hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

『佐伯祐三展』に足を運んで

2023-03-31 05:00:00 | 日記
東京ステーションギャラリーで開催中の『佐伯祐三展』にようやく行くことができた。招待券をかなり以前に頂いたのだが、期末の忙しさもあり、昼休みを使って伺った。東京駅の2、3階にギャラリーはあり、構内からエレベーターで移動する。

エレベーターが開くとすぐに展示室、今回は140点も飾られているためだろう。佐伯祐三は1898年大阪生まれの画家で藤島武二に師事する。展示室には自画像が10点、最初の作品は若い佐伯をそのまま描いた1919年の作品。しかし、そこから1924年までの間に親交のあった中村彝やセザンヌのようなタッチ、ゴッホやルノワールのような描き方など、かなり模索していたのがわかる。

特に『たてる自画像』は混迷の中で顔を塗りつぶしてしまっている。しかもその裏には違う絵を描いているのである。

次のコーナーではフランスに2年いた後に日本に戻り、住んだ下落合の街角の風景、さらに実家に近い大阪の港に停められた滞船の風景を描いたものが並んでいる。

特に下落合周辺の絵にはその後のパリの風景を描く基礎のようなものが垣間見える。
解説にもあったが、特徴として電柱はあるが、電線をデフォルメして絵の鋭さを出しているところに注目した。

1927年にパリに夫婦(妻の米子も画家)で渡り、積極的に絵を描き続ける。そこで巨匠ヴェラマンケに会い、絵を見せたところ『アカデミック!』と叱責を受ける。そこから彼らしい街角のガス灯や広告などを彼らしく描くことで自己を確立する。



特に1928年仲間たちと写生旅行に行ったモランで寺院や街の風景を描き、力強い輪郭や構築的構図を復活させる。

ただ、結核という当時は不治の病に冒され、1928年3月に病臥する直前に描いた『郵便配達夫』『ロシアの少女』なども展示されていた。その後喀血した佐伯は筆を取ることが出来なくなり、8月に30歳で亡くなった。さらに2週間後には愛娘も3歳で後を追うように亡くなっている。



その短い生涯で描かれた家族の肖像や大阪で描かれた『蟹』『鯖』『ニンジン』などの静物画も見ることができた。ただ、彼の代表的な対象物であるパリの壁や建物、看板、ポスターなどは十分堪能することができ、感動した。

『サクラエビと白魚のかき揚げ』そばを頂く〜小諸そば

2023-03-30 05:00:00 | グルメ
3月末になると小諸そばでは春のメニューとして『サクラエビと白魚のかき揚げ』が登場する。例えばこのかき揚げ入りかけそばは550円と通常のかき揚げそば460円より80円高いが、季節を楽しむことができるのでついつい頼んでしまう。

まず初日は『サクラエビと白魚のかき揚げそば』にする。見た目は普通のかき揚げそばと同じだが、筍の天ぷらが2つ付いてくる。

少し大きめのかき揚げにはたっぷりの白魚が入っていて食感が異なるし、油で揚げたサクラエビの香ばしさに鼻がくすぐられる。

見ていると季節メニューを頼む人が思いの外多い。もちろんネギをたっぷり掛けて、七味唐辛子を振って頂く。ツユもいい感じに香りが移るが、ややツユを含んで柔らかくなるのは早い気がした。

2日目は『サクラエビと白魚のかき揚げぶっかけそば』を頂く。値段は同じ540円、今年初めてのぶっかけである。冷やしたそばにツユを掛け、大根おろしと生姜を乗せ、キュウリの千切りも添えてくれる。私はワサビを加えて頂く。この日は20℃くらいあったため、ぶっかけが美味しい。

かけそばと異なり、ツユに浸されないからクリスピーなかき揚げをバリバリと食べることができる。もちろん山盛りネギもトッピングして頂くが、こちらの方がかき揚げの美味さをより味わうことができて私は好きである。

