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前号で、行政書士には公務員経験(現業はのぞく)が17年以上あると無試験で資格が取得できる、とした。確かに資格の中には官尊民卑としか受け取れないようなものがあり、弁理士、社労士、司法書士などは、それぞれの関係官庁に一定期間勤務していると無試験や一部免除になったりする。
だったら学校事務職員も行政職だからいますぐ行政書士にっ!という甘い話ではないわけで、それは
兼業禁止だから現職のままバイト感覚で行うことはできない。
退職後にやるにしても、すでに飽和状態。独立してもほとんどが年収300万円以下。
などのきびしい現実が待っていることをお忘れなく。では資格図鑑のつづきを。
社会保険労務士は、いわば「人事・労務のプロ」「税理士の労働保険・社会保険版」という言い方もされる職業。もとは行政書士のテリトリーだった業務を特化されたもの。
社労士には「いい人」が多い。ファイナンシャル・プランナーと同様、「人に喜ばれる機会が多い」ことが影響していると考えられる。
1級建築士と2級建築士の違いは、設計するものの面積や高さに制限があるかないかだけ。建築士としての実力が1級>2級とはかぎらない。
宅地建物取引主任者(宅建)の試験はかつてより難しくなっているので、むかし受験して楽々合格した有資格者の経験談は鵜呑みにしないこと。
……そうかあ、学校にやってくる銀行員たちが、「宅建の資格もとんなきゃいけなくて大変なんだよー」と嘆いてたけど、むかしはそうむずかしくなかったんだね。そういえば主婦が通信教育講座に申し込むのは宅建か医療事務だってきいたことある。ただ、銀行員にしてもその資格をとったからといって行内で評価が高くなるかは微妙なのだそうだ。
社労士については、どこかできいたことのあるような仕事だと思ったけど、学校事務職員にかなり近い職業なのかな、と。ただし、社会保険事務所とかにいるならともかく、独立してやっていくのはやはりたいへん。いい人でいるのもたいへん。
PART3につづく。