天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

機内上映で見た映画/「The Help」「Larry Crowne」「ステイ・フレンズ」78,79,80

2011年11月24日 | 映画感想
旅の恒例、機内上映で鑑賞した映画の感想。
今回は距離が短かったから3本だけ。
つーか、行きは多分ビールの飲み過ぎ+乱気流に機体が揉まれまくって飛行機酔いしてゲロゲロ><
そして帰りは深夜便だったので、行きに見損ねた部分だけちょこっとチェックしたら爆睡というていたらく。

んでは、鑑賞順に感想UPするぅ~

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「The Help」

タイトルは原題、邦題は未定。日本公開も未定。全米2011年公開作品。
本作はキャズリン・ストケット氏が2009年に発表した同名タイトル小説を映画化したモノだそうです。

あらすじを書くと
舞台は1960年代初頭のミシシッピー州ジャクソンの街。この街では黒人家政婦が殆どの家事を行い、
そして白人の子供の乳母としても働いていた。子供達は乳母を親代わりのように慕うものの、結局は富を独り占めし
自分達を差別する白人の子供だと思うと、家政婦達は苦々しい思いも抱いていた。
そんな故郷の街に大学を卒業した白人女性スキーターは戻って来た。故郷でジャーナリストとして働きたい彼女に
ハウスクリーニングのノウハウを寄稿するというライターの仕事が舞い込んで来た。黒人家政婦達と話す機会を得た彼女は
そこでこの街にはびこる人種差別の実態を知り、そして彼女達の心の声を出版物にしたいと考えるようになる・・・

正直言うとかーなーりー苦手な部類の作品。黒人差別モノですね。
人種差別系は日本人にはとっつき難いジャンルの最高峰なんじゃないだろうか・・・何しろ島国育ちの単一民族ですから^^;
そんなこんなで、実は本作ねー、最後まで見たは見たんだけど、ちょうど行きの機内ですんげー体調が悪くて
席と便所の往復しまくりで、ブッチブチで見ていたのでほとんど印象に残っていないのです><

まあ、あらすじを読んだだけで大体の話の展開は想像付くでしょうけど、本当に想像通りの話だと思ってもらえればw

結構印象に残るのが、黒人差別の象徴的な活動として「黒人家政婦と白人(雇い主)は同じ家に住んでいても便所を分ける」
という活動をしているんですが、これは「黒人は何か悪い菌を持っていて、それが便所から感染する」と白人が信じているというモノ。
劇中でも、黒人家政婦が家の掃除をしながらついご主人様(白人)の便所で用を足してしまい、それが白人にバレてクビになる、
というエピソードが出て来る。

ここまで読んだら殆どの日本人は思うだろう。
「同じ便所使っただけで何か悪い菌が感染ると思ってる?だったら、そんな汚物のような黒人が作った飯をよく食えるなw」
「その汚物扱いの黒人に自分の便所の掃除させて、自分のベッドルームの掃除させて、我が子の乳母までさせてるの!?」

うん、私も当然思った。白人矛盾しまくりwww
つか当時の黒人家政婦達もみんな同じ事思いながら働いてたんだろーなー。
・・・と思ったら、劇中でやっぱりそれに関する矛盾を指摘する(?)食い物エピソードがクライマックスで登場した。
そらそーだよなぁ。自分のやりたくない家事・育児を押し付けといて、便所は別にしろって意味不明も甚だしいわw

個人的に、その黒人女性の不満や訴えを「聡明な白人女性が」本に仕立てて世間にアピールした、という展開が何となくムズムズした。
結局ヒーロー(ヒロイン)は「白人」なのかと。嫌味に捉え過ぎですかねぇ?
いやいや本当にすいません。何しろアタクシ、白人から「イエローモンキー」と呼ばれて差別をされて来た黄色人種なモノですからw

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「Larry Crowne」

タイトルは原題。邦題・日本公開予定は共に未定。
トム・ハンクスが制作&脚本&監督&主演。相手役はジュリア・ロバーツという大人のロマンティック・ラブストーリー。

あらすじは
トム・ハンクス演じる主人公の「ラリー・クラウン」は、高校卒業後海軍の料理人として軍役に就き、退役後は地元の
ディスカウント・ストアーで優秀な販売員として真面目に働いていた。ところがある日、店の経営者から呼び出された彼は
リストラ筆頭候補と言われて突然仕事を解雇されてしまう。理由は彼が「大卒」ではないから。
家のローンを抱えて無職になってしまったラリーは、まずそれまで乗っていた燃費の悪いSUVを手放して中古のスクーターに買い換えた。
そして厨房のアルバイトを決めると彼は市民向けカレッジに通い始めたのだ。
大学で出会った女子学生や同じ講座を受ける生徒達とも年代を超えて交流を始めたラリーは、常に明るく前向き。
そんなラリーと接する内に、常に白けた雰囲気で授業を行っていた女講師・タイノットも徐々に影響を受けるようになる・・・

どんなに頑張ってもトム・ハンクスは頭ハゲ散らかしたアラフィフのおっさんなのだ。
今wikiでちょっと調べてみたら、トムおじさん当年取って御歳55才。アラフィフどころかアラカンぢゃねーか。
もう幾らなんでも「ロマンティック・ラブストーリー」というのはムリがあると思うんだ。
正直言って、トムおじさんでも許されるラブ物のギリギリラインが「ユー・ガット・メール(98年)」辺りだろう。

