ているようだ。


小生は競馬をやらないのでなぜ競馬未開催日に競馬場に行く人がいるのか理解できなかったが、ホームには競馬新聞片手のおじさんばっかり。平均年齢は高い。


12時12分発の車両は12時3分頃に入線、前の方の車両はほぼ満員である。京王線の各駅停車の到着を待ち、定刻に出発。路線自体はわずか0.9kmしかなく、1分程度で到着。加速する暇もない。


府中競馬正門駅は扇型のホームで前に向かうほど広くなる。やはり、競馬新聞片手の人がたくさん降りて、正面左にある改札に急ぐ。

突き当たりには売店と立ち食いそば屋。全品300円のサービス価格ということもあり、お客さんは沢山いる。よく見ると天ぷらそばやキツネそばなど通常400円も300円なのだ。小生も昼がまだだったので頂くが、結構美味かった。

改札口を出るとすぐ前が東京競馬場入口。金の競馬馬のオブジェも置いてある。そのまままっすぐ行くが通路は広く、また、冷房も効いている。歩いて行くが通路は結構長く、競馬場に入るまで遠い気がした。

まあ、ともかくこれで京王線は完乗、多分もう乗る機会はないだろう。

宇治平等院への真夏の拝観

2016-08-28 05:00:27 | 日記

浄瑠璃寺を出て京都に向かう途中に宇治平等院に立ち寄る。この日の京都の最高気温は38℃、少し歩けば汗が噴き出す暑さ、しかも宇治平等院近くの駐車場に車を止めたのが、12時15分だから僅かな道のりでも汗ダラダラ。因みに現在はパーク24のようなミニ駐車場が街道沿いにあるため、案外自動車でも近くまで行ける。

朱色の門の宇治平等院の入口まで行き、拝観料を支払って中に入る。前回来たのが6年ほど前でその後2012年9月〜2014年3月は修復工事と色の塗り替えのため見ることができなかったのである。久しぶりに見るとその赤い塗色も鮮やかになり、新鮮な気分。これが藤原道長、頼通の頃できたものとはとても思えない。建物の中を見るツアーも混んでいて40分待ちである。

そのため、池を回り鳳翔館という宝物が納められた建物から先に見ることに。この建物は新しく中は冷房が効いており、天国のよう。


もちろん、中で当時の有様をCGで再現したものや鳳凰堂内部にあった52の飛天、以前に飾られていた鳳凰など興味深く見る。

外に出て時間に間に合うように最勝院、源三位頼政の墓、浄土院などを丁寧に見て鳳凰堂横の待ち合わせ場所に到着。日陰だが、やはり暑い。ようやく中に入ることができ、阿弥陀如来像とご対面。

豊かで柔らかい表情の定朝作と唯一明確に分かる仏像をじっくり見るが、心が和らぐのが分かる。堂宇の周りには彩色の跡が残り、先ほど鳳翔館で再現されていた上品上生〜下品下生までの9通りのいわゆる九品来迎図が描かれていたらしいが、今は殆ど分からない。つい先ほど浄瑠璃寺でみた仏像と同様である。

堂宇を見終わり、池の向かい側から鳳凰堂を見るとその優雅さ、さらにあちらの世界から阿弥陀如来像を拝むことができるようになる配置の凄さに驚く。人はすぐ忘れる動物だが、感動を改めてできることは返って有り難いのかもしれない。

とはいえ暑いのは確かに暑く、見終わると外に出た。すると見透かすように茶屋が並んでおり、ひきづられ抹茶の掛かった氷を頂くが、ここでも先ほどとは違う幸せを実感することができた。

まあ、暑い時に氷を食べれば宇治平等院でなくても同じだが。

丸池の里

2016-08-27 05:00:45 | 日記

仙川公園からさらに仙川沿いをぶらぶらと散歩する。新川大橋から歩くと川で鴨たちが遊んでいる。川に入り泳ぐもの、川近くの石に乗って休むもの、よく見ると20羽以上の鴨たちがいる。


