天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

ネタまみれのエステのおばちゃん(激・長文)

2009年07月30日 | 旅・おでかけ
与那国島での出来事。

海底遺跡ツアーが波が高くてキャンセルになった3日目。
前日に既にレンタカーを借りて島内観光はしちゃったので、またレンタカーを借りるのも
どうかと思って(つーか、この島のレンタカー代は多分日本一高い!!)
ホテルの案内を見ていたら「フェイスエステ」がやれると書いてあったので、予約してみた。

レンタカーはクソ高いが、エステは安い。
2時間のフェイシャルエステがなんと6,500円だとさ。
リゾートホテルに有り得ないクソ安い値段設定。これが「与那国物価」というモノなのか!?

ところで前日島内観光をした際、夕方からホテルの人にコッソリ教えてもらった
「島民オススメの熱帯魚+珊瑚礁が見られる浜」に泳ぎに行って。
(多分表立って遊泳区域にはなっていない、つーか自己責任の遊泳禁止区域?)
かなり日焼け止め+ファンデ厚塗りで臨んだにも関わらず、顔の目の下辺りが
真っ赤に腫れてしまったのだ。
たかだか30~40分、しかも夕方4時過ぎに泳いだだけなのに・・・(涙)

そんなこんなで、フェイシャルエステを受けるついでにエステシャンの方に
顔の腫れを何とか抑える妙案を教わろうという思惑もあった訳で。


時間になってエステルームのあるスパに行くと、くたびれた顔の50歳OVERのおばちゃんが
「あ、○○さん?コチラへどーぞ」と声を掛けて来た。
・・・え?アナタがエステシャンなんですか?(大丈夫かいな・・・コレも与那国クオリティ?)

この「エステおばちゃん」、とにかくスゴイ人だった。

顔をオイルマッサージし始めたと思いきや、いきなり語る!語る!!
まず「私にはね、神様が着いてるんです」と来た。
それはうちのバーチャンもよく言ってるセリフですよ。
この手の語り口の人はかーなーりーヤバい予感がするんですが・・・予感的中(苦笑)

まず私の家族構成を聞かれる。
ダンナと夫婦2人きりで子供はいませんよ。結婚してもう17年なんですよ、みたいな話をすると
おばちゃんは勝手に「子供が欲しいのに授からない気の毒なご夫婦」と認定した模様。

普通なら結婚17年目にしてこの年齢で子供がいないと言ったら、子供ネタには触れないように
気を遣うのが世の常だと思うんだけど、このおばちゃんは違う。
「この島に来たのには貴方達夫婦に意味がある事だ」
「神様が宿っているこの私と出会ったのも、何もかも運命なのだ」
・・・まあ、この程度の香ばしい話なら「そうかもしれませんね~」と笑顔でスルーするが、
「夜の生活はちゃんとしてるんでしょ?ねえ?夜の生活は?」
「この島に来てね、私と出会ってね、夜の生活もあるなら来年には子供が出来るから!」
えー、意味不明です。それに今更子供が出来ても困りますから(苦笑)

そしておばちゃんの身の上話が始まる。
「私はね、歌手になりたくてこの島を出てね、そして今ようやくこれから歌手の道が
 開けてきたと感じているところなのよ!私はこれからなの!!」
・・・そして唄い出した曲はテレサ・テンの「愛人」と「つぐない」

更におばちゃん、3回も結婚して3回ともダメになっちゃったんだとか。
しかも3回目のダンナが凄くて。
「どこからいらっしゃったの?」と聞かれたので「名古屋です」と答えると、
「ああ、名古屋ね・・・うちのダンナが愛知万博に行ったんですよ♪」
「そーなんですか!私も通いましたよー♪」←ようやく和やかな話題だなと
「そうなの。それでね、万博から帰って来て一週間後に首吊って死んだのよ」

・・・をいをいをい(苦笑)
アンタ最初から「私には神様が着いてる」「神様が宿っている」とか言ってただろ。
どうしてそんなありがたーい人のダンナが首吊って死ぬよ?(^-^;

そして私の身辺調査が始まる。
まずダーの職業を聞かれて曖昧にボカシてたんだけど、すげーツッコミで言わざるを得なくなり。
「あら、じゃあご主人は真面目でうんと稼ぐ人なのね♪」「いやそれ程でも・・・」
そして実家の話になり、亡き父親の話題になって「お父様は何やってらっしゃったの?」
「あー、貿易系の小さな会社を経営してました」「あらー。アナタお嬢様なのねー」
「いえいえ、お友達と数人で細々とやってたから、自営に毛が生えた程度ですよ」
「で?お父様が亡くなってその会社はどうなったの?誰かに取られたのっ!?」
・・・このおばちゃん、他人の不幸が聞きたくて仕方ないんでしょうか?(滝汗)

そしてターゲットはダーに向いた。
「ご主人に是非お会いしてお話がしたいわね」
「そうすれば私が貴方達をいい方向に導いてあげられると思うわ!」
「そうだ!私、今日はアナタの後予約が入ってないから、一緒に夕飯食べましょう♪」

