第二十四回「将軍の器」はこちら。
将軍が惨殺されるという前代未聞の事態。朝倉には次の将軍候補が庇護されている。性は善なる人物で、器として将軍に適しているかは明智光秀の意見に……
つまりは評論家なのよね光秀。そんな存在の意見がひたすら重要だったかもしれない時代。評論家が現政権にすり寄るような話を放言していればいいような場合ではなかったわけよね。田崎なんとかという福相の人がこれからどう生きていくかをやっぱり見ていかなくては。
どうやらコロナ騒ぎでいろんなキャストが出てこれないのが影響しているのがありあり。でもそれってこの業界では当然のことじゃないですか。わたしは石川さゆりの大芝居が見れたことがうれしかったですけど。
朝倉(ユースケ・サンタマリア)の手の中に、雛のようにだいじにしなければ、あるいはすぐにも殺せる存在として足利義昭(滝藤賢一)がやってくる。その雛を、朝倉はどう遇するか。タイトルにシンクロするような小説「三体2」を読んだばかりなので驚愕。
そんなところへ竹内結子の訃報。
大河ドラマファンとしては、やっぱり「真田丸」の淀君でしょ。小日向文世の秀吉よりもさらに、幼いころのトラウマそのままに狂気を爆発させた若き愛人。
現実の彼女の心の底は誰にもわからない。ただ、評論家的に言わせてもらえれば、朝ドラに出ていたころ、わたしは佐藤仁美のほうがビッグになると思っていた、そりゃあルックスは竹内結子のほうが(でもよく見て!彼女って実は美人なんだよ)。
でも彼女のコメディエンヌとしての才能は抜きん出ていた。余裕を感じるほど。彼女をベースに日本の芸能界は動くはずだったのに、結果としてそうはならなかった。
だからこそわたしは佐藤仁美にいろんなことを期待している。にしても、芸能界で“生き残る”ってこんなにシビアなことなんだっけ。うーん。
第二十六回「三淵の奸計」につづく。