『ぶらり橋巡り』その116。前回石神井川に沿って歩いたのが2019年7月、その時は王子駅から谷津橋まで歩いたのだが、今回は一つ手前の観音橋から遡り、新板橋まで歩くことにした。
(2019年7月)
観音橋は谷津観音の参道にかかっている橋でそのまま行くと山門の前に行く。ただ、前回(2019年7月)に来た時には樹木が繁っていたか、気づかなかったかもしれないが、観音橋のすぐ横に谷津大観音坐像が置かれている。これが目に入らなかったとは我ながら驚きであった。
1996年に造られたこの仏像は台座を含めて8.5m、重さ5tもある大きなものでなぜ私が前回見落としたのかが信じられないほど立派な仏様である。建立は世界平和、萬民豊楽、子孫繁栄、諸願成就を祈念して前住職の発願によるもので、現在の住職新井京誉氏が完成させたものである。
もちろん、大観音の前で手を合わせて、今年が平穏な年であることを祈った。
観音様の横を通り、川を遡る。谷津橋は地元の字名を付けた橋であり、橋の袂に門がある面白い造りとなっている。
川に沿った道は普通は平坦なのだが、石神井川はアップダウンが多く、また、川から橋までの高さが他の川と比べてかなり高い。
目の前にJR埼京線の高架橋が出てくる。ちょうど電車が通過したが、川沿いに植えてある木の枝が邪魔でうまく捉えられなかった。
高架橋を越えると板橋区に入る。東橋が見えてきたが、変わっていて右岸側は通常の橋だが、左岸はかなり高いところに橋が作られていて、左岸だけが歩道橋のような造りとなっていた。橋は1987年に架けられた人道橋である。片方は階段だが、反対側はスロープとなっていて自転車は楽に通ることができる。
川沿いには地元の子供たちが作った彫刻が飾られていて東橋の袂にある彫刻は『水鳥』と名付けられていた。他にも地元の人が詠んだ俳句の短冊が並べられていて散歩する人を飽きさせない工夫がある。
金沢橋は板橋区加賀にある。この地は江戸時代に加賀藩下屋敷があった場所であり、そのためその一部が加賀公園となっている。その公園に行く橋に金沢の名をつけたものである。
続く加賀緑橋、加賀橋共にあまり特徴のない橋だが、『金沢→加賀緑→加賀』とくればやはり旧加賀を意識していることは間違いない。
その証拠に加賀橋近くには金沢・兼六園で有名な徽軫灯籠(ことじとうろう)に似たコンクリート製のオブジェが飾られていた。(以下、次回)