『鉄道シリーズ』その295。毎年恒例の翌年の干支に関する駅名。羊(未)年のように該当なしの干支もあるが、幸い来年の干支である牛(丑)のつく駅は結構多い。
数えてみると27駅(初田牛駅を含め)あるが、特徴的なのは①北海道・東北地方の駅は妹背牛駅(もせうし、函館本線)のように牛が最後につくものが多いこと、②難読駅が多いことだろう。
①については北海道は緋牛内駅(石北本線)以外は牛は最後につく。初田牛(根室本線、2019年3月廃止)、伊香牛(石北本線)、美馬牛(富良野線)、安牛(宗谷本線、2021年春廃止予定)である。これに対して九州・四国は牛ノ浜(旧肥薩線)、牛津(長崎本線)、牛島(徳島本線)、牛渕・牛渕団地前(伊予鉄)である。
②だが、先程の北海道の駅名だけでも難しい。順にひないうし、はったうし、いかうし、びばうし、やすうしと読む。他にも撫牛子(ないじょうし、奥羽本線)、小牛田(こごた、東北本線)、牛ノ谷(うしのや、北陸本線)はかなり難解。
私が最難読と思うのが特牛駅(山陰本線、山口県)である。実は2年前の山口旅行の際に立ち寄ったのだが、これで『こっとい』と読む。由来だが、牝牛を表す『ことい』から取ったという説と小さな入江を示す(琴江)がなまったという説の2つがある。最近脚光を浴びている角島大橋への最寄り駅ではあるが、1日7本しかないので利用する観光客はあまりいないだろう
東京近郊にも多い。都営地下鉄大江戸線には牛込柳町、牛込神楽坂、東武伊勢崎線には牛田、東武野田線には藤の牛島、青梅線には牛浜、常磐線には牛久などである。ただ、不思議なことに京阪神には一つもないのである。