『サクラエビと白魚のかき揚げ』が登場するといよいよ本格的な春到来、季節の変化を感じるメニューである。立食いそばにも小さな春はやってくるのである。



小諸そば小舟町店

東京メトロ全駅スタンプラリー〜有楽町線②

2023-03-29 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その199。東京メトロ全駅スタンプラリー〜有楽町線②、今回は有楽町駅からスタート、池袋方面に進む。次の駅は桜田門駅、目指すポスターは改札外の4番出口付近。後ろ側の改札を出てすぐに発見した。



スタンプの絵柄は『旧江戸城外桜田門』、国の重要文化財に指定されている重厚な門である。桜田門といえば1860年の桜田門外の変で井伊直弼が暗殺されたことが思い出される。と言っても筒井康隆の『万延元年のラグビー』ことではないが。

永田町駅はすでに半蔵門線で押印済。スタンプは国立劇場のデザインである。



麹町駅は前より改札口を出て、6番出口近くでポスターを発見。

スタンプは『番町文人通り』、かつて住んでいた与謝野晶子夫妻、菊池寛、直木三十五、島崎藤村など16人の名前が書かれていた。



市ヶ谷駅は前側の市谷田町方面の改札手前にポスターが貼ってある。

スタンプは市ヶ谷フィッシングセンター、JR市ヶ谷駅から釣りをしているのをよく見る。

飯田橋駅は東西線で押印済み。意匠はパワースポット『東京大神宮』である。



江戸川橋駅は小さな駅で駅事務室前にポスターを発見。知らない人からは江戸川区にあるのではと思われがちだが、この江戸川は神田川の昔のいい方で橋の名前となったものである。

スタンプは江戸川公園の桜並木、江戸川橋から神田川沿いに明治通りくらいまでソメイヨシノが植えられていて3月下旬には大変な人が花見に訪れる。



護国寺駅は私が高校生から社会人(その前は路線がなかった)まで利用した駅で基本的に殆ど変わっていない。ポスターは後ろ側に降りたところに貼ってある。デザインはやはり『護国寺』である。

東池袋駅は改札口を出て事務室に行ったところにポスター。スタンプにはやはり『サンシャインシティ』が描かれている。

池袋駅は丸の内線で押印済み、確か遠かったことを覚えている。デザインは『西口公園のグローバルリング』である。(以下、次回)





麺屋心花〜日本橋ランチグルメ

2023-03-28 05:00:00 | グルメ
福島県アンテナショップのミデッテのイートインで開かれている名店の出張営業に福島県伊達市の『麺屋心花(ときめき)』が出店、名物のチャンポンが食べられるということで足を運ぶ。東北地方でチャンポンというのも珍しい。



メニューは2種類、『チャンポン』『味噌チャンポン』であるが、今回はノーマルに『チャンポン』(850円)にした。人気があってフードコートも人が多い。
7、8分で番号が呼ばれ、カウンターにチャンポンを取りに行く。チャンポンには白胡椒を振りかけて席に戻る。ニンニクのいい香りがする。

まずはスープから、長崎ちゃんぽんを標準とすると豚骨の匂いや味があまりしない。代わりにニンニクが強い気がするが、味はそれほど濃いわけではない。

まず頂いたのがキャベツ、この甘みに正直驚いた。他にはタマネギ、もやし、かまぼこの細切り、キクラゲ、豚肉など具沢山。麺は比較的太く、スープをよく吸って美味い。



とにかくキャベツがこれだけ味がしっかりしていると塩味のスープとよいコントラストとなり、美味しかった。ただ、なぜ福島県伊達市でチャンポン?と思ったが、グルメサイトの書き込みでご主人は九州のご出身らしい。なるほど本場仕込みなのである。ご馳走さまでした。





麺屋心花(ときめき)
福島県伊達市長岡7
09046370830

締めは丁子屋のとろろ汁〜静岡旅行⑪終

2023-03-27 05:00:00 | グルメ
静岡旅行⑪、最後にお邪魔したのが旧鞠子宿(丸子宿)にある丁子屋さん。とろろ汁で有名な茶店である。そもそも鞠子宿は東海道五十三次の江戸から数えて20番目の宿場であり、府中宿と岡部宿の間にある最も小さい宿場と言われている。



