事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

わたし怒ってます~阿久根PART19「地公法」

2010-09-30 | 公務員

PART18「異動」はこちら

 阿久根が、どうやらとんでもないことになっているようなのでシリーズを再開します。まずは、例の副市長がらみ。

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長の解職請求(リコール)に関し、同市の仙波敏郎副市長が市の課長会で、リコールの署名集めについて「市職員が関与した時には厳しい処分がある」と発言していたことが17日、関係者への取材で分かった。出席者は「公務員である職員が署名集めをできないことはみんな承知している。改めてくぎを刺すのは圧力だと感じた」と話している。

 発言があったのは5日の臨時課長会。関係者によると、課長級20人が出席し、竹原信一市長も同席していた。仙波氏は「リコールは住民の権利であり何も言うことはできない。しかし、職員がそれに関与した時には厳しい処分がある」と発言したという。

 地方公務員法は、公務員の政治活動を禁じているため、職員は署名集めができないが家族がすることは問題ない。署名自体は職員もできる。ところが、リコールを進める市民団体「阿久根市長リコール委員会」によると、仙波副市長の発言後、署名集めを担う「受任者」になることを希望していた職員家族から「辞退したい」という申し出が相次いだという。

 仙波氏は朝日新聞の取材に対し「政治活動が禁じられているという地方公務員法の話をしたまでだ。威圧するつもりはない。ただ、私のこうした話が外部に漏れること自体が問題だ」と話した。

2010年8月17日 朝日新聞

……わたしも某町に勤務しているとき、ある署名運動にからんで当時の首長が

「(その運動に職員が関係していたら)わたしだって黙っちゃいられないよ」

“にこやかに凄んで見せた”のにびっくりしたおぼえがある。地公法の何たるかもよく知らなかった時期なので微妙な話。阿久根の場合、署名は成立要件以外のところでさんざんチェックされるのだろうな。職員の家族、ひょっとしたら親戚までリストアップしているのかもしれないし。

 しかし、わたしがこの記事で注目したのは最後の部分だ。かつて警察の裏金を告発した仙波副市長(専決が認められなかったので肩書きは微妙なところ)が、『私のこうした話が外部に漏れること自体が問題』とまで語ってしまうとは。

彼が阿久根に来るにあたっては、それなりの希望に燃えていたはず。しかし、それが今では……

PART20「議場」につづく

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