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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

冠婚葬祭のひみつPART5

2015-03-12 | 社会・経済

阿部芙蓉美? : 「群青」??(Abe Fuyumi : "gunjo")

PART4はこちら

地域的な差はあるだろうが、わたしの住むチョー田舎では、すべての葬儀は自宅かお寺で行われた。病院から遺体がもどれば自宅に北枕で安置。通夜・念仏・葬儀・初七日・三十五日、場合によっては四十九日まで自宅か寺。

「やっぱり、仏は自宅から出してやりたい」

こんな建前がなにより優先していた。ホール葬?ふざけんじゃねーよ、と。

でも内心ではみんなこう思っているはずだ。

うわー自宅で葬儀かよ。

・駐車場に苦労しそうだなあ

・暑いんじゃないか(寒いんじゃないか)

・天気が悪かったら外で棺を待つのつらいなあ

そしてなにより

・正座はかんべんしてくれー!

というところだろうか。念仏が長いところだと、あれは拷問ですもんね。近ごろの和尚さんは「どうか足を楽にして」とか言ってくれるけれど。

前にもお伝えしたように、うちの近所ではわたしの母親のが最初のホール葬だった。それは、母親自身が強硬に主張したからだ。というか自分で互助会に入ってました。台所をあずかる身として、自宅葬は女性たちにとって大きな精神的肉体的苦痛がともなう。

さて、あれから十年。近所のお葬式状況はどうなったか。なだれをうってホール葬に移行しているのだ。毎年毎年たくさんの住民が亡くなっている限界集落で、あれ以降に自宅葬をやったのは(わたしの知るかぎり)二回だけだ。

つまり、みんな自宅でなどやりたくなかったのである。うちの母親がブレイクスルーだったので、これはちょっと誇らしい。ありがとう母ちゃん。以下次号

本日の一曲は阿部芙蓉美の「群青」。

ぶっちゃけた話、このシリーズは『死』や『死人』に関連した曲を偶然つづけています。名曲多いなあ。

コメント
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