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各種資格試験の要項を見ていると、こんな傾向があることに気づく。
『1次合格、2次不合格の場合、次年度以降3年間は1次試験を免除』
山形県でもいろいろあったんだけど、教員採用試験に、これさっそく導入しないとまずいかも。ただでさえ倍率が高く、他県から優秀な人材がぶっこ抜かれているうえに、現行のままだと期限付きのまま現場で働いている連中の負担が大きすぎる。このパターンならどこかの県のような問題にもならないし、恣意的な運用という批判も(なにしろ各種試験がこうなっているんだから)逃れうるんじゃないか。
医師になる上で最も難しいのは医学部受験。医師国家試験は合格率90%とはいえ、しかし問題量がすさまじい。総問題数500問。これを3日間、計920分間で解く。
どんなに人気でも、心理学で食えているのは心理学者とごく一部の臨床心理士だけ。わたしたちが接している『こころの先生』のほとんどは精神科医。
臨床心理士の労働環境はきびしい。そんななか注目されているのがスクールカウンセラー制度。しかし、この制度も時給数千円。雇用契約も非常勤。食えない。
獣医師が臨床現場で直接相手にするのは動物。でもことばでコミュニケーションをとらなければならないのは飼い主。「人間嫌いだから獣医をめざす」タイプは挫折しやすい。
……さまざまな資格、さまざまな職業を俯瞰すると、どんな職業だって別の職業との『境界線』に悩んでいる。いまだに職務が確立されていない学校事務職員って……と嘆く声をよく聞くけれど、どんな職種も悩んでいることに変わりはないのだった。
特に福祉関係の労働環境の劣悪さにはたじろぐ。そんな彼らも、現場からさまざまなことを読み取りながら(OJTをなめてはいけない)、同世代同士で必死に勉強しながらがんばっている。なんか、オレもがんばろうと思わされました。にしてもやっぱり福祉関係にもっと金をやんなきゃダメだってー!
【資格図鑑・おしまい】