ハドリアヌス時代の古代ローマと現代日本を「お風呂」というキーワードで強引につなげる……こんなネタで掲載させようとした編集者がまず偉い。ひょっとしてお風呂好きだっただけかもしれないけれど。
主人公のお風呂設計技師ルシウスが、謙虚ではあるけれどもローマ人らしくプライドありありなのが笑わせてくれる。ローマ市民にくらべれば、ゲルマンや奴隷上がりはやはり下品なのであり、ましてや平たい顔族(日本人)など……。
作者がコメントするように、大浴場という発想は当時のローマと今の日本にしか存在しないのかも。そう言われると、ルシウスとは逆に、蛮習なのかなって気もして反省(笑)
震災後、被災者たちが温泉に何よりも喜んでいる映像を見ると、いやいややっぱりお風呂はいいですわね。
もうひとつの「ローマ人の物語」として、面白いっす。