周囲には鳩やカラス、スズメはもちろんだが、羽の真っ白なサギもいて鳥たちの楽園となっている。この辺りには東京近郊とは思えない里山の風景が広がる。


さらに行くと勝淵神社が現れるが、これは戦国時代の勇将柴田勝家の孫である柴田勝重が大坂夏の陣のあと、この辺りを支配地として与えられ、旗本として島屋敷に居住、祖父より与えられた兜を水神の森に鎮めて勝淵明神社としたものである。つまり、賎ヶ岳の戦いで自刃した勝家の子孫が大坂夏の陣で家康に取り立てられ、豊臣の子孫と戦い、さらに三鷹を治めていたことを初めて知ったのである。


その隣接した奥にあるのが『丸池の里』公園である。この地にはかつて湧水池『丸池』があり、千釜とも呼ばれていた。因みに仙川は千釜から来ていると言われている。しかし、都市化の影響から1971年頃に埋め立てられてしまった。


ただ、1994年に三鷹市と都が『丸池』復活計画を開始、周りには雑木林の公園や田んぼなども造られ、いわゆるビオトープとして虫や鳥、魚たちの楽園となっている。池からは水が湧き出し、田んぼの稲も穂をつけており、豊穣の秋を感じることができる素敵な公園となっている。子供達はお父さんとセミ捕りをしたり、夏休みの宿題だろうか、女の子が2人で田んぼの絵を描いていたり、のんびりとした時間が流れている。

この間訪れた北村西望の像からも200mも離れていない。また、柴田勝重が居住していた島屋敷跡も今は遺構もなく、新川団地となっているがここからすぐのところにある。


車に乗り、遠くを見に行くのも楽しいが、夏の暑い中、汗をかきながらぶらぶら散歩して新たな発見をするのも、また楽しい。急に賑やかになったかと思えば目の前でミンミンゼミが鳴いていた。行く夏を惜しむのもいいものだ。

迷走台風10号

2016-08-26 05:00:30 | 日記

迷走台風という言葉は今は使われなくなったらしい。2007年に改称され、今は『複雑な動きをする台風』が正しい表現のようだ。言うまでもなく台風10号のことだが、今回のような複雑な動きをする場合の特徴として複数の台風が存在する場合が多い。これは『藤原効果』と言われるもので太平洋を南下したり、停滞するケースがあるためらしい。

『藤原効果』とは1921年中央気象台(当時)所長の藤原咲平が提唱したもので、通常は台風や熱帯性低気圧は亜熱帯高気圧や気圧の谷にともなう上空の風に吹き流されて動く。しかし、近くに別の熱帯性低気圧や台風が有る場合には反時計周りに吹き込まれる風により吹き流される効果が加わる。このため、複雑な動きになるが、寄り添ったり、反発したりと6パターンあるという理論である。

今回の場合は一時日本列島の周りに3つも台風が現れた。まず、北に向かって行った台風11号、それを追って関東に上陸し、北海道に被害を与えた台風9号、その影響を受けて通常と異なり太平洋を南下、さらに停滞した台風10号となっている。

さらに悪いことに南シナ海の水温が高く、エネルギー補給がされているため、どんどん勢力を増してきて巨大な台風に成長していることだ。動きも一旦は南に向かい、これがブーメランのように返ってくるケースは稀である。

実は台風10号は長寿という意味でも気象学的には珍しい。今まで最長寿の台風は1970年の12号台風で9日6時間だが、台風10号は8月19日生まれのため、既に7日間が経過しており、しかも勢力を増大している。台風10号は29日3時まで存在すれば記録となるのだが、動きを見るとどうも新記録となるようである。こんな新記録は勘弁してもらいたいし、毎週台風上陸ではかなわない。ただ、一つ明らかなのは、この週末は台風10号からは目が離せないということである。クワバラ、クワバラ。

花乃蕎麦〜人形町ランチグルメ

2016-08-25 05:00:10 | グルメ

12時半頃に昼飯を食べようと幾つかの店に行ったが、混雑していたので諦め、なんとなく入りにくかった蕎麦屋さんの扉を思い切って開いた。すると先客はなし、店の名前は『花乃蕎麦』という。


それならとサービスメニューの穴子天ざる(1350円)を見栄を張って注文。というのも基本昼食は千円以内に極力しようとしているからである。すると店の人から『生姜ごはんがサービスで付けられますが。』といわれ、当然お願いする。

