PART4はこちら。
待ち合わせ場所に向かうコンドル。警戒は怠らない。友人のサムがいる。しかしひとりしか見えない。もう一人来ると副長官は言っていたはず。“もう一人”はワシントン支局のウィクスで、彼はなぜか隠れている。
「サム!」
と声をかけるコンドル。にこやかに駆け寄ろうとするサムだが、ウィクスはいきなりコンドルに向けて発砲する。驚愕するコンドルとサム。コンドルは仕方なく応戦し(受付の女性の机からいただいた)45口径でウィクスの脚を撃ち抜く。
そしてウィクスは、なんとサムを射殺するのだ。
混乱するコンドルは、殲滅させられた文学史協会に(自分以外に)ひとりだけいなかった同僚ハイデッガーのアパートに向かう。しかしそこにはハイデッガーの死体があるだけだった。おまけに、そこへ追跡者があらわれる。
コンドルはここで気づく。自分の行動は“読まれている”と。敵から逃げ切るには、相手の予想をくつがえすしかない。彼はブティックに飛びこむ。そこでは女性客がカードで買い物をしている。店員は電話でカード会社に問い合わせる。そんな時代。
この電話で彼女の名を知ったコンドルは、店を出た彼女に
「キャシー!」
と呼びかけ、彼女のクルマに乗りこんで拳銃で脅し、アパートに連れて行かせる。拉致です。
お待たせしました。キャシーを演じているのはフェイ・ダナウェイ。「俺たちに明日はない」「華麗なる賭け」とキャリアを積み上げてきた彼女もしばらく不遇の時代がつづき、しかし「チャイナタウン」で大逆転。
76年には「ネットワーク」でアカデミー主演女優賞をとる(まるで男をむさぼるようなセックスで有名な映画)。しかし美しさでいえば「コンドル」が最高だと思う。大好きなんですよね。
ということで当時の最高の美男美女が共演。で、美男美女でしかありえない展開が待っています。以下次号。