「いや、今夜はホテルのディナーコースを既に予約してあるから・・・」
「じゃあ私がさりげなくレストランに行くから、お互い目を合わせてアナタが私に気付いて
 声を掛けてくれればいいのよ。そしたら同席出来るでしょ?」
「あー・・・コースは前日までに予約しなくちゃいけないから、食事を一緒にするのはちょっと」
「あらそうなのー。じゃあ、夕食後にカラオケでも行きましょうか!」
「主人が酒一滴も飲めない&カラオケ大嫌いだから多分ムリですよー(苦笑)」

まあ、私もあー言われればこー言うという「暖簾に腕押し攻撃」だったんだが(笑)
でも実際この日はコースディナー(前日までの特別注文)の予約がしてあったのは
事実だからさ、もし本当にレストランに現れたら・・・オイシイなーと思ったんだけど
流石に来なかったな。残念だ(苦笑)


そんなこんなな香ばしい会話が延々と続いた訳だが、おばちゃん語りが熱くなると
手が止まっちゃうんだな。手が止まるだけならまだしも(いや、良くないが)
「私の目を見て!」とか言って覗き込んで来る訳ですよ。
あのー、私はアナタに人生相談に来たんじゃなくて、フェイシャルエステをー・・・(滝汗)

ちなみに、2時間のフェイシャルエステの内容。
オイルマッサージ(40分)、パック(20分)、そして顔剃り(1時間)
顔剃りはおばちゃんが「あなた、産毛が生えてるけど顔はちゃんと剃ってる?」と聞かれ
「あんまり剃らないです。目立つところだけは剃りますが、剃刀負けするので」と答えると
「ちゃんとやらなきゃダメよ。コレはやっておいた方がいいわね」と言いながら勝手に始めた。
おばちゃん曰く「コレはプロ用のナイフで私が剃れば必ずキレイになるから♪」という
事だったんだけど・・・結果的に言うと、この顔剃りが私の肌を絶望的な状態に
導いてくれたというオマケが付いた訳で(薄涙)

他にも私の手を取って「アナタ、指が細くて硬いわね。私の手を触ってみて!太いでしょ」
「(どう反応すれば!?)あー・・・ええ。肉厚で柔らかくて温かいですね」
「そうなの!私がマッサージしてあげるから♪・・・ほら、アナタも指が太くなって来たわヨ!」
「そ、ソーデスカ?あ、ありがとうゴザイマス・・・(滝汗)」
・・・女の指は細くてか弱い方がウケるモノだとずーっと勘違いしていました(^-^;

更に目の下の真っ赤に腫れた部分の処置について質問してみた。
するとおばちゃんが「うーん。コレは冷やした方がいいわね」と言いながら
「じゃあパックするからその前にー・・・」と、思いっきりクソ熱い蒸しタオルを
顔に乗っけて「熱くない?大丈夫かしら?本当は冷やした方がいいんだけどねー」
・・・ナニコレ。私って金払って拷問受けに来たのか!?

そしてお会計。
エステ代は部屋付け出来ないそうで、直接おばちゃんに支払って下さいと言われていたので
おばちゃんに財布から金を抜き出して「ありがとうございました」と言って渡すと
「そんな渡し方じゃダメでしょう!私がちゃんとご利益のあるお金の扱い方を教えるから
 これからちゃんと私が教えた通りにしなさい!さあやってみなさいっ!!」
・・・正しい「お金の支払い方」を教えていただきました。
つーか、どっちが客なんだ?押し頂くのはオメーの方なんぢゃねーのかよっ!?


とにかく次から次へとネタの宝庫で!(笑)
もうエステ受けながら(そもそもコレはエステなのか!?)笑い出しそうになるのを
必死にこらえて「コレは余りにも美味し過ぎるネタだ!」とウズウズしまくり。

部屋に戻って、ダーに「凄いエステだった!ネタてんこ盛りだよー!」と、
上記のネタを次々と語ると、ダーは「お前よくキレなかったな。俺なら確実にキレたぞ」

「え?そう?だって凄くない?面白過ぎるよ(笑)余りに凄くて笑いこらえるのが大変だったわ」
「お前は本当にそういうトコロが凄いよ。それは怒って帰って当たり前のレベルだぞ。
 俺なら速攻でホテルにクレーム入れる。つーか今からフロントに電話するか!」
「いやいや、もしかしたらあのおばちゃんの話を有難く思う人もいるかもしれないよ?」
「いる訳ねーだろっ!そのババアのせいでこのホテルの評判が落ちたらどーするよ!?」
「関係ないでしょー。少なくとも私はいいネタ貰ったわよー(笑)」

ネタとしては面白かったが、私の肌はおばちゃんのお陰で絶望的状況になった訳で(薄涙)
まあコレも「旅の思い出(ネタ)」だと思えばね(^-^;
コメント (4)
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