天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

「RAILWAYS[レイルウェイズ] 愛を伝えられない大人たちへ@試写会」74

2011年11月08日 | 映画感想
「RAILWAYS[レイルウェイズ] 愛を伝えられない大人たちへ」

前作「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」が大ヒットした事で二匹目のどじょうを狙った第二弾。
そもそもがこのRAILWAYS自体が「ALWAYS~三丁目の夕日」がメガヒットした事で二匹目のどじょう狙いで
ノスタルジックな風味の人情物作ろう!って企画されたんじゃねーの?タイトル似てるし・・・と思ってたんだけど。
全然違うのかな?違ったらすまんね。そーいう風に見えるんだよ興味ない人間には^^;

そんな訳でー、本シリーズの前作未見です。ついでに言うとあんなにバカ売れしたのに「ALWAYS」シリーズも
一作も見てないんです。なんかこーいう人情物って磯野家見てれば充分じゃん!って思っちゃうタイプ。
ぶっちゃけ試写会が当たらなかったら間違いなく金払って見に行く事はなかったと思う。

で、本作。
前作とは全く何の関係もないらしい。前作は島根県が舞台だったけど本作は富山県が舞台。
要するに電車の運転士さんを主人公にした話という繋がりだけ。要は一話完結のオムニバスシリーズなんだな。
あらすじ~、富山地方電鉄の運転士をしている滝島は、35年間無事故無違反の仕事一筋人間。
後1ヶ月後に定年を控えたある日、妻の佐和子が結婚・出産を機に辞めた看護師の仕事に復職したいと言い出し
勝手に仕事先を決めて来てしまう。ずっと専業主婦だった妻が働く事を快く思わない滝島は高圧的に反対し、
口論になった挙句、佐和子は離婚届を置いて家を出て行ってしまう・・・

三浦友和がいかにも三浦友和っぽい役だー!
「もしも三浦友和が役者じゃなくて運転士になっていたら、きっとこんな運転士になったに違いない」と誰もが思うキャラ。
コレ、脚本より先にキャストが決まってて、役者のイメージに合う脚本を後から書いたんぢゃねーの?と思う程どハマっている。
寡黙で仕事に対して真摯で真面目で実直。新人に厳しい事も言うけど、ちゃんと相手の気持ちを慮る優しさも持っている。
そして家に帰れば日本の古き良き頑固親父。妻の言う事なんざーロクに聞いちゃーいない。「I am LAW!」を地で行くタイプ。

普段は奥さんほったらかしだけど、実は定年後は2人で温泉旅行とか行っちゃおー♪とか思ってニヤニヤしてたりするんだけど
奥さんの方は娘も嫁に出したし親も看取ったし、コレで旦那が定年するなら旦那の世話も一々しなくていいやね?
今度こそ自分がやりたくても我慢してた仕事を思いっきりやるぜーい☆な気持ちバリバリだったりする。

あのさ、定年して毎日自分が家にいるようになったら奥さん喜んでくれるって割と本気で思ってる男の人、結構いるよね?
それ物凄い勘違いだから。はっきり言うけど旦那が家にずーっといたら奥さんノイローゼになるよ^^;
ロクに家事も手伝って来なかった、家にいる時は茶の間のTV独り占めして「おい飯」「おいお茶」って奥さんに命令ばっかり
してるようなオヤジ、24時間ベッタリ家で自分と一緒にいると思ったら誰だってうんざりするっちゅーの。

んー、でも本作の嫁は↑こーいう理由じゃなくて、もっと積極的に看護師をやりたい!という意思があるらしい。
正直言って私には何故この奥さんがココまで強硬に看護師になりたがるのかが今一つピンと来なかった。
まーでも、旦那の世話ばっかりで死んでいくのはイヤ!っていう気持ちはよーく判る。

意外にコミカルなシーンが多くて、もっと淡々と話が進んで行くのかと思ったら想像以上に面白かった。
一応お笑い担当として中川家礼二が後輩運転士役で出てるんだけど、彼のわざとらしい演技がなくても充分コミカルで笑える。
真面目な人間のふとしたマヌケな様子って、何となくホッとするんですよね。
誰でもない、三浦友和が大真面目な顔してちょっとだけおマヌケだから笑える。他の人じゃ笑えないけど三浦友和がやるから~という。

まーそんな感じで、思ったより楽しかったし話も日本人好みの人情物で最後はほっこり出来るし、雄大な北アルプスを背景に
走って行く電車のシーンは鉄ヲタでなくとも見ていて「うーん!眼福♪眼福♪」って思える^^

たださー・・・どうしてコレ映画なんだ?^^;
お正月とかにやる2時間~2時間半位の特番ドラマで充分なんじゃない?
確かにいい話だけど、個人的にこの映画にわざわざ1800円払って映画館まで見に行く価値があるか?って聞かれると
「うーん。まあ出演してる役者の誰かが好きだとか、富山県出身者で田舎が懐かしいとか、激しい鉄ヲタだとか言うならいいんじゃない?」
と答えてしまいそうな気がする。

何を持ってして「コレは映画向き」「コレはTVドラマ向き」って感じるのか、自分でも今一つ判ってないんだけど
でも本作を見終わってまず思った事が「コレどうしてTVドラマじゃなくて映画にしたんだろ?」だったんだよね(苦笑)
何て言うかー、こういうほのぼの人情劇ってそれこそ茶の間でコタツ入ってミカンの皮むきながらTVで見るのに向いてるのに・・・って。
それこそ磯野家だよ!うん。だって誰も映画館でサザエさん見たい!って思わないよね?正にそんな感じなんだよw
コメント (2)
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