日本橋には老舗と言われるレストランが数多くある。『たいめいけん』『芳味亭』などあるが、いわゆる街の洋食屋というイメージを一番残しているのがCOREDO室町の向かいに位置する『レストラン桂』ではないかと私は思っている。
小さなスタンドアローンのお店で創業は1963年だから来年で60年になる。オーナーシェフの手塚氏が開業したお店でランチもA〜D、アラカルトは人気のオムライスやスパゲッティナポリタンなどメニューも豊富である。
、店に入るとウェイトレス、と言ってもお二人ともかなりの年齢だが、小さな店をいつも見渡しながらキビキビと接客してくれる。常連も多く、ヘッドホンをしていると『あんた何聞いてるの?』などと話しかけてくるのはご愛嬌。季節の料理もあり、メンチカツ(1150円)、カキフライ(1540円)などが人気である。今日は日替わりのBランチ(1300円)をお願いした。
待つこと7.8分、まずはポタージュ登場。一口飲むとコーンクリームスープだが、とにかくコクが違う。優しい味わいでその滑らかさには舌を巻く。
続いてチキンカツチーズ焼が運ばれてくる。大きな鶏肉一枚にチーズを乗せてオーブンで焦がしたものでなかなかのボリューム。下にはドミグラスソースが敷かれていて、ナイフとフォークで切り分けながら頂く。鶏肉はしっとりとしていて淡白な肉にチーズとドミソースがアクセントとなり、ご飯が進む。
入口近くで人が入るたびにやや寒いが、味はいい。BGMはクラシック、やだけど作業着のおっさんもやってくる庶民的な面もある。
夜はお酒も飲ませるが、常連がキープしている角瓶と焼酎が壁一杯。一方で飾られている色紙は『岸朝子』『加山雄三』『陳建一』がそれぞれ一言、岸朝子さんの『美味求真』はいい言葉だなあと思い、眺めていた。
久しぶりだが、何気に懐かしいお店である。ご馳走さまでした。
キッチン桂
中央区日本橋室町1ー13ー7
0332414922
中央区日本橋室町1ー13ー7
0332414922