歌川広重の版画では今残されている丁子屋の建物とそっくりな茶屋が描かれている。

十返舎一九の東海道中膝栗毛の中でも茶屋でとろろ汁を食べようと店の親父に声をかけるが親父と女房が喧嘩してしまい、摺漕ぎを投げてとろろ汁がこぼれ、滑って転んでしまう、という滑稽な話となっている。ただ、弥次喜多の2人は結局とろろ汁は食べられなかったのだが。



私は掛川ICより東名高速に乗り、焼津IC経由でバイパスを走り、宇津が谷峠を越え、ら右に入る道をいく。川沿いの道は急に懐かし雰囲気になり、版画の茶屋そのものの古民家が現れたがこれが丁子屋である。(ただ、店主が版画の絵のように古民家を改修したのだが。)到着したのが11時45分、駐車場は満杯かと思ったら第三駐車場まであり、無事に停め、店に急ぐ。



先に店に行っていた相方が40分待ちと言ったが、実際は20分程度だった。中に入ると左右に建て増しをしてあり、席数は何と270もある。

店内の廊下を右へ左へ行った奥の部屋に通された。オーダーはやはりとろろ汁、揚げトロも頼む。



すぐにお茶、おしぼり、漬物、刻みネギが運ばれてくる。さらにまずは揚げトロ、とろろをたたみ鰯・海苔・椎茸に付けて油で揚げたもの。シンプルに塩のみで頂くがしっかりと味がついていて美味い。



次に味噌汁、すり鉢に入ったとろろ汁、麦飯、お櫃が運ばれてくる。味付けにわさび塩や醤油もあるが、取り敢えず麦飯にとろろ汁が全部浸るくらい掛け、ネギをふり、混ぜて食べる。



とろろ汁は味噌で味付けされていて味もしっかり、喉越しよく流し込むが美味い。名物に美味いものあり、である。



食べ終わると漬物の大根の麹漬け、特に葉っぱの部分が大変美味い。大根の葉が美味いと感じたのは初めてである。つるつる食べられるが、やはり腹は膨れる。2人で3膳ずつ頂き、満腹に。食べる時間は僅かなもの、回転がいいのもうなづける。飽食の旅行だったが最後はさっぱりと仕上げた。



この後、日本平によるが凄い車の列に諦め、茶畑の写メを撮り、一路東京に。しかし、再び事故渋滞で家にたどり着いたのは午後6時だった。大人数以外は予約不可です。
丁子屋
静岡市駿河区丸子7ー10ー10
0542581056
(旅行期間 2月23日〜25日)

法多山尊永寺にお参りする〜静岡旅行⑩

2023-03-26 05:00:00 | 旅行
静岡旅行⑩。いよいよ最終日、広大な庭を見ながら葛城北の丸で朝食をいただき、ゆっくり出発する。

取り敢えず昨日行かなかった袋井三山のうち『法多山尊永寺(はったさんそんえいじ)』に向かう。市街地を抜け、だんだん山が迫ってくると広大な駐車場に到着。この周辺の平らな場所は全て駐車場にしているのではないかと思うほど沢山ある。価格は200円〜300円、できるだけ寺の参道近くに停めようとはするが、分かりにくく諦めて一生懸命呼んでくれたところに停めた。



駐車場から土産物屋や昔ながらの食堂が並ぶ道を歩くと立派な門、仁王門が現れた。室町時代のこけら葺の楼門だが、このお寺では数少ない国重要文化財である。木像の仁王様が怖い顔で睨んでいた。



門を抜けると立派な杉が並ぶ参道が延々と続く。石畳が敷いてあるので歩きやすいが長い。左手にはお食事処や愛染明王堂の建設現場などが出てくる。



しかし、先は見えない。ようやく左の方に階段が見えて、これを登るが石段も長い。

何とか登り切り、広い参道の周りには白い砂利が敷き詰められ、立派な本堂、右に諸尊堂、左に大師堂が配されている。本堂にお参りし、御朱印を頂く。さらに厄除開運のご利益のあるお寺でもあるため、娘の厄除お守りを頂く。



