2015年6月号「海の男と呼んでくれ2015」はこちら。
……ボーナスのことじゃん。ボーナスを役人くさい用語で言ってるだけだろ?と片づけてしまっては学校事務職員の立場がありません。初めてボーナスを受領する職員もいることだし、いったいどんなものなのか説明しましょう。もらい慣れているあなただってきっと知らないことがあるはずだ。
そもそもボーナスというのはぁ、「龍馬伝」で香川照之が演じた岩崎弥太郎が三菱を興し……あ、そこから語らなくてもいいか。
まず、わたしたち山形県職員のボーナスに、基準日なるものがあるのを知らないでしょ。それはいつかというと、毎年6月1日と12月1日。まことに大ざっぱな話をすれば、6月1日に在職している職員は6月30日に、12月1日に在職していれば12月10日に支給される建前。
基準日に在職していたとしても、勤務した期間の長さによって支給額が変動。今日のボーナスの場合は、前年の12月2日から(12月1日は12月ボーナスの判定期間)今年の6月1日までの6ヶ月間のうち、フルに山形県職員として(非常勤をのぞく)働いていれば
◎期末手当1.2ヶ月分+勤勉手当0.9ヶ月分=給料の1.9ヶ月分
が出ています。しかし4月1日の採用だと(県職員の前歴がないかぎり)、2ケ月の勤務なので
◎期末手当0.3ヶ月分+勤勉手当0.21ヶ月分=0.51ヶ月分
の支給にとどまります。かわいそうなのは3月30日まで勤務し、4月1日に採用された、つまり「空白の1日」がある人で
◎期末手当0.96ヶ月分+勤勉手当0.665ヶ月分=1.625ヶ月分
ということで、わずか1日のために0.275ヶ月分ボーナスが減額される理不尽さ。このあたりが、どうにもねえ。
おいおい明細書の支給額を1.9で割ってもおれの給料額にならないぞ、といらついているあなた、複雑な計算式が陰にはたっぷりあるんですよ。小一時間語ってさしあげ……そんな暇はない。
本日は、本来であれば香川照之の画像を挿入すべきですが、岩崎弥太郎役はあまりにもフォトジェニックじゃないので、ミュージシャンが演じた暗殺者たち。かっけー。SIONと中村達也です。
2015年7月号「12年後」につづく。