そんな訳で既に好々爺の風格すら感じるトムおじさんが、現役プリプリ女子大生と仲良くお友達ごっこをしたり
既婚の美人講師@ジュリア・ロバーツとCHU~♪しちゃったりと大盤振る舞いな話。

ぶっちゃけ主人公のラリーは相当悲惨な展開のハズなんだけど(中年バツイチ職無し学歴無し)、とにかくポジティブで明るい。
最終的にはローンが払えなくなって思い出の自宅を売却せざるを得なくなるんだけど、それでも世を儚んだりはしない。
そしてとてつもなく「いい人仕様」だったりする。仲良くなったプリプリ女子大生が「キャー♪ラリー大チュキー♪」と言いながら抱き付いても
下半身と鼻の穴をパンパンに膨らませてHUGしたり等という下品な振る舞いは決してしない。
ちょっと困った顔で、でも自分の大切な「お友達」が喜んでいる姿に素直に喜びを分かち合うステキング・オヤジなのだ。

物凄く違和感を感じるのが、いつの間にジュリアとトムおぢは恋に落ちたんだろう???という事。
ジュリアは終始口の端を曲げて嫌味タラタラでイケすかないアラフォー女子仕様なんだが、ある日旦那と喧嘩して1人になって酔っぱらった所に、
たまたま通り掛かったトムおぢがスクーターで自宅に送ってあげるんだけど、何故かジュリアはそこで自分から進んでキスをせがんだりしている。
それまでにお互いが心通わせるようなエピソードでもあればまだ「うん。女もこういう時は酒の力を借りるんだねぇ」なんて納得も出来るんだが
せいぜいがジュリアの運転する車のナビの設定をトムおぢがチャッチャと使い勝手のいいように変更してあげる位の接触しかない。
たったアレだけで運命感じちゃったのー?えーウソぉー^^;

ま、そんな感じで「どうしてこの2人が愛し合う事になったのかサパーリ判らない」と最後まで頭ん中がクラクラするのですが(苦笑)
トム・ハンクスはやっぱり演技が上手い(今更)のだ。とにかく「前向きで優しくていい人」というキャラを全身からオーラ出してます。
彼の演技だけで妙に満足感が得られるから不思議だわね。でも絶対に彼はラブ物俳優じゃないと思うんだけどネッ!

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「ステイ・フレンズ」

タイトルは邦題(原題は「Friends with Benefits」) 日本公開は2011年10月
「ブラック・スワン」で強烈な印象を残したミラ・クニスちゃんが主演なので是非劇場に見に行きたい!と思ってたのに
忙しくしている間にあっちゅー間に劇場公開が終了して見逃していた作品。機内上映で見られてラッキーでした♪

あらすじは
NYでヘッドハンティングの仕事をしているジェイミーは、LAで敏腕アート・ディレクターとして名を馳せるディランを
引き抜く為にNYに招待した。会話を続ける内にジェイミーとディランはお互いがとてもよく似た恋愛観を持っている事に気付く。
多くの恋愛に失敗し続けた2人は恋愛する事自体に辟易としていたのだ。
すっかり意気投合した事でディランは転職・NY移住を決めて2人は親友になった。ところがある日ジェイミーが「SEXしたいなー」
と漏らした事がきっかけで2人は「恋愛ナシ」「感情ナシ」「甘い言葉ナシ」という割り切ったSEX FRIENDになる事にしたのだが・・・

んー。役者が違うだけで似たような話が過去にいくらでも作られている気がする。
この手の「男女の友情ってアリか・ナシか」とか「体の関係があっても男女って友人関係が成り立つのか」というのは
万国共通の恋バナネタなんでしょうね。
そんでもって過去作品のほとんどが「最終的に体の関係を持ったら男女は恋人に転化する」というオチなんじゃね?
ヤってヤってヤリまくった挙句に本当に嫉妬心ゼロの性別を超えた友人になった!みたいな話ってないのかな?ちょっと調べてみようかw

まーそんな訳で本作もお約束の展開になるんだけど、一応SEXが最終地点じゃなくて「友達→セフレ→その後2人の関係は?」という順序。
だから劇中で正にヤってヤってヤリまくってる。ヤってる間はお互いが超割り切って「性欲を満たす事にのみに特化した、後は単なる友人!」
っていう位置付けだから、そりゃーもう楽しそうにSEXを謳歌していらっしゃいます♪w
ちなみにそこまでヤリまくってるクセにミラ・クニスちゃんは意地でもオパーイを出しません。正直イラッと来ます^^;

で?
なんか・・・ジェイミーの方は何となく「私の体だけじゃなくて心も見て欲しい」みたいな素振りがあるような・ないような感じなんだけど
ディランは周囲から「あんなステキな女の子を逃すなんてお前トンチキ過ぎるだろ!」と言われて慌ててアタフタしてる風にしか見えない。
一応展開としては、本当はすっかり彼女が好きになっていたのに、お互い恋愛感情を持ってはいけないって約束したんだから~!って
自分の心に蓋をしてなかなか本心に素直になれないボク、という事なんでそ?
うん判るよ。そーだよね。でもそーいう風に見えなかったわ。何か最後の方でバタバタと2人が出来上がって行った感バリバリ^^;

アレか?この映画見てた時に「残り5分」で機内上映サービス終了しちゃってオチのオチが見れなかったからそう思っただけか?w
(帰りの機内で見損ねた残り5分はちゃんと見ましたよ~っと)
コメント (3)
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