『鉄道シリーズ』その256。都営三田線スタンプラリー⑦終。10月以降ストップしていたスタンプラリーの続き。前回は蓮根駅まで行ったので、今回は西台駅からスタート。都営三田線は志村坂上駅からは地上、しかも高架を走るので眺めがよくなる。
西台駅はかつての地名である志村西台町によるものだが、区間整理と共に高島平9丁目に住所は変わっている。そばに車両基地があり、乗務員交代が行われるため停車時間がやや長い。
スタンプの意匠はいたばし花火大会を描いたものである。いたばし花火大会は毎年8月上旬に荒川の戸田橋上流の河川敷で行われる花火大会。1950年に旧埼玉県戸田町が板橋区に編入され、舟渡3丁目となったことを記念して開催されるようになった歴史ある花火大会である。
高島平駅は高島平団地の中心に作られた駅ではあるが、1968年の開業時には『志村駅』であった。1969年の住居表示実施に伴い、現駅名に改称された。高島平の名前は江戸時代の砲術家高島秋帆が1841年にこの地で西洋砲術調練を実施し、軍政改革のきっかけを作ったとされ、その高島秋帆の名を取り、現在の地名となった。その後、一面の田園地帯であったが、東京の人口の増加に対応するべく1961年に日本住宅公団が農地を買い上げ、1972年から団地入居が始まったのである。
スタンプには『赤塚公園と熱帯環境植物館』が描かれている。赤塚公園は25万㎡ある都立公園で赤塚城址を中心にテニスコートや野球場も併設している。
新高島平駅のスタンプは『東京中央卸売市場板橋市場と新河岸庭球場』のデザインとなっている。
終点の西高島平駅は正直言ってここが終点と思わされる中途半端な位置にある。都県境まで500m、現地に行くとなぜと思わざるを得ない。
しかし、当初免許が交付された東武鉄道が池袋駅の空洞化を恐れて埼玉県への延伸を断念、代わりに東京メトロ有楽町線との相互乗り入れを選んだ。そのため、都営地下鉄が路線整備をしたが、ここまでで事業を中断したと言う事情があったのである。
スタンプは『東京大仏と板橋区立郷土資料館』が描かれている。東京大仏は板橋区赤塚にある乗蓮寺にある高さ12.5mの大仏で奈良の大仏が14m、鎌倉の大仏が11.4mだから引けを取らない大きさ。東京大空襲や関東大震災の鎮魂の意を込めて1977年に作られたもの。黒光りする立派な大仏である。
以上で都営三田線のスタンプはようやく終了、残すは都営新宿線のみとなった。