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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

冠婚葬祭のひみつ 最終回

2015-03-18 | 社会・経済

Heart - These Dreams

PART7はこちら。さあそろそろ冠婚葬祭ネタもまとめに入りますよ。

新郎新婦が各テーブルを回ってキャンドルに灯をともすキャンドルサービスが話題になるのは1974年。ろうそくメーカーのアイディアというが、ステージと観客席とに分かれた披露宴で、新郎新婦と客が至近距離でふれあえる機会として人気を博したのであろう。
式場併設の教会の増加で牧師の有資格者の就職先が増えたとも聞く一方、じゃあチャペルの牧師はどこで調達するかというと、それ専用の派遣会社がちゃんとあったりするのである。
ちなみに、大手ホテルで最初に仮設のチャペルを設けたのは新宿の京王プラザホテル。1975年のことという。

……これまでの例を見てきたように、冠婚葬祭にはビジネスという側面が冷厳にある。葬式の寺独占はまだ崩れそうにないが、結婚のキリスト教スタイルだってどうなるかわかったものではない。むやみに短いスパンで盛衰はあらわになるわけだから。わたしがしかし思うのは、少子(結婚の減少)高齢化(いずれ高齢層も減少する)のなかで、冠婚葬祭が思い切りシンプルになっていくのではないかということだ。ところがところが

帯祝い(妊娠五ヶ月目)、出産祝い、お七夜(生後七日目、命名)、宮参り(男子は生後30日目、女子は生後31日目)、お食い初め(生後100日頃)、初誕生日、初節句、少し間をおいて七五三。
こうした伝統的な産育行事は形骸化して今ではあまり行われていない……のかと思ったら、あにはからんや、若い世代のほうが熱心だったりするのである。宮参りの実施率は若い世代の母親で40%、シニア世代で15%。子どもに餅をしょわせる初誕生日の行事(一升餅・力餅)は、若い世代の九割が知っていて実施率が八割。シニア世代はほとんどが知っていたものの実施率は半数だったという調査もある。イベント好きな世代はどこまでもイベント好きなのだ。子どもの数が少ないことに加え、これは冠婚葬祭が本で学ぶ「情報」になったことも関係しよう。

……こりゃ、簡単には廃れませんな(笑)。いやビッグビジネスであるかぎり、確実に結婚式は派手になり、同時に“やらない層”も増えるという二極化が待っているのだろう。あ、それは冠婚葬祭にかぎらない話なのか。
【冠婚葬祭のひみつ・おしまい】

本日の一曲はハートのThese Dreams。アンとナンシーの美貌は、このころは拮抗していたんだよねえ。キャメロン・クロウはナンシーを選んで正解だったよなー。大きなお世話ですが。え、あの二人はもう離婚していたの?えーと、いちおう離婚も冠婚葬祭のひとつということで……

コメント
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