広々した境内にたくさんの人が参拝に来ている。朝9時半から7回ほど護摩を焚いてもらうために参拝に来る人も多い。供えられている四斗樽の銘柄は開運だった。



鐘楼のすぐ横には二葉神社、元は浜松の遊郭近くに祀られていたが、遊郭解体でここに変座された。働く女性の開運、商売繁盛などのご利益があるとされる。



階段を降りる途中に氷室神社がある。この奥にある洞穴は氷室として使われていたもので、氷室自体が御神体、熱病などに効果があるとされる。



帰りは来た道の一段上の道を歩く。途中に奥から蛸薬師堂、不動明王像、弁財天堂と並ぶ。インドの川の神である弁財天は池の中に堂宇が造られている。



いよいよ団子を売るコーナー、参拝者が多くなることも想定して食券を買うシステムで2串200円となっている。買った後は茶店に入り、お団子とお茶を飲み、ゆっくりする。

白い俵形のお餅が3つ横に並んで串に刺してあり、上から上品なこし餡が掛けてある。2本で200円。これを食べると厄祓いとなる有難いお団子を相方と1串ずつ頂きました。



この辺りで再び元の参道と合流、駐車場に戻ったのは10時過ぎとなった。(以下、次回)


東京メトロ全駅スタンプラリー〜有楽町線①

2023-03-25 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その198。東京メトロ全駅スタンプラリー〜有楽町線①。あと残すところ3路線となり、まずは有楽町線からスタート。子供の頃に有楽町線護国寺駅近くに住んでいた関係から1974年の開業時より利用している。当初は池袋〜銀座一丁目の開業だったが、現在は新木場〜和光市28.3kmになり、さらに東武東上線と西武池袋線に乗り入れている。

まずは有楽町駅からスタートして新木場駅を目指す。JR有楽町駅から降りていくと改札口前にポスターを発見。



デザインは旧東京都庁跡に造られた東京国際フォーラムを鳥瞰したものとなっている。

銀座一丁目駅は元の終点、階段を上り、改札口を出るとすぐのところにある駅事務室向かいにポスターを発見。



意匠は銀座通り口交差点の姿、日本で初めて行われた歩行者天国の様子が描かれている。

新富町駅は中央区役所と反対側、日比谷線築地駅乗換の方に歩き、5番出口そばにポスターは貼られている。

スタンプのデザインは中央区役所の前にある三吉橋、築地川が曲がったところから楓川が開削された三股の部分にかけられた三角形をしている珍しい橋である。1929年に作られたが、その後埋め立てられ、高速道路に架かる橋となっている。



月島駅は改札口を出たところにポスターを発見。スタンプはわかりやすく『もんじゃ焼き』である。

豊洲駅は少し行かないうちに真ん中の線路があった部分がなくなり、ホームの高さまで埋めてある。乗降客が大幅に増加したことへの苦肉の策であろう。ポスターは寂しい方の改札口を出たところにあり、かなり回り道をしてしまった。



スタンプはなぜか『7番出口』、他に色々と描くもの(例えば『旧晴海鉄道橋』)があるはずなのに陳腐なデザインであった。

辰巳駅は埋立地の中央にある静かな駅。改札内にポスターが貼られていた。意匠は東京辰巳水泳場である。





新木場駅はりんかい線、京葉線との乗換えができる大きな駅で地下鉄のため、階段を上りると木場らしいオブジェ。



改札口の内側、お蕎麦屋さんの近くにポスターを発見。デザインは『夢の島熱帯植物園』である。(以下、次回)




葛城北の丸に泊まる〜静岡旅行⑨

2023-03-24 05:00:00 | グルメ
静岡旅行⑨、いよいよ今回の旅のメインである『葛城北の丸』に向かう。次第に雨が強くなる中、カーナビに導かれ敷地に入る。葛城カントリーとの分岐点を左側の道を行くがここから目的地までは2kmと出る。左側はゴルフ場の敷地と思われるが、とにかく広い。

駐車場に車を停め、ホテルに向かうが入口には遠州の屋敷から移築された大きな長屋門が鎮座する。まっすぐ歩くとホテルの入口、従業員の方のお出迎えがあり、庭が見える席でチェックイン。隣にはYAMAHAリゾートらしく、グランドピアノが置いてある。

