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♯84 田中将大(楽天) & 坂本勇人(巨人)
このふたりは兵庫県伊丹市の小学校時代の同級生。チームでは坂本がピッチャーで田中がキャッチャーだったときもあったとか。
にしても、野球強豪校での同級生ならともかく、話は小学校である。関西の野球レベルの高さがこれだけでもうかがいしれようというものだ。
そういえば、元巨人の大森が、やはりクラブチーム時代に「向こうのグランドにやけに飛ばすヤツがいるなあ」と見ていたら、それが清原だったというエピソードなどを知ると、向こうには天才がゴロゴロしているのかとしみじみする。
酒田南の飲酒事件を考えても(きちんと育てていただいて、と輸入選手たちの親たちは卒業式で号泣するそうだ)、関西において野球とはすでに地場産業であり、圧倒的な輸出超過なのだろう。田中は北海道へ、坂本は青森に進学したわけだし。
田中については、あの歴史に残る駒大苫小牧VS早稲田実業の試合をライブで見ていてラッキー。斎藤は確かに好投手だけれど、今から思えば田中の高速スライダーを高校生が打てるわけないです。
さて、日本シリーズ優勝記念に今回は坂本を中心に。
捕球から送球までの素早さとか、スライディングの切れ味とか、坂本の野球センスは抜群なのが素人目にも歴然。
でも第一戦の決勝打にしても、彼は「あ、入った」と考えたに違いなく(まあ、東京ドームなら確実にホームラン)、全力疾走にはいるまでに数秒かかっている。この、見切りが早すぎる欠点は天才特有のものだろうが、はたしてこの性格でマジのスランプに陥ったときにだいじょうぶなんだろうか。
来年のドラフトでは斎藤佑樹が目玉になることは確実。おそらく大リーグは選択せずに日本プロ野球を選ぶことと思う(クレバーな選手だからきっとそうする)。そのときに、田中との因縁でもりあがると同時に、坂本もふくめた黄金世代人気がプロ野球をふたたび活性化してくれることを切に願う。
あ、斎藤が巨人に入ったりすると話はまた違った方向に行っちゃうのかな。
次回は、「もぎりの人」