「ある閉ざされた雪の山荘で」
東野圭吾氏著の同名タイトル小説を実写映画化。珍しく原作小説既読です。しかもつい最近読了したばっかり(滝汗
本作が映画化されるって知らなくて、たまたま旦那が買って来た文庫本を「わー懐かしい!昔読んだけどもう忘れちゃったなー」って読み返しちゃったよw
あらすじ
オーディションに合格した男女7人の役者が、早春の乗鞍高原のペンションに集まる。大雪に見舞われ、孤立した山荘が舞台の殺人劇という設定の舞台稽古がスタートするが、現実の世界でも一人また一人と参加者たちが消えていく。これは本当に芝居なのだろうかという疑心が、やがて役者たちの間に生まれていく。(Yahoo!検索情報から丸パク)
先ずさ、原作小説読んじゃってるから足りない部分を勝手に脳内補完しちゃうんだよね(苦笑)
だから原作未読の人と多少印象が変わってしまう嫌いはある、という下敷きがあるという事を念頭に置いてですがー…ちょっと話薄っぺらい気がしたな。(←いきなりかよw)んー話が薄っぺらいと言うか、この登場人物7人の人間関係(人物相関図)が映像だけでは判り難いと言うのかな。
少なくとも由梨江と雨宮が付き合っているという体には感じないし、田所が由梨江に横恋慕しているというのも話がだいぶ進んできてからいきなり唐突にアピールが始まったように感じてしまうし、それから劇団員ではない久我が1人だけ最終選考まで残っている必然性も感じられない。まあコレに関しては原作小説でも「ただの狂言回し」として存在しているので致し方ないのかもしれないけどね💦
でも狂言回しならもう少し狂言回しらしくこの場を仕切って目立っても良かったんじゃないか?とも思わなくもない。久我の存在感薄過ぎる。
後、久我と本多がお互いのアリバイを作った事を由梨江がいなくなった後にどうして皆に話さなかったのか、という本作で非常にに重要なシーンがすっぽ抜けているので、いつどうして久我がこのトリックに気付いたのか?が本作を観ていてサッパリ判らないと思うんですが(苦笑)
ミステリーとしての体になってないんですよね。だから久我の「種明かし」が始まっても「え?え?なんで?」って感じになっちゃう。
原作では久我の独白シーンが何度も挿入されているので、そこで読者に少しずつヒントが与えられているんですが…本作はミステリの要素が足りていない。
それから本作のクライマックスが余りいい印象ではなかったかな。雅美がすげー性格悪く見えちゃうよ。原作の方が絶対にいい。何故改変したのか。
と、吠え散らかしてしまいましたが、きっと原作小説を読んでいなければそこそこ楽しめるミステリーだったのかな?
若手の人気役者さんが集まっているので絵的には充分楽しめると思いますし、ぶっちゃけ…演技イマイチだったとしても本作の設定が「若手役者の卵ちゃん達の演技力を見る為の選考会」という事ですので多少台詞棒読みでも大根でも許されてしまうシチュだったでしょう(薄笑)
もう少し「本物の殺人事件が起こっているのかもしれない!」という切実さを感じさせる演出が欲しかったと思いますが…まあ、及第点かな?💦
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