このホテルは今現在唯一残るヤマハリゾートであり、北陸の古民家を8棟移築して繋げ合わせた贅沢な造りとなっている。工事の関係で一階入口近くの部屋にグレードアップしてくれた。そこまでが階段を登り、一棟の建物を通過し、さらに温泉の前を通過、ようやく宿泊棟になる。

部屋や温泉はもちろんいう事なしだが、やはり気になるのがディナーである。スタートは18時半、ダイニングルームに向かう。

やや暗めの照明の下、庭に向くように席は配置されている。和洋折衷の食事だが、メニューを見るとお刺身もあるのでビールと冷酒を選択する。


まずはビールで乾杯。お通しは手前の皿に乗るのが自家製カラスミと大根、クワイのチップ、サワラの粕漬。左上が名物の姫サザエのエスカルゴ風、右上がナマコのおろし和えである。どれも絶妙だが、姫サザエのエスカルゴ風はくどさを全く感じさせないソース、全て飲んでしまう。


また、目立たないが、こんなに美味いナマコは初めて、柑橘系の甘みをうまく使っている。

ハモンデテルエル(生ハム)とクラウンメロン。シェフが骨付きのまま持ってきて、ナイフで薄くスライス、上品な香りのメロンと合わせた逸品。

ここで日本酒をお願いする。初めは『ゆきの美人』(秋田県)のうすにごり。合わせるのが地元産のフグの薄造りと追加の中トロ2切れ。酒も美味いし、肴も素晴らしい。

地元銘柄牛『静岡葵』を使ったダブルコンソメロワイヤル。濃いコンソメと下に敷いた卵豆腐のような贅沢な汁物。しっかりとした味付けがなされていてトリフが香る、うまし。

伊勢海老の贅沢黄金焼きは半分に縦割りした伊勢海老に生ウニと卵黄を乗せてオーブンで焼いた物。添えてある金柑もタラの芽も素晴らしく美味い。ここで酒を伯楽星(宮城県)に変える。

ジントニックのグラニテはいわゆるソルベ、最後にねずの実の香りと苦味が僅かにして、口の中がさっぱりする。

さっぱりとしたところで『黒毛和牛 静岡そだちと近江牛の食べ比べ』、一切れずつ静岡そだちがロース、近江牛はフィレ。こってりしたソースで頂く。我々にはちょうど良い量、感動する旨さである。

締めはうなぎご飯、昼も食べたが、何回食べても鰻は美味い。



デザートはいちごとチーズケーキ、アイスクリームにクランベリーソース。

いやはやお見事なフルコースであった。スタッフのサービスも心地よく、実に楽しい時間を過ごした。



もちろん翌日の朝食も地元の食材を使い、大変美味しかった。確かに安くはないが、これだけの満足が得られるのであれば再びぜひ泊まりにきたいホテルである。
葛城北の丸
袋井市字刈2505ー2
0538486111


『みどり』と『あお』について考える

2023-03-23 05:00:00 | 日記
『改めて日本語を考える』その41。突然ですが、両国国技館では大相撲初場所が開催中である。早々と横綱照ノ富士は休場、唯一の大関・貴景勝も2日目の怪我が悪かったのか、『綱取り』が『カド番』となり、関脇以下のスモール大相撲になってしまった。



しかし、今回は相撲の話ではなく、私が話題にするのは8日目の取組、翠富士vs碧山である。結果は幕内最軽量の翠富士が勝ったのだが、私が不思議に思ったのは『みどりふじvsあおいやま』と読むこと。例えば日本では信号は青信号だが、緑色に光っていると言った奇妙なことが起こっている国。では実際に『あお』と『みどり』はどのように区別するのだろうか。

さらに漢字で『みどり』を変換しても緑、翠、碧と3種類出てくるし、『あお』を変換しても青、蒼、碧と3種類出てくる。その違いはそれぞれにどこにあるのか。こんなことを調べてみた。

元々、平安時代までは色は4色しかなく、白、黒、赤、青と読んだ。この4色は後ろに『色』は付けないが、後でできた色は『色』を付ける。例えば紫色、茶色、黄色、灰色などである。(ただ、不思議なことに緑には色をつけなくとも色を表わすが。)