待つこと10分、まずは蕎麦以外が到着、生けの穴子の天麩羅はうまそうである。すると『岩塩と食べるのもいいですよ』とアドバイス。

蕎麦は10割蕎麦を標榜しているが、若干太めの黒っぽい蕎麦が続いて到着。別に大盛にしたわけではないが、2枚ある。まずは蕎麦から頂くが、やや硬めの蕎麦はつけ汁によく合って美味い。スルスルとまず1枚目を完食。ひとこと言うとネギの切り方がやや厚いのが気になるが。

穴子天ぷらは1匹を4等分してあり、まずは蕎麦つゆで食べるが、揚げたてで身がふわふわ、これは美味く、蕎麦との相性も抜群である。次いでテーブルにある岩塩を付けて食べるが、身の甘みが分かり、これも美味い。さらに蕎麦を食べる際には、穴子に蕎麦つゆをつけて食べる。恥ずかしいくらいあっと言う間に完食。生姜ごはんも香り高く、体も温かくなる。

夜も富士桜(静岡県磐田市)をはじめ中々の銘酒のラインナップ。つまみも結構種類があり、夜も使えそうである。



花乃蕎麦
中央区日本橋堀留町1ー6ー5
0356416938

白毫寺

2016-08-24 05:00:16 | 日記

奈良市に入り、ホテルに入る前にどうしても行きたかったお寺に向かう。白毫寺というお寺だが、新薬師寺近くの住宅街の真ん中、小高い丘の上にある。小生は當麻寺から向かったが、途中からは奈良特有の細くくねくね曲がる道に入り、カーナビを信じて行くと何とか門前の駐車場に到達。駐車場は700円と高額だが、他に停める場所もなく、拝観料の一部と思い支払う。

そこから石段をてくてく登り、山門に到着、左右には時代物の築地があり、その横には萩が植えられ、早くも赤い小さな花が咲いている。もちろん、蟬時雨は相変わらずだが、汗をしたたらせながらも、秋を感じる。石段の上には寺務所があり、拝観料を支払い、まずは本堂に向かう。

白毫寺の『白毫』と仏の眉間に生えている光明を放つという白く細い渦巻き状の毛のことである。この寺の草創は天智天皇の勅願寺とも言われているが、定かではない。鎌倉時代に叡尊が再興し、弟子の道照が宋から一切経の写しを持ち帰り、その転読を行ったことから一切経寺と呼ばれた。室町時代には筒井順慶に殆どの堂宇を焼かれるなど苦難の時代もあったが、江戸時代には幕府から援助を受け繁栄。なお、宝蔵は1980年に造られたものである。また、かつては多宝塔もあったようだが、売られてしまい個人の別荘に置かれたが、数年前に失火で燃えてしまったとのことである。


本堂には優しいお顔の阿弥陀如来坐像(重文)が置かれている。また、左右には勢至菩薩、観音菩薩(江戸時代)が脇侍として置かれているが、いずれも三千院同様に膝をついた大和座りで往生者を迎えに行く姿である。

宝蔵には地蔵菩薩立像や文殊菩薩坐像、閻魔王坐像と指命・司禄像(いずれも重文)など歴史的にも貴重な多くの像が納められている。



また、花の寺と知られており、五色椿他色々な植物が植えられ、今はキキョウと萩が盛りであった。さらに周囲には不動明王を始め、数多くの石仏が並んでいる。


圧巻なの宝蔵を出て、左手に行った辺りからの風景。東大寺の五重塔をはじめ、奈良市中心部を一望できる素晴らしい展望が開けている。

しかし、ぼんやり風景を見ているとゴロゴロと雷が鳴り出し、ポツポツと雨も降り出したため、残念ながら、あまりゆっくりすることなく、白毫寺を後にした。なお、我々以外には参拝者は無し、いい寺なんですがね。特に藤の花が有名だとか。

白毫寺
奈良市白毫寺町392
0742263392

利庵(再訪)〜白金台グルメ

2016-08-23 05:00:43 | グルメ

昼お邪魔したお店に夜再度お邪魔してみる。先月ランチを食べた白金台の『利庵』に行ってみるが、やはりこの店は中々の人気店らしい。休みの日の5時過ぎに入店しようとすると店は満員、店の人に聞くとすぐ空くからと言われ、外で少し待つ。沢山の植木鉢や水槽が置かれ、ホテイアオイや竹などが植えてある。

