天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2023】「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」@9作目【試写会】

2023年02月27日 | 映画感想
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」試写会

本年度の米アカデミー賞大本命との呼び声も高い一作!ぶっちゃけめっちゃ自分好みのテイストなので絶対に観ると決めてたヤツ!
んで、試写会応募があったからめっっっちゃ念を込めて応募したら久し振りに当たったわ~✨こーゆーの当たるとマジ嬉しい~♪^^

あらすじ
エヴリン(ミシェル・ヨー)は優柔不断な夫ウェイモンド(キー・ホイ・クァン)と反抗期の娘(ステファニー・スー)、頑固な父と暮らしながら、破産寸前のコインランドリーを経営している。税金申告の締め切りが迫る中、エヴリンはウェイモンドに並行世界に連れて行かれる。そこでカンフーマスターさながらの能力に目覚めたエヴリンは、全人類の命運を懸けて巨大な悪と闘うべく立ち上がる。(Yahoo!Movieから丸パク)

先ずね、自分が思ってたんと(本作のポスターとか事前に軽く本作について調べた情報からの推察)とかーなーりー色々方向性が違ってて、それが逆に面白過ぎた!
とりあえずね、自分がかるーく本作を鑑賞する前段階で仕入れた情報としては(←言い訳多いけど、自分映画鑑賞前に先入観持ちたくないので情報は最小限にしたいタイプ)先ずコレは誰もが本作を観るに当たって当然意識してしまう情報「本年度アカデミー賞大本命!」「ゴールデン・グローブ賞2部門受賞」の2ネタ。コレは鉄板観たくなるヤツ。
そして…ココは自分だけ?(+ソッチ系ジャンル好きさん)情報として琴線に触れまくるネタ「カンフー+マルチバース」という、食い付かずにはいられないヤツ!!
この大々的な前情報を持ってしてこの展開とこの映像云々…とか色んなもんをぶっ込んで…いや、なんつーか、アカデミー賞お前らマジか!?←ナニ言ってる?(滝汗)

正直に申し上げましょう…本作は「大いなる超B級映画」なんです!
うん、自分前々から言ってるけど、この手のアホアホ系超B級映画大好物なんだよねぇ~だからもう楽しくって楽しくってニッヤニヤしながらスクリーン観てたんだけどさー♪^^
でもね…我に返ったの、「あ、本作ってあの映画界の権威の象徴・アカデミー賞云々が最大のウリだったよね!?」って…(ゴクリ)…それって…結構ヤバくね?

映画冒頭からワチャワチャな展開で(正直ナニが起こってるのかイマイチ呑み込めてない)、いきなりほぼ存在感のなかったメガネのオッサン(主人公の旦那な)が秒でキリッとしたイケメン仕様な口調と動きに切り替わってアレコレとマルチバースな世界観ぶち込んで来て~みたいな、はっきり言って観客完全に置いてきぼり系のとっ散らかった展開なんですが、話が進んでいくと段々ととっ散らかっていた設定や世界観が少しずつ回収されながら本作の核(コア)ネタに収束されていく…行くんだけど…随所にくっだらないお笑い要素をねじ込んでいて、それが何だかうっかり心地良くて。←うっかり心地良いってなんだよ^^;

ミシェル・ヨーさん、個人的にはずっと好きな役者さんなんだけど…日本での認知度はどれ位なのかな?多分だけどかなり映画好きな方じゃないと認知度低そうな?
彼女が本作の主人公「エヴリン」を演じていますが、正直言うと彼女を知らない市井の人から見たら「何処にでもいそうな割と小綺麗なアジア系のオバハン」でしかないかと。
その彼女が大立ち回りしたりオペラ調に歌い上げたりハリウッドのレッドカーペットを歩いたり…正にマルチバースな世界観でやらかしまくるんですが。

その…「マルチバース」設定がさ、と言うか本作の随所に散りばめられた「MCU(マーヴェル・シネマティック・ユニバース)おちょくり感」が面白過ぎてあかんヤツやろw
て言うかさー、そもそも本作アカデミー賞だのゴールデン・グローブ賞だの、そういう「映画界の権威」がクチ出して来るタイプの作風じゃないのよ!そーいうんじゃなくて思いっきり馬鹿馬鹿しい設定と大手資本の金掛けまくってるヤツらを鼻で笑って「超低予算で超B級ネタでこんな面白いもん作れちゃうんだよねぇ~♪」って場末の単館映画館でひっそり上映されてるヤツを、ウンチク垂れたがりなコアな映画好きさん達がニヤニヤしながら楽しんでる手合いなヤツなのよ。
それが…どーしてこーなった!?なぜ今アカデミー賞だのなんだのが騒ぎ出したのかと!!

映画鑑賞後(家に帰ってから)本作についてもーちょっと深掘りしてみたら、本作の監督さんって…「スイス・アーミー・マン」撮った方だった!そーか!!
なるほどなるほどもう超納得!て言うか、本作に興味を持った方は先ず本作を観る前に「スイス・アーミー・マン」を観てから劇場に足を運んで欲しい。そうすれば本作の独特のアホアホワールド感を思う存分楽しめる事間違いないです!コレは超個人的情報ですが…自分の「映画人生お気に入り映画10選」の中に「スイス・アーミー・マン」は入るか入らないかギリギリラインにお気に入りの一作なんです!(←ナニこの微妙なやつ。どうせならガッツリベスト3に入ってる位言ったれやw)

まあ、そんな訳で…ハッキリ言う。年に数本「ニュースで話題になってた超大物ハリウッド大作」を映画館に観に行くレベルの人には本作はお勧めしない。
少なくとも年10本…20本以上、出来れば単館上映モノもチョイチョイ観に行く、そしていわゆる「B級映画」と呼ばれる作風が敢えて楽しいと思える方に是非オススメしたい。
アレだなー数年前に日本で大ヒットした「カメラを止めるな!」って作品あったでしょ?アレ観て楽しいと思えた人ならかなり前のめりにオススメ出来ます😊
本作の内容については…今回敢えてこれ以上触れるのはやめておこうと思います。とても楽しい作品ですしコアネタは実はとってもハートフルでステキなんですよ♪

あと、どーでもいいかな?情報…
本作のタイトル、日本人では馴染めないレベルにクッソ長い英語原題をそのままカタカナ書きにしただけなのね。通常だったらこのレベルに長い英語タイトルなら日本人向けに映画タイトルと内容を紐付けする形に映画配給会社の方でテキトーな邦題を付けるパターンなんじゃないか?と思っていたんですが(鑑賞前は)
映画本編を観れば何故本作のタイトルがこんな日本人には馴染みにくいレベルにクッソ長いカタカナ(英語)タイトルになっているのか納得出来ると思います。
英語タイトルは時として日本人にはピンと来ない事も多いのですが、今後は本作のように映画の内容を楽しむ為に敢えて邦題を付けないという選択もアリだと思いました。
コメント
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