この4色は春夏秋冬を表し、青は春・赤は夏・白は秋・黒は冬、これが国技館の土俵の周りにある房の色となっている。ただ、この場合の青は紫も緑も場合によっては灰色までも含めていた。青と緑が分かれるのは平安末期か鎌倉時代と言われている。しかし、信号のみならず青リンゴとは言うが緑リンゴとは言わないし、青々と草が茂るとは言うが、緑ゞ茂るとは言わない。これが厳密になぜなのかははっきりしないのが日本人なのかもしれない。

では漢字の違い、まずは『緑』、これは草木や新芽の色を表す。『碧』は宝石の碧玉に由来していて青に近いみどり、青緑色を表す。『翠』はメスのカワセミの羽根の色を表す。オスのカワセミは翡と書き、これにメスを表す翠を加えると宝石の翡翠になるのである。

『あお』と読む漢字の違いだが、青は古くからある色を表す漢字である。古くは前述のとおりかなり広い範囲を表していた。蒼は木々が繁る様を表す『鬱蒼』と使うのであり、みどりを表していた。しかし、蒼を単独で読むと青白いとか寒々しいと言った意味を持つのである。(碧は前述の通り)
と解説してみてもかなり曖昧なところは払拭できそうもない。やはり日本語は難しい。



久我山歳時記㉑〜久我山・井の頭公園のソメイヨシノ

2023-03-22 05:00:00 | 日記
『久我山歳時記』㉑、3月21日は朝早く起きてWBCの準決勝を真剣に見ていた。敗色濃厚となった9回裏大谷2塁打、近藤四球で作った無死1、2塁で不振の村上の2塁打で日本はサヨナラ勝ち。喜ぶを噛み締めた後は花見である。



朝から曇り、残念ながら日差しは僅かだがこの先の天気予報を見ると今日しかない、と花見に出かけることを決断した。踏切を渡る際にはさくらのヘッドマーク付きの電車を見つける。

久我山駅を通り越して神田川沿いの道を歩くと対岸にソメイヨシノを発見、日当たりが良いのかかなり開花している。

少し歩くと対岸に、さらに京王の車両基地の中にもソメイヨシノは植えられているが、日当たりなのか、対岸の木ばかり咲いている。



橋を渡り、かつての本州製紙寮・グラウンド跡に造られた高井戸公園が現れてくる。

入口には本州製紙の社宅時代からある大きなソメイヨシノ、見事に花を付けている。



坂を登るとアセビや木瓜、レンギョウなどが花を付け、ソメイヨシノと共に咲き誇っている。上の園地の部分の木はまだ花がそれほど咲いておらず入口近くに座る。



もちろん、弁当を広げ、ビールを飲む。まさにこれが私の春のお楽しみ、風もなく、寒くもなく、ゆっくりと1時間ほど花見をする。その後、公園のうち旧NHKグラウンドの方に行くが、この辺りはフットサル場や野球場など施設が多く作られた反面、ソメイヨシノは減ってしまった。



娘が幼かったころに芝生に座り、今日と同じように花見をしたことを思い出す。昔と変わらないのは入口のヒマラヤスギくらいのものである。


富士見ヶ丘駅まで出て、井の頭公園駅まで3つ乗る。ホームから見るとずっと駐車場になっていた駅前の土地も整地され、駅前の大きな松の木もまもなく見えなくなるだろう。井の頭公園駅は本日に限り臨時に急行が停まるようだ。公園に入り、神田川の源流の横を通るとすぐに池となる。



池に張り出したソメイヨシノの枝はもう満開、人の出も多い。池に沿って歩くと祝日のためか家族連れの小規模な花見客ばかり見る。酔っ払いが出るのは暗くなってからなのだろうか。



一方で池にはスワンボート、足漕ぎボート、ローボートがフル回転。桟橋には驚くほどの人である。池から岸を見る花見も一度やってみたいもの。



七井橋を半分渡り、岸のソメイヨシノを見るが、まだ十分咲いていないのか、木の寿命のため切り倒されたのか、特に左側の花が寂しいような気がした。



それでも今年も元気で花見ができたことに感謝である。