5分ほど待って店に入り、カウンターに陣取る。まずは瓶ビールで乾杯。店はあまり広くないが、満員。また、やはり、殆どの席で酒を飲んでいる。

メニューは机に置かれているものだけでなく、周りには『鯵のさしみ』『イチジクのコンポート』などの紙が沢山貼られていて目移りする。お通しは『黒豆』が2粒。最初に『小柱のかき揚げ』『とろろ芋』『出し巻き卵』を注文する。

厨房を見ると狭いところに6人くらいいて忙しそうに働いている。まずは『出し巻き卵』が到着、サイズは大きく、4つに切られている。ふわふわで味は優しい甘味がある。添えてある大根おろしとともに食べる。すぐに『とろろ芋』が到着、おろしたワサビをまぜ、醤油を少し垂らすが、粘りがあり、香りが良い。

次に『小柱かき揚げ』がくる。ごま油の良い香り、さらに細かく衣が付いており、サクサク。次いで頼んだ〆張鶴の冷酒によく合う。



周りのメニューから『鯛の昆布締め』『蕎麦味噌』『穴子の煮こごり』を追加。この中で穴子の煮こごりは生姜がよく効いて冷酒とは相性抜群。蕎麦味噌は甘口、牛蒡がよく効いていた。冷酒を3合飲んで、蕎麦に移る。

小生は穴子が売切れのため、『かき揚げざる』、連れ合いは『せいろ蕎麦』を注文。最初に少し甘めのつけ汁に蕎麦を漬けて食べるが表面がつるっとした細い麺で喉越しがよい。かき揚げものサクサク、小エビがしっとりしていて美味である。


店が小さく、少し賑やかなので落ち着いて呑むとはいかないが、つまみの美味さ、蕎麦の喉越しの良さからまた来たくなる店である。

利庵
港区白金台5ー17ー2
0334441741

浄瑠璃寺

2016-08-22 05:00:58 | 日記

圓成寺にお参りした後、やはり庭園が有名な浄瑠璃寺に向かう。浄瑠璃寺は京都府木津川市にあるが、奈良からの方が近い。この辺りは『当尾の里』と言われ、周囲には鎌倉時代の石仏や石塔、さらに恭仁京跡などからも近い。

バス停の横にある駐車場に車を駐めて歩いて寺に向かうが、途中には陶器や仏像を売る店、無人の農産物をうるスタンドなどもあり、つい、珍しい紫色の唐辛子(シシトウの仲間)を買う。


その先には鄙びた門があり、中に入るとすぐに池が現れる。池を中心に横長の本堂と三重塔が対峙するように配置され、三重塔には瑠璃光浄土にいらっしゃるとされる薬師如来像が祀られている。(秘仏のため見ることはできない。)

この三重塔は1178年に京都の一条大宮から移建したものと言われているが、どの寺院にあったものかは不明。こじんまりとした可愛らしい三重塔である。まずはこの三重塔に御参りをして向かい側を見ると本堂。そこには九体佛が収められている。

池の周りを通り、本堂に行くが、入口には猫が2匹、気持ち良さそうに寝ている。

本堂に入り、戸を開けると中尊に少し大きな阿弥陀如来像(国宝)、他にも8体の阿弥陀如来像(国宝)が並んでいる。これは観無量寿経の『九品往生』の考えに基づくもので、上品上生〜下品下生まで9種の極楽往生の仕方があり、それぞれの阿弥陀が迎えに来るという考えに基づいている。東京の九品仏はそれぞれの印相が異なるが、浄瑠璃寺の場合は中尊が右手を上げ、左手を下げる来迎印、他の8体は腹の前で両手を組む弥陀の定印である。11〜12世紀にはこのような九体阿弥陀堂が数多く造られたが、現存しているのはここだけである。当時の人々は往生する際にこのような阿弥陀如来が迎えに来ると信じて手を合わせたのであろう。

他にも四天王像のうち持国天・増長天(国宝)、また、吉祥天立像が、入れられている厨子が置かれている。

吉祥天立像は決まった日にしか見れない秘仏であるが、是非一度お目にかかりたいものである。(写真は1000円切手に使われた吉祥天立像)

そして、池の周りを歩くが、萩や桔梗が咲き乱れ、改めて見ると全体で極楽浄土を表している庭園は美しい。盛夏で訪れる人も少なく、ゆったり見ることができる夏の古寺巡礼もいいものである。